【写真特集】シリア内戦下、瓦礫の中の日常

　この夏、ドイツ、スウェーデンなどヨーロッパの国々を目指して難民が殺到したことで、国際社会のシリア問題への関心は高まっている。しかし大半のシリア避難民は、いまだに混乱が続く国内から逃れられずにいる。

　シリアで内戦が始まってからすでに４年以上が過ぎた。国連機関などのまとめによると、これまでに周辺の中東諸国など国外に逃れたシリア難民は400万人以上、さらに国内にとどまっている避難民は760万人に達すると見られている。

　シリア政府軍の空爆、そして反政府勢力や過激派組織ＩＳＩＳの侵攻で、シリア各地の都市機能は寸断されている。情勢不安定によって、国際的な人道援助の手が届かない地域も多い。

　破壊し尽くされた瓦礫の街でも、シリアの人々は懸命に日々の生活を繋ごうとしている。しかし大量の国外難民が生まれる現状からも窺えるように、その窮状はすでに危機的なレベルに近づいている。


ドゥーマで政府軍の爆撃から逃げる親子連れ（今年５月）　Bassam Khabieh-REUTERS


ドゥーマで瓦礫の下から救出された子どもたちを抱きかかえる人々（今年６月）　Bassam Khabieh-REUTERS

アレッポの旧市街、破壊された建物の前でトランプに興じる少年たち（今年10月）　Hosam Katan-REUTERS


北部イドリブの街道沿いでシロップを販売する売店（今年10月）　Khalil Ashawi-REUTERS


アレッポ近郊の町で瓦礫の中で祈りを捧げる住民たち（今年４月）　Hosam Katan-REUTERS

西部の大都市ホムスの荒廃した通りで輪になって遊ぶ少女たち（12年12月）　Yazan Homsy-REUTERS


北部の都市コバニで結婚式に向かうカップル（今年10月） Rodi Said-REUTERS


政府軍の空爆を受けた直後のドゥーマの街に虹がかかっている（今年10月）　Bassam Khabieh-REUTERS

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部