鹿児島市で3日、南九州最大の祭り「おはら祭」の本まつりが開かれました。1万人の踊り手で、天文館一帯は熱気に包まれました。
(レポーター)「青空の下、総踊りが始まりました。天文館では、華やかな衣装や法被で楽しそうに踊っています」
秋晴れの下、開かれたおはら祭の「本まつり」。総踊りには、去年より1000人ほど多い128連・1万人余りが参加し、民謡の「おはら節」や「鹿児島ハンヤ節」にあわせて踊りを楽しみました。
(参加者)「きょうは気持ちよく踊ろうかなと思ってきた。楽しく踊ります」
(参加者)「2年前からYouTubeで見てました。今年は出てみようと思って、一式揃えてきた」
こちらは「埼玉・鹿児島県人会」の皆さん。東京から参加した南さつま市出身の宮田喜子さん(92)は、7年前から東京・渋谷のおはら祭や鹿児島で踊っています。
(東京から参加 宮田喜子さん)「鹿児島を愛しているから、盛り上げるために参加した。92歳でもこんなに踊れる」
踊りの細かな手の動きに少しとまどいながらも、笑顔で踊っているこちらのグループ。鹿児島市の専門学校で日本語を学ぶネパールの留学生で、おはら祭の参加は2回目です。
(ネパールからの留学生)「これはネパールのお祭りと似ている。ネパールのお祭りも道路に入って踊ります」
祭りを盛り上げているのは、踊り手だけではありません。おはら節や鹿児島ハンヤ節を生演奏する「地方(じかた)」と呼ばれる人たちです。
鹿児島民謡会の会長・勝目えつ子さん(76)は、18歳の時からおばに習い、60年近く踊りを続けてきたほか、「かね」と呼ばれる金属製の打楽器を演奏をしてきました。
おはら祭でもメンバーを引っ張ってきましたが、体力の不安などから今年で引退を決めました。
(鹿児島民謡会 勝目えつ子会長)「楽しい思い出がいっぱいあります。私たちにとっては、おはら祭で1年が過ぎる。寂しくなりますね。だけど、元気だったらきます」
また、女性グループの太鼓演奏「おごじょ太鼓」や「マーチング」も、祭りに華を添えました。
前日の夜まつりから2日間、踊り手などを含めおよそ25万5000人が来場し、大人から子どもまで一緒になって祭りを楽しみました。
(来場者)「(おはら祭どうですか?)楽しい」
(来場者)「娘と孫が出ているので見に来た(一緒に写真も?)休憩中に撮らせてもらった」
会場がにぎわいを見せる中、誰でも自由に参加できるゴミ拾い活動も。JTが企画したもので、今年は5歳から80代までおよそ540人が、街をきれいにしようと汗を流しました。
(ゴミ拾いに参加)「たばこの吸い殻とプラスチックのゴミです。環境をよりよくしたいとおもって」
(ゴミ拾い参加)「汚したらいけない。きれいにしたい気持ちで」
(日本たばこ産業鹿児島支社 三原史寛法人営業部長)「市民の方に参加していただきながら、きれいな街を作っていただきたい」
今年も多くの人を魅了したおはら祭。参加者らの笑顔と努力でにぎやかに開催されました。