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猛暑に台風に物流の乱れ…トリプルパンチで野菜価格上昇

MBC南日本放送 2024年9月13日 19時56分

連日の猛暑や台風10号など厳しい天候が続いた影響で、野菜の不足や値上りが相次いでいます。

(記者)
「鹿児島市のスーパー。こちらのサニーレタスはこれまで198円だったが、台風10号のあとは2倍近い380円に」

「トマト買った。約500円。びっくり。全体的に高いから早く落ち着くと良い」
「キャベツが好き。食べたいと思ったときに食べられないし、作るものも限られてくる」

記録的な猛暑に残暑、そして、台風10号の影響で、被害が大きかった九州産や葉物野菜を中心に生育不良や収量減少が相次ぎ、値上がりしています。

こちらの店では、通常198円で売られているダイコンが、13日は1.5倍の298円。トマトもこれまでより一回り小さいものが通常の1.2倍で売られています。

そのほか、去年の同じ時期と比べるとレタスは1.2倍、キュウリは1.4倍、ナスは1.6倍に。特にピーマンは、猛暑の影響で入荷量が例年の半分ほどでしたが、さらに台風によるハウスの倒壊や選果場の浸水などで価格は1.8倍に上がっています。

店では少量売りなどを増やして客が買いやすいよう工夫をしています。

また収穫時期や入荷ルートが異なるカットサラダや冷凍野菜は比較的価格が安定しているため、店では、カットサラダの入荷量を2倍に増やし、売り上げも前年比のおよそ1.2倍に伸びています。

(Aコープ・キラメキテラス店 川内広大さん)
「どうしても自然災害にはかなわない。価格が高騰しすぎて客が手にとれない値段になってしまうこともあるので、買いやすい値段で提供できる工夫をしている」

影響しているのは、気候だけではありません。

今月10日、JR貨物で発覚した貨物列車の整備データ改ざん問題です。調査のため、一時、すべての貨物列車が運行を停止。

トラック運転手が不足する「2024年問題」に対応するため、輸送手段をトラックから鉄道に切り替える動きが広がる中、北海道では、収穫の最盛期を迎えたタマネギやジャガイモが道外に輸送できない事態が発生しました。

貨物列車は12日から運転を再開しましたが、店ではタマネギ、ジャガイモ、ニンジンの供給や価格が不安定な状態となっています。

(Aコープ・キラメキテラス店 川内広大さん)
「物流が止まれば提供できない、買うものがないとなる。物流が安定すれば価格も安定するのでそれを願いながら販売を続ける」

水産物では、旬の味覚・秋サケが海水温の上昇などで記録的な不良に。店では今シーズンまだ一度も秋サケを入荷していません。

さらに今後、台風13号の影響によっては天然物のサバやアジなども入荷や価格に影響が出てくる可能性があるとしています。

天候や物流の影響を受けにくい県内で養殖されているカンパチやブリ、タイなどは、価格が安定していておすすめだということです。

猛暑に台風に物流の乱れ・・・。家計と食卓への影響はしばらく続きそうです。

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