馬毛島の自衛隊基地は着工からあす12日で2年です。整備に反対する住民らが、現状を把握するため、漁船で島に渡りました。
(記者)「西之表港をでてからおよそ40分、馬毛島の葉山港に間もなく到着します」
馬毛島に向かったのは、基地工事の差し止めを求め、国を相手に訴訟を起こしている西之表市の住民ら5人で、去年11月の渡航以来、2回目です。
馬毛島ではアメリカ軍・空母艦載機の陸上離着陸訓練のための滑走路や護衛艦が停泊する桟橋の整備などが進められています。
視察の目的は、島の現状の確認で、市が管理する港に上陸した後、工事の進む国有地への立ち入りも試みましたが、防衛省の職員から「安全を確保出来ない」などととめられました。
(馬毛島を漁場の漁師 濱田純男さん)「原風景が全部なくなった。あるのは自分たちの漁業用地と漁村集落の小屋、馬毛の全体は、ほとんど形が残っていない」
(馬毛島基地反対住民訴訟弁護団・事務局長 塚本和也弁護士)「11月に比べて私有地・国有地への立ち入りが厳しくなっている。入会権をもとに通行が出来ないか検討したい」
馬毛島基地はあす12日で着工から2年です。防衛省は完成時期を当初より3年遅れの2030年3月としています。