北朝鮮による拉致の可能性を排除できない、特定失踪者の家族をサポートしようと、「特定失踪者家族を支援する会鹿児島」が27日に設立されました。
(村岡育世さん)「少しでも多くの皆さんに、特定失踪者の現状を知ってもらいたいという思い」
特定失踪者は、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない人たちのことで、全国におよそ900人、鹿児島県関係では37人いるとされています。
全ての被害者家族をサポートしようと、「特定失踪者家族を支援する会鹿児島」が設立されました。
(特定失踪者家族を支援する会鹿児島 森山博行代表)「(鹿児島に被害者が)もっといるのではないか、というのが発足のきっかけ」
27日の会見には、1993年に千葉で失踪した田中正道さんの妹・村岡育世さんや、1971年、大崎町の自宅から宮崎空港に向かう途中で行方不明になった園田一さん・トシ子さんの娘、前山利恵子さんらが出席しました。
(前山利恵子さん)「これを機会に一人でもたくさんの人に広がって、自分のこととして、身内にこのようなことがあったらと思い、理解を深めていただきたい」
北朝鮮が特定失踪者を含む拉致被害者らの再調査を約束したストックホルム合意から今年で10年。一つの節目に、会が発足しました。拉致問題を風化させないため、署名や講演会などの活動を行う予定です。