こちら、鹿児島在住のミニチュア写真家で見立て作家の田中達也さんの作品で、絵の具やパレット、筆などを組み合わせて美術館に見立てています。
田中さんの今年最初の展覧会が今、台湾で開かれ、熱烈なファンも詰めかけています。
(記者)「台湾屈指の観光名所・中世紀念堂にやってきました。こちらで田中達也さんの展覧会がいよいよ始まります」
ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さんの展覧会。日常にあるものを“別のもの”に見立てて作り上げた、不思議な世界が広がります。
個展を始めて、今年で10年の節目を迎えた田中さん。
(田中達也さん)「(海外での)展覧会を最初にスタートしたのが中世紀念堂だったので、またここに戻って来られてうれしい」
“原点”ともいえる台湾で、今年最初の展覧会をスタートさせました。
田中さんは2011年から毎日、新しい作品をSNSで発表し、今ではインスタグラムのフォロワー数がおよそ400万人に。台湾でも人気で、展覧会前日のメディア向け内覧会には、およそ30社・100人が参加しました。
(台湾テレビ局員)「田中さんの素晴らしい発想や作品をもっと多くの人に見てほしくて取材している」
(台湾のインフルエンサー)「作品を見てワクワクした気持ちを早くインスタグラムにアップしたいです!」
(台湾会場の主催者)「田中さんの作品は台湾で幅広い年齢層の方に人気があります」
迎えた開催初日。開場の1時間前から並ぶファンの姿も。
(一番乗りの来場者)「実際に作品を生で見るのは初めてなので楽しみ」
展覧会のテーマは「みたてのくみたて」。新作を含めたおよそ160点の作品を楽しみながら、田中さんの「見立ての発想のヒント」を学ぶことができます。
会場は、家の中にあるものを題材にした作品を展示する『ホーム』や、色に着目して見立てた作品を展示する『カラー』など、7つのエリアに分かれます。
展示作品は全て撮影ができ、作品をモチーフにしたフォトスポットは人気を集めていました。
(記者)「一見普通の木の桶ですが、上から覗いてみるとミニチュア作品になっています」
作品名は「桶(おーけ)ストラ」。木の桶と洗濯板にミニチュアが並ぶと、立派なコンサート会場に大変身。
身近なものを組み合わせて作り上げる「見立て」の世界に来場者は…。
(来場者)「インスタグラムをよく見ている。実際の作品を見て衝撃を受けた」
(来場者)「日常生活のものを見立てて素晴らしい作品ばかり」
田中さんはメディアの取材に、現地ファンのサイン会、撮影会と大忙しです。
(田中達也さん)「最初の台湾開催の時は若い人が多かったが、今回は年配の人も増えて、ちょうどすべての年代がきている印象に変わった」
およそ5年ぶりとなった台湾での展覧会に、手応えを感じていました。
(田中達也さん)「作品の解説に相当力を入れて作っているので、ぜひ全部読んでほしい。アイデアが尽きない理由を分かるように作っているので、今までの写真を撮影して楽しむことはもちろん、それ以上のプラスアルファがたくさんある」
台湾での展覧会は4月6日まで開催。今月3日までにおよそ1万人が来場したそうです。今年の夏は、鹿児島市の黎明館で開催を予定しています。