鹿児島県や酒造組合などが連携して、全国で初めての取り組みがスタートしました。その舞台となったのは桜島です。
県や酒造会社らが集まったのは、桜島の火山活動を観測する観測坑道です。一般公開は行われていないこの場所を舞台に始まったのは…
(記者)「ひんやりしていますが、湿度は高く、ジメっとしています。そんなこちらの場所に置かれているのは焼酎です」
県内の酒造会社13社が焼酎を24本ずつ、合わせて312本を1年間貯蔵する実証実験です。観測坑道の利活用や焼酎での地域活性化などを目指し、県や県酒造組合など4つの団体が連携した取り組みです。
観測坑道内は一年を通して温度が19度と一定で、桜島の火山活動以外の震動を受けないことから、貯蔵することで味や口当たりに変化が出るかどうかを確認します。火山の観測坑道で焼酎を貯蔵する取り組みは、全国で初めてということです。
(本坊酒造 本坊昌嗣部長)「ここでしかできない熟成。温度と湿度、柔らかさ・まろやかさ。タンクやかめ(仕込み)以上にあると、1年後に期待したい」
実証実験2027年11月までの3年間の予定で、貯蔵した焼酎はイベントなどでの提供も検討しているということです。