県内の60代女性がSNSで、海外の軍人を名乗る人物と親しくなり、現金およそ300万円をだまし取られました。女性の現金を受け取る「受け子」の役割をしたとして、県警は千葉の39歳の女を逮捕しました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、千葉県の無職・藤村樹容疑者39歳です。
県警によりますと、藤村容疑者は今年5月、氏名不詳の複数人と共謀し、県内の60代女性から現金およそ310万円をだまし取った疑いです。
女性は5月、SNSで親しくなったイラク在住の軍人を名乗る「Lisa」という人物から、「賞金と軍事書類を送るので預かってほしい」と言われました。その後、海外の架空の配送会社から女性にLINEで、「税関を通過するために預託金を支払う必要がある」と言われ、現金およそ310万円を送付。その送付先が、今回逮捕された藤村容疑者の自宅で、容疑者はいわゆる「受け子」とみられています。
親近感などにつけ込んだ〝SNS型ロマンス詐欺〟での逮捕は県警では初めてで、藤村容疑者の認否について「捜査に支障がある」として明らかにしていません。
県警は同じ女性からほかにも同様の被害を確認していて、詐欺グループの実態解明に向け捜査を進めています。
SNSを使った詐欺は今年、県内で108件確認され、被害額は10億円を超えています。