十管本部が、鹿児島市に大型巡視船に搭載するヘリコプターの整備拠点を国内で初めて設置しました。中国の公船による領海侵入が相次ぐ尖閣諸島周辺の警備強化などが目的です。
十管本部は、鹿児島市南部の七ツ島に、巡視船に搭載するヘリコプターの整備拠点と巡視船の燃料給油施設をつくり、今月から本格運用を始めました。
鹿児島は九州で尖閣諸島に最も近く、十管は施設の整備によって、尖閣諸島周辺の警備強化や大規模災害などへの対応を強化したいとしています。
(記者)「巡視船に搭載されているヘリコプターの格納庫です。全国の海上保安庁のヘリ格納庫では最も広く、一度に6機の整備を行えます」
ヘリの整備センターには、海上保安庁の航空基地以外では全国で初めて、巡視船に搭載するヘリコプターの格納庫などを備え、これまでは霧島市の鹿児島航空基地などで行っていた整備を、巡視船の停泊場所近くでできるようになりました。
また、巡視船の給油施設には、海保としては国内最大規模の重油貯蔵タンク2基が整備され、今まで海上で行っていた給油が港に接岸してできるようになりました。施設の整備費はあわせておよそ110億円だということです。
(十管本部・七ツ島運航支援センター 山本修所長)「尖閣諸島の警備への対応も大きな部分。国民の安心安全につながるよう領海を守っていく」
十管には全国最多となる5隻のヘリコプター搭載型巡視船が配備されていて、来年度には新たな巡視船の配備が計画されています。