鹿児島県警は相手が16歳未満の少女と知りながら性交したとして30代の男性警察官を懲戒免職処分にしたと発表しました。
（県警 牛垣誠首席監察官）「被害者および関係者、県民にお詫び申し上げます」
22日付けで懲戒免職となったのは、県警本部警務課の30代の男性巡査部長です。
県警によりますと巡査部長は今年4月ごろ県内で、相手が16歳未満の少女と知りながら性交しました。
今年9月下旬に被害者の関係者から情報提供があり警察が捜査していました。被害届が出されておらず、被害者が事件処理を望んでいないことや、巡査部長に逃亡や証拠隠滅のおそれがないことから県警は逮捕していないとしています。
巡査部長は処分の内容を認めていて「法律に触れる行為であることは分かっており、本当に取り返しのつかないことをしてしまった」と話しているということです。
県警では今年度、盗撮や捜査情報の漏洩などで現職の警察官3人が逮捕・起訴され、有罪判決を受けたほか、警察情報を漏らしたとして前の生活安全部長が逮捕・起訴されています。
22日は午後から各警察署の署長ら幹部84人が集まった定例の会議が開かれ、今月5日に着任した県警の岩瀬聡本部長は次のように述べました。
（県警 岩瀬聡本部長）「非違事案の絶無に向け、組織一丸となり再発防止対策を推進している最中、県警察の信頼を大きく損なう事案が明らかとなったことは、誠に遺憾。現在取り組んでいる再発防止対策を着実に進め、高い使命感と厳正な規律を保持する職場環境の構築に努めてほしい」
会議では県警を指導する県公安委員会の石窪奈穂美委員長が県民の信頼を取り戻すよう述べました。
（県公安委員会 石窪奈穂美委員長）「今一度、各所属長が全職員に県警察の置かれている立場を理解させ、今何をしないといけないのかを自分事として考え行動するように指導し、指導が確実に浸透しているかを確認するようお願いする」
石窪委員長は来年の県警の運営指針を「県民の信頼を取り戻す警察活動の推進」と定めたと発表しました。