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【まんが】日本人の礼儀正しさは「武士道」から来ている?

ニューズウィーク日本版 2016年4月4日 17時20分

 良し悪しはともかく、日本人は日本論・日本人論が好きだ。古くはルース・ベネディクトの『菊と刀』から、最近では「JAPAN CLASS」というムック本まで、例には事欠かない。テレビをつけても、さまざまな角度から日本という自国を――特に自国の良いところだが――再発見しようという意図の番組が多く放映されている。

 日本論は、外国人の手によるものもあれば、日本人が日本の読者に向けて書いたものもある。あまり見かけないのは、日本人が外国の読者に向けて書いたタイプの日本論だろう。どんな自画像を描くかだけでなく、どう他国に理解してもらうかも大切なはずだが、日本人によるそうした努力はあまりなされてこなかった。

 否、そうした日本論は実はある。100年以上も前に英語で書かれ、アメリカで出版された『Bushido: The Soul of Japan』だ。著者は明治時代の教育者であり思想家であった新渡戸稲造。ドイツやアメリカに留学し、アメリカ人女性と結婚した新渡戸は、日本人の精神を欧米人に理解してもらおうと、この本(日本語では『武士道』)を英語で書き上げた。

 ちょうど日清戦争で小さな後進国の日本が中国を打ち負かして世界を驚かせたこともあって、出版されるやいなや高い関心が寄せられ、フランス語やドイツ語にも翻訳されて世界的なベストセラーとなった。西洋の思想と比較しながら"日本人の魂"である武士道の本質を解説し、日本人の礼儀正しさや精神的な強さを解き明かした『武士道』から、セオドア・ルーズベルト米大統領(当時)を含め、多くの人が人生の知恵や教訓を得たという。今も各国で読み継がれ、まさに名著だ。

 このたび、この名著がまんが化されたのを機に、『まんがで人生が変わる! 武士道――世界を魅了する日本人魂の秘密』(新渡戸稲造・著、カネダ工房・まんが、三笠書房)から「プロローグ」と「第1章」を抜粋し、4回に分けて掲載する。


『まんがで人生が変わる! 武士道――世界を魅了する日本人魂の秘密』
 新渡戸稲造 著
 カネダ工房 まんが
 三笠書房


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※シリーズ第2回【まんが】『武士道』を書いたのはキリスト教徒だった


『まんがで人生が変わる! 武士道――世界を魅了する日本人魂の秘密』
 新渡戸稲造 著
 カネダ工房 まんが
 三笠書房


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