フェイスブックがロシア政府とトラブルになるのはこれが初めてではない。ウクライナとの紛争が始まってからはとくに監視の目が厳しくなっている。今回は遂に、法に触れていると難癖を付けてきている
フェイスブックとツイッター、グーグルの米ネット3社は以前から、反政府派に対する検閲とユーザー情報の収集に協力するようロシア政府に命じられてきたが応じていなかった。ロシアの「通信・情報技術・マスコミ監督庁」は5月6日、3社が「ブロガー法」に違反していると警告。違法行為を非難した。
2014年に制定されたこの法律により、1日のビジター数が3000人を超えるブログは「マスメディア」とみなされ、政府への登録を義務付けられている。この法律に違反した企業は初犯で罰金約6000ドル、2回目以降は最長30日間の営業停止処分になる。しかし、米ネット3社に集まるユーザー情報やデータは見えないため、ロシア政府はすべての「マスメディア」を監視できずにいる。
米ネット大手は今のところロシア当局の命令をシカト
通信・情報技術・マスコミ監督庁のヴァディム・アンペロンスキー広報担当官は、政権寄りのイズベスチヤ紙に対し「外国のネット企業にこのような通達を送るのは珍しいことではない。普通は何らかの反応があるものだ」と語っている。
同庁は同時に、大衆暴動や過激派の活動に関わるコンテンツを削除するよう求めている。実際、フェイスブックとツイッターは反体制派の活動に不可欠のツールになっている。同庁の調査によると、過激派の情報伝達でいちばん大きな役割を果たしているのはツイッターだった。ロシアの通信・ネット企業は特定のURLを遮断している。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、5月に配信された最新のストリーミング集会で、ウクライナの政府高官の質問を取り上げた。ロシアと対立するウクライナのブロガーによる書き込みを削除しようとする動きにどう対応するのか、という質問に対するザッカーバーグの答えはこうだ。「フェイスブックは、他のグループに対する露骨な憎しみに満ちた投稿は許容しない」
ロシア政府にとってはもちろん、満足できない回答だ。米ネット3社がマスメディアとして登録して検閲に協力するか、中国のように政府がこれらサイトへのアクセスを全面的に遮断するか、今度はどちらになるのだろう。
ケリー・フリン
フェイスブックとツイッター、グーグルの米ネット3社は以前から、反政府派に対する検閲とユーザー情報の収集に協力するようロシア政府に命じられてきたが応じていなかった。ロシアの「通信・情報技術・マスコミ監督庁」は5月6日、3社が「ブロガー法」に違反していると警告。違法行為を非難した。
2014年に制定されたこの法律により、1日のビジター数が3000人を超えるブログは「マスメディア」とみなされ、政府への登録を義務付けられている。この法律に違反した企業は初犯で罰金約6000ドル、2回目以降は最長30日間の営業停止処分になる。しかし、米ネット3社に集まるユーザー情報やデータは見えないため、ロシア政府はすべての「マスメディア」を監視できずにいる。
米ネット大手は今のところロシア当局の命令をシカト
通信・情報技術・マスコミ監督庁のヴァディム・アンペロンスキー広報担当官は、政権寄りのイズベスチヤ紙に対し「外国のネット企業にこのような通達を送るのは珍しいことではない。普通は何らかの反応があるものだ」と語っている。
同庁は同時に、大衆暴動や過激派の活動に関わるコンテンツを削除するよう求めている。実際、フェイスブックとツイッターは反体制派の活動に不可欠のツールになっている。同庁の調査によると、過激派の情報伝達でいちばん大きな役割を果たしているのはツイッターだった。ロシアの通信・ネット企業は特定のURLを遮断している。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、5月に配信された最新のストリーミング集会で、ウクライナの政府高官の質問を取り上げた。ロシアと対立するウクライナのブロガーによる書き込みを削除しようとする動きにどう対応するのか、という質問に対するザッカーバーグの答えはこうだ。「フェイスブックは、他のグループに対する露骨な憎しみに満ちた投稿は許容しない」
ロシア政府にとってはもちろん、満足できない回答だ。米ネット3社がマスメディアとして登録して検閲に協力するか、中国のように政府がこれらサイトへのアクセスを全面的に遮断するか、今度はどちらになるのだろう。
ケリー・フリン