鹿児島県出水市で6年前、4歳の女の子を浴槽に放置し、死亡させた重過失致死などの罪に問われている男の裁判で、検察は懲役3年6か月を求刑しました。
重過失致死などの罪に問われているのは、出水市の日渡駿被告(27)です。
起訴状などによりますと、日渡被告は2019年8月、同居していた交際相手の長女・大塚璃愛來ちゃん（当時4歳）が高熱で体調が悪く、溺れるおそれがあったにも関わらず、1時間にわたり浴槽に放置し水死させたほか、その前日には頭を殴ったとされています。
20日の裁判で、検察は頭を殴った暴行について「げんこつは4歳児には相当の苦痛で暴行の罪が成立する」とし、一方、弁護側は「げんこつは1回だけで泣いてはおらず、一定のしつけ」と主張しました。
そして璃愛來ちゃんを浴槽に放置した重過失致死については、検察は「長時間入浴させれば体調が悪化する可能性が高いことは容易に予見できた」と指摘。一方、弁護側は「璃愛來ちゃんは体調不良ではあったが、意識を失い溺れることまでは予見できなかった」などと主張しました。
その上で、これらの暴行や重過失致死などの罪について、検察は日渡被告に対し、懲役3年6か月を求刑し、弁護側は無罪を主張しました。
判決は3月13日に言い渡されます。