肥薩おれんじ鉄道の24日の脱線事故を受け、国の運輸安全委員会が25日、現地調査を行いました。運休が続いている出水と川内の間は26日の始発から運転を再開する見込みです。
肥薩おれんじ鉄道などによりますと、24日、午前11時半ごろ、出水市の野田郷駅ホーム手前で、新八代発・川内行きの1両編成の列車が脱線しました。乗客・乗員あわせて12人にけがはありませんでした。
事故を受け、24日夜、国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が現地に入りました。
25日は関係者から事故の概要を聞き取りした後、脱線した車両やレールを調査しました。列車は、前方の車輪が脱線していて、ホームに進入しようとしていたところ、運転士が異音に気付き、非常ブレーキをかけて停車させたということです。
(肥薩おれんじ鉄道 古森美津代社長)「重大な事故が発生しておりますので、確認作業、点検作業を優先して再開につなげたいと考えている」
脱線した車両は正午過ぎにレールに戻され、野田郷駅に到着しました。今後、出水駅まで移動させ調査が続けられるということです。
(鉄道事故調査官)「脱線した車輪の下にある痕跡を新たに拾うことができた。今後、分析することになるので、何が直接の原因かわからない」
出水と川内の間は25日も始発から運休したほか、線路を使っているJR貨物も運休し物流にも影響が出ました。
(利用客)「ここまで復旧に時間がかかるとは思わなかった」
肥薩おれんじ鉄道は26日始発から運転を再開する見込みです。