桜島など全国の火山で大規模噴火が発生した際、気象庁が、降灰の量に応じた警報の導入などを検討していることが分かりました。
気象庁は現在、鹿児島県内では桜島、新燃岳、硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島に降灰予報を発表しています。
ただ、今の降灰予報は、積もる灰の量が1ミリ以上であればすべて「多量」と表現し、桜島の大規模噴火のように市街地に最大1メートル積もるとされるケースでも表現は区別されていませんでした。
こうした中、気象庁は今月、降灰予報のあり方を考える専門家らの検討会で、降灰量を「30センチ以上」「3センチ以上」などと細分化することや、新たに「警報」を発表するかなど、今後、議論していくことを確認しました。
検討会の委員でもある鹿児島市危機管理課・脇田浩任課長は、「大規模噴火の予兆があった段階で降灰予報や警報が出せないか、検討を求めたい」としています。
(鹿児島市危機管理課・脇田浩任課長)「桜島の場合は火山が近いので、噴火が始まってからの避難では間に合わない。噴火の前にある程度の降灰の量や警戒の範囲を示してもらえると、すぐに避難情報につなげられる」
気象庁の検討会は今年度中に、新たな降灰予報や警報を加えるかどうかについて、方向性を固める方針です。