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iPhone5s以上ならiOS12で速くなるらしい!

ニューズウィーク日本版 2018年9月19日 16時30分

<古い機種でも重くなるのではなく速くなる。無料の楽しい新機能も付いた>

アップルは、モバイルOSの最新版iOS 12を9月17日から提供開始した。ダウンロードは無料。iPhone 5s以降、iPod touch第6世代、iPad AirおよびiPad Proの全モデル、iPad第5および第6世代、iPad mini 2以降の機種がアップデートの対象となる。

この新バージョンでは、パフォーマンス改善に力点が置かれており、開発元のアップルではアプリケーションの起動がこれまで以上に速くなったことを強調している。とはいえ、新たな機能もないわけではない。拡張現実(AR)や音声サポートへの対応強化に乗り出したアップルらしい追加がある。

9月17日付で発表された同社のプレスリリースには、「iOS 12は、(中略)過去のどのバージョンよりも多くのiOSデバイスについて、システム全般のパフォーマンスを改善した」とある。さらに、「カメラは最大70%速く立ち上がり、キーボードの表示速度は50%速く、タイピングの反応も速くなっている。一度に多くの作業が行われているときでも、アプリケーションはこれまでと比べて最大2倍の速さで立ち上がります」と、パフォーマンス向上をアピールしている。

更新方法はここに

iOS 12は、ワイヤレスで更新できる。ホーム画面から「設定」を選び、「一般」から「ソフトウェア・アップデート」を選択する。デバイスに十分なストレージ容量があれば、あとは「ダウンロードしてインストール」をタップするだけでアップデートが始まる。アップルでは、アップデートの前にiCloudあるいはiTunesを使ってデバイスのバックアップを作成することを強く推奨している。

米CNETが報じたように、iOS 12にはいくつかの隠し機能がある。主なものとしては、より詳細なバッテリー情報の提供、ジェスチャーによるアプリの終了やOSの自動アップデートなどが挙げられる。また、iOS 12を紹介するアップルのウェブサイトにも記されているように、今回のアップデートでは、プライバシーとセキュリティーに関するオプションがさらに強化された。

「Safariは、ウェブページ上の共有ボタンやコメントウィジェットが、あなたの許可なしにあなたを追跡するのを防ぎます」と、同サイトにはある。「さらに、広告主があなたのデバイス固有の情報を収集して、あなたのデバイスを特定したりあなたをターゲットにした広告を表示することができないようにします」と、広告に関してもプライバシーを重視する姿勢を伝える



その他の目立つ新機能としては、最大32人と同時にビデオおよびオーディオ通話ができる「グループFacetime」(今秋導入予定)、強力な自動パスワード作成機能、緊急通報(911)時の位置情報共有(アメリカのみ)などがある。ARの応用例としては、iOS 12から新たに追加された「計測」アプリが早くも話題を呼んでおり、ペットのサイズを測る画像などがSNSなどに投稿されている。

Wow the #iOS12 Measure app is magic! pic.twitter.com/PH4TDGO9fG— Beau Trincia (@trincia) 2018年9月18日

「愛犬の身長が測れた!」


「株価」「Apple Books」「Apple News」といった既存のアプリもデザインが一新された。また「CarPlay」や「メッセージ」「おやすみモード」といった人気サービスにも変更が加えられている。

アップルでは、iOS 12で利用できるすべての新機能をウェブ上で公開している

この中には、進化したポートレート・ライティング(顔写真撮影時の自動照明機能)や、QRコードリーダーの改善、顔を追跡する機能の進化などがある。アップルはプレスリリースでも、「ダイナミックなAR体験」や「楽しいカメラ効果」を盛んにアピール。また、ユーザーそれぞれの個性や雰囲気を反映したキャラクター(分身)である「ミー文字」も、簡単に作れるようになった。インスタグラム世代向けには、「メッセージ」アプリで使えるさまざまなフィルタやテキストエフェクト、ステッカーも追加されている。

(翻訳:ガリレオ)

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ジェイソン・マードック

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