──「誰にとっても、1日に与えられた時間はビヨンセと同じ」
フルタイムで働き、ボランティア活動に従事し、人気ブログを運営しながらも、スーパーに買い物に行ってインスタグラムにぴったりのオーガニックな料理をつくり、デートに出かけ、愛犬を散歩に連れていき、挙げ句の果てにはハーフマラソンのトレーニングまでしている。誰のまわりにも、そんな人はいるものだ。
このような「スーパー・アチーバー(一度にたくさんのことを達成できる人)」も、1日に与えられた時間は普通の人と同じだ。それなのに、私たちよりはるかに多くのことを成し遂げる。これはどういうことだろう? 秘訣を探る。
全力を注ぐ
あなたは今、何に取り組んでいるだろうか? 何であれ、没頭しよう。全力を注ぐのだ。
オリンピックのハードル競技を思い浮かべてほしい。選手は、超人的な敏捷さで障害物を飛び越えていく。そのとき選手は、目の前の「仕事」に100%の注意を注いでいる。全力を注ぐことが素晴らしい結果につながるのだ。
自分の意識が現実を離れて漂流していると自覚したときは、「戻ってきたぞ!」と声に出して言ってみるのも効果的だ。
マルチタスクを避ける
メールの受信トレイ、インスタグラム、フェイスブック、ネコ動画、バーゲンセール......あなたのデスクトップでは、そんなタブが開きっぱなしになっていないだろうか? 仕事が大詰めでも、こうしたタブはあなたの注意力を奪ってしまう。
今は一度に複数の作業を行う「マルチタスク」が当たり前になっている。しかし、人間の頭脳はマルチタスクをこなせるようには設計されていない。それどころか、まったく不向きということを示す研究結果もある。複数の作業をいっぺんにこなそうとすると、集中力が失われ、間違いも増え、結局、余計に時間がかかってしまう。
意識を100%集中させるには、気をそらすものをすべて遮断しよう。たとえそのために、携帯電話を引き出しに放り込んで鍵をかけることになったとしても。
同僚の「割り込み」を断固阻止する
あなたはあるプロジェクトに取り組んでいる。意識を完全に集中させ、猛スピードで仕事を進めている。
そのときだ。同僚が足を止めてこう言う。「きみの意見が欲しいんだけど......」。差し出された報告書にざっと目を通してコメントする。60秒もかからず、大したことではないと思うだろう。
ところが残念ながら、この小さな「割り込み」が集中力を大きく減退させる。一旦断たれた集中力を取り戻すには、平均で23分かかるとされている。
スーパー・アチーバーは、こうした中断が生産性にとって命取りであることを知っている。だから彼らは、何としてでもこれを避ける(ほとんどのCEOがドア付きのプライベートオフィスを持っているのには理由あるのだ)。
プライベートオフィスがないなら、脇腹を小突いてくる同僚のいない静かな場所を見つける、メールの着信お知らせ機能をオフにする、週に数回の「Do Not Disturb(邪魔しないで)」タイムを設けることを上司に進言する、などの対策を講じよう。
スーパー・アチーバーたちと付き合う
アメリカには「その部屋の中で自分が一番利口なら、あなたはいるべき部屋を間違えている」という格言がある。成果と生産性についても同じことが言える。
ビヨンセが、オプラ・ウィンフリーやオバマ家の人々、彼女の夫にして音楽業界の重鎮であるジェイ・Zとともにキャリアもプライベートも順調なのには理由がある。志を同じくする精力的な人々の中に身を置くと、自然と彼らのレベルに近づいていくのだ。
あなたに活力を与えてくれない同僚や友人は、職業人としてのあなたの人生からは遠ざけよう。切り捨てるわけではない。ただ、自分の時間の大部分を誰と過ごすのか、その選択には気を配るべきだ。
ネガティブな感情を蓄積しない
欲求不満や怒り、失望、自己嫌悪などのネガティブな感情は、まるでヤカンの中で吹きこぼれる寸前になっているお湯のように、心の中でグツグツと煮え立つ。放っておけば、破滅の道を突き進むことにもなりかねない。
内にこもった悪い感情は、いずれあなたに服従を強いてくる。真夜中にポテトチップスをむちゃ食いしたり、急ぎの仕事があるのに連続ドラマを14時間ぶっ続けで見たりすることを命じてくるのだ。当然ながら、生産性にとってはいいことではない。
スーパー・アチーバーたちは、感情をうまくコントロールして、怒りの蓄積を防ぐ術を身につけている。ほとんどのスーパー・アチーバーは、それぞれが頼りにする方法で感情をコントロールする。瞑想をする、日記をつける、週1回ライフコーチの面談を受ける、あるいは昔ながらの方法でサンドバッグを叩く人もいる。
自分に合った方法を見つけよう。肩から重石が取り除かれて解放感や安堵感が得られれば、効果があった証だ。
最後に、驚異的なスーパー・アチーバーも、欠点を持ち不安を抱く普通の人だ、ということを覚えておこう。かつてビヨンセ自身がこう言っている。「私は、本物の私よりも、歌の中の私のほうが強いことを自覚しています」
By Dr. Suzanne Gelb of The Muse
スザンヌ・ゲルブ
フルタイムで働き、ボランティア活動に従事し、人気ブログを運営しながらも、スーパーに買い物に行ってインスタグラムにぴったりのオーガニックな料理をつくり、デートに出かけ、愛犬を散歩に連れていき、挙げ句の果てにはハーフマラソンのトレーニングまでしている。誰のまわりにも、そんな人はいるものだ。
このような「スーパー・アチーバー(一度にたくさんのことを達成できる人)」も、1日に与えられた時間は普通の人と同じだ。それなのに、私たちよりはるかに多くのことを成し遂げる。これはどういうことだろう? 秘訣を探る。
全力を注ぐ
あなたは今、何に取り組んでいるだろうか? 何であれ、没頭しよう。全力を注ぐのだ。
オリンピックのハードル競技を思い浮かべてほしい。選手は、超人的な敏捷さで障害物を飛び越えていく。そのとき選手は、目の前の「仕事」に100%の注意を注いでいる。全力を注ぐことが素晴らしい結果につながるのだ。
自分の意識が現実を離れて漂流していると自覚したときは、「戻ってきたぞ!」と声に出して言ってみるのも効果的だ。
マルチタスクを避ける
メールの受信トレイ、インスタグラム、フェイスブック、ネコ動画、バーゲンセール......あなたのデスクトップでは、そんなタブが開きっぱなしになっていないだろうか? 仕事が大詰めでも、こうしたタブはあなたの注意力を奪ってしまう。
今は一度に複数の作業を行う「マルチタスク」が当たり前になっている。しかし、人間の頭脳はマルチタスクをこなせるようには設計されていない。それどころか、まったく不向きということを示す研究結果もある。複数の作業をいっぺんにこなそうとすると、集中力が失われ、間違いも増え、結局、余計に時間がかかってしまう。
意識を100%集中させるには、気をそらすものをすべて遮断しよう。たとえそのために、携帯電話を引き出しに放り込んで鍵をかけることになったとしても。
同僚の「割り込み」を断固阻止する
あなたはあるプロジェクトに取り組んでいる。意識を完全に集中させ、猛スピードで仕事を進めている。
そのときだ。同僚が足を止めてこう言う。「きみの意見が欲しいんだけど......」。差し出された報告書にざっと目を通してコメントする。60秒もかからず、大したことではないと思うだろう。
ところが残念ながら、この小さな「割り込み」が集中力を大きく減退させる。一旦断たれた集中力を取り戻すには、平均で23分かかるとされている。
スーパー・アチーバーは、こうした中断が生産性にとって命取りであることを知っている。だから彼らは、何としてでもこれを避ける(ほとんどのCEOがドア付きのプライベートオフィスを持っているのには理由あるのだ)。
プライベートオフィスがないなら、脇腹を小突いてくる同僚のいない静かな場所を見つける、メールの着信お知らせ機能をオフにする、週に数回の「Do Not Disturb(邪魔しないで)」タイムを設けることを上司に進言する、などの対策を講じよう。
スーパー・アチーバーたちと付き合う
アメリカには「その部屋の中で自分が一番利口なら、あなたはいるべき部屋を間違えている」という格言がある。成果と生産性についても同じことが言える。
ビヨンセが、オプラ・ウィンフリーやオバマ家の人々、彼女の夫にして音楽業界の重鎮であるジェイ・Zとともにキャリアもプライベートも順調なのには理由がある。志を同じくする精力的な人々の中に身を置くと、自然と彼らのレベルに近づいていくのだ。
あなたに活力を与えてくれない同僚や友人は、職業人としてのあなたの人生からは遠ざけよう。切り捨てるわけではない。ただ、自分の時間の大部分を誰と過ごすのか、その選択には気を配るべきだ。
ネガティブな感情を蓄積しない
欲求不満や怒り、失望、自己嫌悪などのネガティブな感情は、まるでヤカンの中で吹きこぼれる寸前になっているお湯のように、心の中でグツグツと煮え立つ。放っておけば、破滅の道を突き進むことにもなりかねない。
内にこもった悪い感情は、いずれあなたに服従を強いてくる。真夜中にポテトチップスをむちゃ食いしたり、急ぎの仕事があるのに連続ドラマを14時間ぶっ続けで見たりすることを命じてくるのだ。当然ながら、生産性にとってはいいことではない。
スーパー・アチーバーたちは、感情をうまくコントロールして、怒りの蓄積を防ぐ術を身につけている。ほとんどのスーパー・アチーバーは、それぞれが頼りにする方法で感情をコントロールする。瞑想をする、日記をつける、週1回ライフコーチの面談を受ける、あるいは昔ながらの方法でサンドバッグを叩く人もいる。
自分に合った方法を見つけよう。肩から重石が取り除かれて解放感や安堵感が得られれば、効果があった証だ。
最後に、驚異的なスーパー・アチーバーも、欠点を持ち不安を抱く普通の人だ、ということを覚えておこう。かつてビヨンセ自身がこう言っている。「私は、本物の私よりも、歌の中の私のほうが強いことを自覚しています」
By Dr. Suzanne Gelb of The Muse
スザンヌ・ゲルブ