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ハリケーン被災地にピンヒールで向かったメラニア

ニューズウィーク日本版 2017年8月30日 18時0分

<大型ハリケーンの甚大な被害を伝える報道が連日続いているが、ハリケーンに負けない程の強烈な爪痕を残したのがメラニアだ>

8月29日、大型ハリケーン「ハービー」の直撃を受けたテキサス州沿岸部コーパスクリスティと州都オースティンを、ドナルド・トランプ米大統領とともに訪問したメラニア夫人の訪問スタイルが嵐を巻き起こしている。

問題は、2人が被災地に向かう飛行機に乗り込むために報道陣の前に姿を現したときから始まった。そう、メラニアの足元がどうもおかしい。隣のトランプはいつもの赤ネクタイを封印。被災地訪問にふさわしい、黒のフード付きレインコート、茶色のブーツという地味な出で立ちなのに、メラニアはこの日、ピンヒールできめていた。

メディアは一斉に、このメラニアの「ピンヒール問題」を報じた。AFPは、ライターのマリア・デルルッソのツイートを引用し、メラニアのスタイルを「洪水パトロール・バービー」と揶揄した。ニューヨーク・タイムズ紙は、TPOをわきまえないメラニアの着こなしが、トランプ政権と世間一般とのズレを象徴している、と指摘した。

Melania over here looking like Flood Watch Barbie. Pretty sure Loubs aren't waterproof, babes. https://t.co/XCAexsWpsc— Maria Del Russo (@maria_delrusso) 2017年8月29日

(マリア・デルルッソのツイート)


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被災地に到着したメラニアは白いシャツに黒いスキニ―パンツ。肝心の足元は、まぶしいほど白いスニーカーに履き変わっていた。しかしここで、メディアの注目は足元よりも、メラニアが被る帽子に集まった。黒のキャップ帽には「FLOTUS」(米ファーストレディの意)と書かれていた。おまけに文字の色はホワイト。鮮明すぎる黒地とのコントラストが印象的だ。



テキサス州政府の説明を受けるメラニアの帽子には「FLOTUS」の文字が Carlos Barria-REUTERS



メラニアの大胆な着こなしにSNSは炎上。メラニアの代理人、ステファニー・グリシャムは「テキサスでは自然災害が続いているのに、世間がメラニアの靴のことばかり心配していて悲しい」と声明を出した。

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TPOは理解しているけど...

ニューヨーク・タイムズ紙は一方で、メラニアはTPOについて理解している、とも分析する。その上で、問題は「ファーストレディとして全てのシーンが準公式の瞬間になる」ことだと言う。モデルとして活躍してきたメラニアだが、大統領夫人となった今、ランウェイだけが特別なステージではなく、全てのシーンでの態度、言葉、着こなしが、メッセージとして意味を持つことになる。メラニアはそこを理解していないようだ。

被災地訪問は9月2日にも予定されているが、果たして次回はどうなるか。「将来的に模範となるような対応をしたい」と、ハービーがもたらした被害の対応に力を入れるトランプ政権は、ファーストレディの「洪水パトロール」スタイルを容認するのだろうか。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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