鹿児島県出身者の戦没者を追悼する式典が29日、鹿児島市で開かれました。
今回で60回目を迎えた県戦没者追悼式は、戊辰戦争から太平洋戦争までの間に亡くなった県出身の戦没者らおよそ8万5000人を追悼しようと、県が毎年開いています。
29日は県内各地から遺族らおよそ600人が参列し、遺族を代表して太平洋戦争で父親を亡くした阿久根市の築地カオリさん(83)が追悼のことばを述べました。
(築地カオリさん)「不自由なく暮らせるようになった根底には、尊いご英霊が犠牲の礎になられていることを忘れてはなりません」
(父親が中国で戦死 日置市・松尾四男さん)「戦争を早く止めていただきたい。本当にかわいそう。われわれも経験しているから」
(義父がフィリピンで戦死 日置市・山下睦子さん)「(参列者の)人数は少なくなってきている。自分が元気でいる限り、ここには来たい」
来年は太平洋戦争の終戦から80年です。参列者は平和への思いを込めて、献花台に花を手向けていました。