米軍とNATO加盟国が、ロシアの侵攻を抑止するため東欧で大規模な軍事演習を始めた。
NATO諸国から参加する4000人の部隊と東欧13カ国から参加する1万人の部隊が、ロシアと国境を接するバルト3国(ラトビア、リトアニア、エストニア)やポーランドに展開する軍事演習を開始した。
【参考記事】ロシアがクリミアの次に狙うバルト3国
ロシアがクリミアを併合した2014年のウクライナ危機以降、両国近くで行われるこの合同演習の重要性は飛躍的に増大している。
【参考記事】ウクライナ危機で問われるNATOの意味
先週金曜に始まったバルト三国の演習と連動して、米軍はドイツから400台の武装車両を率いてチェコから東欧に入り、6月までにポーランド、リトアニア、ラトビア、最後にエストニアまで移動する。
【参考記事】新冷戦へNATO軍がポーランドで軍備倍増
演習の目的は東欧の同盟国が共同でどこまで軍事行動を行えるかを試すことだ。演習内容も実弾演習、指揮所演習、サイバー戦など実戦に近くなっている。
多国籍軍による演習の間、米軍航空機が近くで哨戒を行い、米軍部隊はドイツからエストニアまで2200キロにおよぶ行進を行う。
7月にポーランドで開かれるNATOサミットへ向け、厳しい演習は続く。サミットの目標は、2年以内にNATOの同盟国を1つにし、互いに戦略を調整し合うことだ。
デイミアン・シャルコフ
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