馬毛島での自衛隊基地整備が進む種子島・西之表市の議会で27日、八板俊輔市長への辞職勧告決議案が提案され、賛成多数で可決されました。
(宇野裕未市議)「市議会は、八板西之表市長に対して速やかに職を辞することを勧告する」
27日の西之表市議会の9月定例会最終本会議。馬毛島への自衛隊基地整備に反対する市議らが八板俊輔市長に対し、辞職勧告決議案を提案しました。「基地整備への賛否の明言を避けながらも、実質的に国に協力して市政を混乱させた」としています。
採決の結果、賛成8人・反対5人で賛成多数となり、決議案は可決されました。
八板市長にはこれまで問責決議案や辞職勧告決議案が3度提案されましたが、いずれも基地整備に賛成する市議が反対し、否決されていました。一転、今回の決議案では、基地賛成派の一部の市議が賛成に回った形です。
(決議案に賛成 長野広美市議)「議会としての評価がこうだと、市民に伝えてあとは評価してもらう」
(決議案に反対 下川和博市議)「推進の立場としては賛成するのは当たり前。『続けてください』という意味」
辞職勧告決議に法的拘束力はなく、八板市長は辞職を否定しました。
(八板俊輔市長)
「市民生活への影響の軽減や期待の具現化にさらに尽力していきたい、職務をさらに全うしていきたい」(Q.辞職の考えは?)「ありません」
八板市長の任期は来年3月までで、任期満了に伴う市長選挙にはこれまでに八板氏を含む6人が出馬の意向を表明しています。