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12歳の少年が6歳の妹をレイプ「ゲームと同じにしたかった」

ニューズウィーク日本版 2019年3月7日 18時58分

<少年は両親の目が届かないところで妹を何度も襲った>

英イングランドで、12歳の少年が6歳の妹をレイプする事件があった。犯行動機は、人気ゲーム「グランド・セフト・オート」(GTA)のセックスシーンを再現したかったから。

イングランド南西部スウィンドン出身のその少年は、両親が就寝中か別の部屋にいる間に、居間や寝室で妹を何度も襲った。クリスマスの日にもレイプした。

GTAで性的なシーンを見た後、同じことをやりたくなって、別の幼い兄弟がいる室内で妹を襲ったケースもあった。米ゲーム制作会社が発売したGTAシリーズはリアルな映像や巧みなストーリー展開が受けて世界中で大ヒットしたが、暴力や犯罪シーンが多いため、欧州の基準で「18禁」ゲームに指定されている。

少年がどのシーンを再現したのかは明らかになっていないが、ゲームの中でプレーヤーが売春婦を買い、いろいろな性行為を行えることは以前から問題視されていた。

妹の口から発覚

ラッセル・パイン検察官によれば、事件が明るみに出たきっかけは、「抱き合う」「擦り寄る」などの行為をお兄ちゃんにさせられたと、妹が友達に打ち明けたことだった。「その友達はそれを先生に伝えた。先生曰く、(被害者である)女児はそれまで塞ぎ込んだ様子だったが、すべてを打ち明けた後はずいぶん明るくなったという」

少年は警察の取り調べに対し、当初は容疑を否認したが、すぐに認めた。少年はゲームでセックスシーンを見て、実際にやればどんな感じがするか試してみたくなったのだと、パインは法廷で証言した。

少年は妹に対するレイプ罪3件と、少女を性行為に誘った罪1件で起訴された。起訴状が読み上げられたとき、母親も傍聴席にいた。少年は全面的に有罪を認めた。



スウェンドン青少年裁判所の裁判官は少年に立ち直る機会を与える「付託命令」を言い渡した。少年は市外の治療施設で12カ月間の入所が義務付けられ、それを終えたら「微罪処分」扱いとなる。前科は残るが、将来就職する際にそれらを開示する義務はない。また、今後2年半は性犯罪前歴者として登録される。

少年は法廷で大人しく座っていたが、裁判官がサッカーに話題を振ると笑顔を見せた。もし再び同様の犯罪行為に及ぶ機会が訪れたらどうするか、と裁判官に尋ねられると、少年はこう言った。「僕はもうやりません。自分のやったことは間違っていたと学習しました」。少年は施設に入れられて以降、妹たちと一切接触していない。家族は少年に会いたがっているという。

更生のチャンスは1度だけ

少年の弁護士を務めるゴードン・ホットソンは言った。「これは少年を救い出すための一度限りの機会だ。青少年犯罪防止チームに少年を更生させるチャンスを与えて、絶対に同じ過ちを繰り返さないようにする。少年はスタッフに心を開き、上手くやっている」

「私たちは過ちを正し、子供たちの安全に最善を尽くしたい」と、少年の母親は言った。「息子は今、本当によく頑張っている。きっといつか、全員で再び家族になれるようにしたい。娘は自分のせいだと言ってとても悲しがっていたが、すぐに元気を取り戻した。とても強い子で、もう悲しみを一切見せない。娘をとても誇りに思う」

2人の子供の年齢と事件の性質を考慮し、実名は報道されなかった。18禁のゲームをなぜ12歳の少年がプレイできたのかも不明だ。

(翻訳:河原里香)



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マドハール・デイブ

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