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沈没から80年 奄美・宇検村で対馬丸慰霊祭 沖縄県知事も参加

MBC南日本放送 2024年8月24日 19時2分

太平洋戦争中に学童疎開船「対馬丸」がアメリカ軍に撃沈されてから今年で80年です。奄美大島の宇検村で24日、慰霊祭が行われ、沖縄県の玉城デニー知事も参列し祈りを捧げました。

学童疎開船「対馬丸」は、太平洋戦争中の1944年8月21日に那覇港を出航し、疎開先の長崎に向かう途中、翌22日の午後10時過ぎ、悪石島沖でアメリカ軍の潜水艦の攻撃を受け沈没しました。乗っていた1788人のおよそ8割にあたる1484人が死亡し、そのうちの784人が子どもでした。

当時、宇検村の船越海岸に多くの遺体が流れ着いたことから2017年に慰霊碑が建立され、毎年8月に慰霊祭が行われています。今年は撃沈から80年の節目の年で、沖縄県の玉城デニー知事も参列し花をたむけて追悼しました。

(沖縄県 玉城デニー知事)「奄美と沖縄との心のつながりが少しでも平和の波となって広がっていってほしいということを、改めてそういう思いを強くした」

また、慰霊祭にあわせ、宇検村と大和村、沖縄の小中学生を対象とした平和学習交流会も開かれ、名前が判明した遺体は墓標をたてて埋葬され、戦後それらの遺骨が沖縄へ届けられたことなどを学びました。

(宇検村から参加した中学生)「遠い話のように思えるけど、これからもっと深く知って考えていきたいと思った」

(沖縄県から参加した中学生)「深く知って、それを知り合いとか家族に広めたいです」

なお、自見英子内閣府特命担当大臣は、22日、沖縄県で行われた対馬丸記念館の式典で、「遺品の収集ができれば、対馬丸記念館の質を高めることができる」と話し、今月末の概算要求に対馬丸の水中調査に関連する予算を盛り込む方向で調整していることを明らかにしました。

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