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上司は面倒かける部下が大嫌い。上司の負担を軽減できる部下になる5つの方法

ニューズウィーク日本版 2015年10月30日 16時10分

 映画『プラダを着た悪魔』にこんなシーンがあった。パーティーで、ファッション界に君臨する女性編集長が業界関係者と挨拶を交わす間、アシスタントが黒子のようについて回って挨拶の相手の名前を耳打ちする。上司が相手の名前などいちいち覚えていないことを悟られず、相手をいい気分にさせるためだ。

 このアシスタントこそ部下の鑑だ。大事なのは、上司にラクをさせること。上司の覚えがめでたくなるだけでなく、自分の職業能力も磨いて出世の階段を駆け上ることができる。

 そのための具体策を5つ紹介しよう。

1.上司の雑用を肩代わりする

 現代の企業のほとんどは、社員に1人前以上の働きを期待している。決まった範囲の仕事以上の仕事を、自ら買って出よう。どんな上司も、すぐにでも部下に放り投げたい仕事の2つや3つは抱えているはず。手助けできることがないか、聞いてみよう。面白い仕事ではないかもしれないが、上司の負担を軽減できることは何であれ、自分のキャリアにプラスに働くことを覚えておこう。些末な仕事を手放すことで、上司がもっと大きな仕事に時間を割けるようになり会社も成長すれば何よりだ。

2.行動には細心の注意を払う

 私たちは、猛スピードで情報を処理している。もちろん仕事が速いのも大事だが、それと同じくらい質も大事だ。大きなプロジェクトの締め切りが迫っている場合などはとくに、慌ててミスを犯しがちだ。上司の悪口を書いたメールを、「全員に返信」してしまったりするのもこんな時。それが取引先の悪口だったらもっと大変なこどになる。

 送信ボタンを押す前に、中身を読み返し、送信先を確かめることを習慣づけよう。可能なら、同僚に読んでもらうとか、1時間ほど放置した後に新鮮な気持ちで読み返すのも効果的だ。

3.上司に恥をかかせる前にミスを告白する

 上司が、会社幹部に呼び出されて初めてあなたのミスを知ったとしたらどうだろう。上司のメンツが潰れ、管理不行き届きとして評価も下がってしまう。そうならないよう、ミスはさっさと白状しよう。ミスを取り返す方法の提案も忘れずに。自分のミスを直ちに認めて対処できる部下を、上司は必ず評価する。

4.上司のために最新トレンドを把握する

「自分の思いつきだったらよかったのに」と題した会議を毎月開く会社がある。業界の最新トレンドや広告手法や技術、その他の新しいアイデアについてプレゼンテーションを行い、チーム全体で共有する。これで業界の最新動向に遅れずにすむ。

 そうした情報のなかに、上司がまだ気づいていないもの、部署や会社の業績に貢献できるものはないだろうか。厳選情報のリンクを上司に知らせたり、新しいソーシャルメディアの使い方を伝授しよう。そうすれば上司は、時代の最先端にいるような気分になれて、あなたのおかげと考えるはずだ。

5.問題よりも解決策を提示する

 同じ労力でより多くの仕事をこなさなければならないのは上司も同じだ。それも、物事を丸く収めたり、社員同士の摩擦を解消したり、業務が順調に進むよう配慮したりといった管理の仕事に多くの時間を割くことになる。そうなると、本来のやるべき仕事のほうが滞りかねない(メールの書き出しは決まって「遅くに申し訳ありません」だ!)。それというのも、問題が起こると上司のところにやってきて、解決策を求める社員ばかりだからだ。

 どんな課題に直面しても、上司の時間とエネルギーをムダにすれば自分に返ってくることを覚えておこう。今度問題が生じたら、上司のオフィスに駆け込んで「どうしましょう」と言う代わり、「こんな対処法はどうでしょうか」と言えるようになることだ。

 あなたがこうした姿勢を持てば、いつも社員の問題を解決しなければならない上司の手間を省いてあげられるばかりか、あなたは「自分で何とかする」タイプの人間だ、と示すことができる。

By Jessica Kleiman of The Muse

ジェシカ・クレイマン

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