まるで梅雨末期 11月の観測史上1位の雨
鹿児島県の最南端に位置する与論町では、8日(金)昼過ぎから雨が強まり、鹿児島県が設置した雨量計では、午後1時30分までの1時間に139ミリの猛烈な雨を観測しました。
与論島では、降り始め(7日午後4時)~8日午後9時までに総雨量392.5ミリとなりました。与論島での11月ひと月分の雨量は124.4ミリですので、11月ひと月分の3倍を超えた雨が、一気に降ってしまったことになります。特に8日(金)正午からの雨の降り方はすさまじく、奄美地方ではあす9日(土)午後6時までに、さらに多い所で120ミリの雨が予想されており、気象台では土砂災害に厳重警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。
大雨が降った理由は?
南シナ海にある台風22号から流れ込む湿った空気と、高気圧の縁を周って流れ込む湿った空気が与論島付近でぶつかって活発な雨雲が発生しました。
高い海水温も大雨の原因に
海面水温の図を見てみると、左が海面水温、右が平年との比較です。平年を1~2℃上回る海域が与論島の風上にあって、蒸発した水蒸気が大雨の基となったと考えられます。
雨雲は現在も奄美付近にかかり続けています。今後も雨の降り方に警戒して下さい。