シリーズ「かごしまこの1年」。記録的な大雨に、猛暑、そして地震。「異例」続きだった今年の気象・災害をふり返ります。
元日、石川県の能登半島を襲った最大震度7の地震。
鹿児島でも今年、様々な気象現象や災害がありました。
1月 薩摩地方で大雪
1月、薩摩地方を中心に大雪に。交通への影響も広がりました。
(住民)「今年は暖冬と聞いていたのに」
梅雨の大雨
(記者)「雨が時折地面を強く叩きつけている」
今年の梅雨も各地で記録的な大雨となりました。
6月には薩摩・大隅地方に線状降水帯が発生し、土砂崩れによる通行止めが相次ぎました。梅雨末期の7月は、北薩を中心に大雨に。
浸水や土砂崩れが相次ぎ、出水市の北薩トンネルでは壁面が崩落し、トンネルの中に大量の土砂が流れ込みました。
大雨は梅雨以外にも
今年の大雨は梅雨だけに限らず…。
11月には、与論町に大雨特別警報。11月に出されたのは全国で初めてでした。
3日間で1年の3分の1を超える雨量を観測し、浸水や土砂崩れなど、いたるところに大きな爪痕を残しました。
「一番は人命だが、牛も助かってよかった」
8月 日向灘の地震
8月、日向灘を震源とする地震で、県内では大崎町で最大震度5強を観測。
(記者)「こちらでは家屋が倒壊し1階部分がつぶれている」
民家の倒壊やがけ崩れ液状化現象による地面の隆起も複数発生しました。
気象庁は、「大規模地震が発生する可能性が、平常時に比べて相対的に高まっていると考えられる」として、「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」を1週間発表。2019年の運用開始以来、初めてのことでした。
台風10号 県内縦断
8月は、これだけでなく…。台風10号が県内を縦断。
県内では2度目となる台風に伴う特別警報が発表されました。
線状降水帯が発生したほか、枕崎で最大瞬間風速51.5メートルを観測し、各地で暴風・大雨の被害が出ました。
(記者)「バス停がさびた根元から倒れている」
折れた街灯や道路標識もいたるところで見られ、倒木も相次ぎました。屋久島にある推定樹齢3000年の「弥生杉」も…。
(記者)「信号機がまだ消えたまま」
停電は一時、県内最大22万戸以上に広がり、被害が長引いた地域もありました。
(住民)「こんなに長く停電するのは初めて」
異例の暑さ
今年も異例の暑さとなりました。奄美市名瀬で7年ぶりの猛暑日に。
鹿児島市では観測史上最多となる40日間、猛暑日を観測。外遊びをやめた幼稚園もありました。
(子ども)「外でサッカーしたかったけど、頑張ってうちわつくった」
暑さは夏以外も
暑かったのは夏だけではありませんでした。4月には…。
(子ども)「水があったら触りたくなった」
秋になっても…。
Q.11月もアイス食べたい?
(住民)「かき氷探していた」
県内の平均気温は冬、夏、秋ともに観測史上1位を更新。
高温の日が続き、野菜やコメの価格にも影響を与えました。
「異例」続きだった今年の気象・災害ですが…。
今年も相次いだ災害。自然は時に私たちに感動や癒しも与えてくれました。