グーグルが09年から開発中の「自動運転車」が大きく進化した。これまでは一般車を改造して自動運転車に仕立ててきたが、車体の設計や製造も自社で行った試作車がついに完成した。
このグーグル自動運転車には、ハンドルもアクセルもブレーキペダルもなく、運転手が必要ない。搭載するセンサーやカメラの情報から、人工知能を備えたコンピューターが自動的に車を動かす。操作は簡単。スマートフォンの専用アプリなどで場所を設定し、「発進」ボタンを押すだけで目的地へ運んでくれる(緊急用の停止ボタンもある)。
安全性に配慮した2人乗りの車体は卵形で、フロント部分をバンパーの代わりに発泡プラスチック材で覆う。フロントガラスも従来より柔らかい素材だ。最高速度は時速約40キロに抑えた。
タクシー感覚で必要なときに自動運転車を頼む。目的地に着いて降りたら、車はまたどこかへ向かっていく──そんな未来をグーグルは想定している。
ただ、自動運転車の公道走行を認めているカリフォルニア州でさえ、運転免許を持つ人間の同乗が前提だ。まずは当局も納得するような安全性の証明が必要となるだろう。
[2014.6.10号掲載]
安藤智彦(本誌記者)
このグーグル自動運転車には、ハンドルもアクセルもブレーキペダルもなく、運転手が必要ない。搭載するセンサーやカメラの情報から、人工知能を備えたコンピューターが自動的に車を動かす。操作は簡単。スマートフォンの専用アプリなどで場所を設定し、「発進」ボタンを押すだけで目的地へ運んでくれる(緊急用の停止ボタンもある)。
安全性に配慮した2人乗りの車体は卵形で、フロント部分をバンパーの代わりに発泡プラスチック材で覆う。フロントガラスも従来より柔らかい素材だ。最高速度は時速約40キロに抑えた。
タクシー感覚で必要なときに自動運転車を頼む。目的地に着いて降りたら、車はまたどこかへ向かっていく──そんな未来をグーグルは想定している。
ただ、自動運転車の公道走行を認めているカリフォルニア州でさえ、運転免許を持つ人間の同乗が前提だ。まずは当局も納得するような安全性の証明が必要となるだろう。
[2014.6.10号掲載]
安藤智彦(本誌記者)