鹿児島を含む水俣病の被害地域の現状を撮影してきた写真家たちが、記録を後世に残していくため県に協力を求めました。
じっと一点を見つめる男性や、漁船で酒を楽しむ夫婦。これらの写真に収められているのは水俣病の患者たちです。
15日県庁を訪れたのは、水俣病の病状や被害地域の暮らしを記録してきた写真家の団体「水俣・写真家の眼」です。
県内でも出水市や阿久根市、長島町などで患者が確認された水俣病について後世に記憶をつないでいくため、9人の写真家がおよそ60年間で撮影してきた20万点の写真を教材や講演会の実施などに活用してほしいと県に要望しました。
(水俣・写真家の眼 小柴一良さん)「(被害者)本人にとっては残念無念としか言いようがない。(写真の男性は)目は見えないし話すこともできなかった。お祈りしている感じ、自然にそうなるんだろう。きちんと記録していかないとと思う」
要望に対し県は、「国と連携しながら活用について考えていきたい」と回答しました。