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伊佐市長選挙、三つどもえの激戦 新旧リーダー絡み構図は複雑に 鹿児島

MBC南日本放送 2024年11月13日 19時13分

今月10日に告示された鹿児島県伊佐市の市長選挙は、17日・日曜日が投開票です。候補者の顔ぶれや地域が抱える課題をお伝えします。

伊佐市長選挙に立候補したのは届け出順に、現職で2期目を目指す橋本欣也さん、新人で元市議会議員の森山良和さん、新人で元市議会議員の遠矢寿子さんの3人で、いずれも無所属です。新旧のリーダーを含む三つどもえの戦いとなっています。

(橋本欣也候補 無・現(1))「伊佐市の流れを止めるわけにはいかない。皆さん、支援をよろしくお願いします。けしんかぎり、この1週間頑張る」

現職の橋本さんは、熊本県山都町出身の60歳。林野庁の大口営林署職員を経て、大口市役所で務めた後、4年前の市長選で初当選しました。

子ども医療費の無償化や企業誘致などを実績にあげ、基幹産業の振興と「教育日本一」のまちづくりを目指します。

選挙戦初日。出陣式の会場を出発しようとしたその時…

(橋本欣也候補)「ハプニング中です。マイクが鳴らなくなった」

マイクが故障するハプニングにも動じることなく、遊説へ。現職の市長として公務もこなし、市内を走り回っています。

(橋本欣也候補)「公務をするために市長になった。公務をないがしろにはしない」

(森山良和候補 無・新)「このまちの未来を私に託してください。私がこの伊佐を変えていく」

新人の森山さんは、伊佐市大口出身の40歳。伊佐農業公社での勤務を経て、2012年の市議選で初当選し、36歳で議長を務めました。

市長選の立候補者の中で最年少の40歳という若さを全面に出し、地元経済を発展させて市民の所得向上を目指します。人が集まるイベントも訪れ、積極的に握手を求めます。

(森山良和候補)「若さに期待しているのは強く感じる。地域の皆さんからこの街を変えてほしいという反応もたくさんもらっているので、気を引き締めながら期待に応えていけるよう頑張りたい」

(遠矢寿子候補 無・新)「人口は減ってもお互い様の精神で助け合って支えあって生きていける。困難も分かち合って生きていける、そんな街にしたい」

新人の遠矢さんは、伊佐市菱刈出身の62歳。東京の出版社などで働いたあと、54歳でUターンし、前回の市議会議員選挙で初当選しました。

新しい市庁舎の建設計画を問題視し、「主役は市民」として、1人ひとりに寄り添うまちを目指します。選挙カーには熱心な支援者らが手を振ります。

(沿道の支援者)「ありがとうございます、ありがとうございます」

行く先々で握手を繰り返します。

(市民)「がんばって。とにかく。気張らないかん」

(遠矢寿子候補)「みなさん切実なものを抱えているから、応援に来てくれたのだと思う。市民の声が届くような政治にしないと、この先がとても思いやられる」

伊佐市は2008年、旧大口市と旧菱刈町が合併して誕生し、市長選は合併前の首長らが争う構図が続いてきました。

8年前の前々回は、元大口市長で当時の伊佐市長だった隈元新さんが、元菱刈町長の神園勝喜さんとの一騎打ちを制して当選。4年前の前回は、新人の橋本さんが隈元さんの支援を受け、神園さんらを破って初当選しました。

今回は現職という立場の橋本さんが、新人の森山さん、遠矢さんの挑戦を受ける戦い。

橋本さんの出陣式でマイクを握ったのは、日ごろの市政運営で連携している伊佐市区選出の県議・池畑知行さんです。

(伊佐市区選出 池畑知行県議)「橋本市長の人柄、実績、リーダーシップを周りの人たちに伝え、橋本市長が再選できるよう力添えをたまわりたい」

森山さんと二人三脚で選挙戦を戦うのは、4年前の前回、橋本さんを推した元伊佐市長の隈元新さんです。

(元伊佐市長 隈元新さん)「僕は前の選挙で橋本市長を応援したが、僕の政策を順調に引き継いでくれなかった。若返ったら、まちは変わる」

遠矢さんの支援に回ったのは、隈元さん、橋本さんとも選挙戦を戦ってきた元菱刈町長の神園勝喜さんです。

一方で、伊佐市は今、人口減少対策に経済の活性化、子育て支援など、様々な課題に直面しています。現職と新人あわせて3人の戦いとなった市長選。市民はどんな市政運営を求めているのでしょうか。

(無職70代)「誠実で職員が100%市民のために働けるような環境をつくってほしい」

(介護職70代)「働くところがないから若い人が出ていく。高齢者ばかり」

(飲食店アルバイト20代)「店も少ないのでカフェや書店がもっと増えたらいい」

市政の継続を訴える橋本さんに、市政の刷新を目指す新人2人が挑む構図となった伊佐市長選挙。

投票日は今月17日・日曜日で、即日開票されます。

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