<パパラッチに自宅内を盗撮されて引っ越しを余儀なくされたこともある2人だが、今回の動画は公開済みの情報を基にしたものだという>
イギリスのヘンリー王子とメーガン妃は現在、米カリフォルニア州モンテシートの邸宅で暮らしている。プライバシーの保護を重視する2人にとって、購入価格1400万ドルとされる邸宅は自分たちを守ってくれる「城」のはずだった。しかし近頃、その邸宅の詳細な画像がネットで拡散されており、防犯の意味でも夫妻を悩ませる事態となっている。
■【動画】公開情報を基に作られた、ヘンリー&メーガン夫妻にとっての「悪夢の動画」
ヘンリー王子夫妻はかつて、セキュリティー上の懸念を理由に、イギリスの田舎にある家から引っ越したことがある。パパラッチがヘリコプターを使い、敷地の詳細な写真を空撮したことがきっかけだ。
しかし、ベッドルームが9つあり、購入価格1400万ドルとされるこのモンテシートの邸宅については、すでに公開されていた情報を基にして内部の詳細な様子が明らかにされてしまったようだ。
TikTokに投稿されて注目を集めている動画に映し出される邸宅のパノラマ写真は、グーグルアースの3Dモデリングに似たツールで作成したと推測される。また邸宅内部の写真は、不動産業者が保有している古い(夫妻が購入する以前に撮影された)画像だという。グーグルは、航空機に搭載したカメラと人工衛星を組み合わせ、地球の鮮明な3D画像をつくり出している。
celebritieshomes(セレブリティーの家)というアカウントによるこの動画は、「ヘンリー王子とメーガン妃が暮らすカリフォルニア州の家、資産価値1100万ドル」というメッセージ付きで投稿され、1万以上の「いいね」を獲得している。
「家への侵入を考える人は完全な計画を立てられる」
この動画について身辺警護の専門家である、インテリジェント・プロテクション・インターナショナルCEOのアレックス・ボンバーグは本誌の取材に対し、懸念を口にした。「内観と外観の画像が問題だ。これは規制されるべきものであり、現代の住宅の売買方法に問題がある」
「もしあなたがストーカーで、この家に入りたいと考えていたら、この画像のおかげで屋内での行動を簡単に計画できる」。ボンバーグは王族の身辺警護を行なっており、英ケンジントン宮殿で、グロスター公(エリザベス2世の従弟)のボディーガードを務めていたこともある。
彼によれば、「最近では、ほとんどの場所が最新の衛星画像でカバーされている。軍用地でもない限り、規制されている場所はほぼない」「こうした情報のほとんどが出回っており、残念ながら、敵が作戦を練るのに役立てられている」のだという。
「それを内部画像と組み合わせれば、3Dモデルができたも同然だ。攻撃や強盗を企てる者にとって、これは極めて有益な情報だ。だから大問題なのだ」
個人が衛星画像の公開を拒否できるようにすべきだと、ボンバーグは提言している。
19のバスルームがあることで有名なこの邸宅は、ヘンリー王子夫妻が、ケンジントン宮殿を出て2020年にカリフォルニア州で新生活を始めたときに購入した家だ。それ以前のアメリカでの最初の数カ月は、俳優タイラー・ペリーの家で過ごしていた。そのとき、パパラッチがドローンを上空に飛ばし、息子のアーチーが、メーガン妃の母親ドーリア・ラグランドと敷地内で遊ぶ姿を写真に収めた。
ヘリを低空飛行させて自宅の内部を撮影
この画像は、ドイツの芸能雑誌ブンテに売られた。ヘンリー王子夫妻は、カリフォルニア州で訴訟を起こし、パパラッチ・エージェンシーのX17は謝罪を発表している。
その前の2019年には、ヘンリー王子夫妻はイギリスの田舎町コッツウォルズの家に引っ越した。しかし、パパラッチ・エージェンシーのスプラッシュがヘリコプターでこの家を空撮したため、退去せざるを得なくなった、と2人の弁護士は主張する。
弁護士のジェラード・ティレルは当時、ロンドンの高等法院で次のように述べた。「この物件は、ヘンリー王子が2人のために選んだものだ。農地に囲まれた人里離れた場所にあり、カメラマンが立ち入るような場所から離れているため、高いレベルのプライバシーを保つことができると判断したためだ」
「ところが、ヘリコプターが家の上を低空飛行し、スプラッシュは、リビングエリアとダイニングエリア、そして、ベッドルームの撮影に成功した」「この写真が公開されたことで、ヘンリー王子とその居宅の安全性が著しく損なわれ、ヘンリー王子夫妻はそこで暮らし続けることができなくなった」
スプラッシュは謝罪し、諸費用と損害賠償の支払いに同意した。英国紙デイリー・テレグラフによれば、広報担当者は当時、次のようにコメントした。「スプラッシュは一貫して、この事態は判断ミスによるものだと認識しており、二度とこのようなことが起きないよう対策を講じています」「ヘンリー王子夫妻に苦痛を与えてしまったことを謝罪いたします」
(翻訳:ガリレオ)
ジャック・ロイストン
イギリスのヘンリー王子とメーガン妃は現在、米カリフォルニア州モンテシートの邸宅で暮らしている。プライバシーの保護を重視する2人にとって、購入価格1400万ドルとされる邸宅は自分たちを守ってくれる「城」のはずだった。しかし近頃、その邸宅の詳細な画像がネットで拡散されており、防犯の意味でも夫妻を悩ませる事態となっている。
■【動画】公開情報を基に作られた、ヘンリー&メーガン夫妻にとっての「悪夢の動画」
ヘンリー王子夫妻はかつて、セキュリティー上の懸念を理由に、イギリスの田舎にある家から引っ越したことがある。パパラッチがヘリコプターを使い、敷地の詳細な写真を空撮したことがきっかけだ。
しかし、ベッドルームが9つあり、購入価格1400万ドルとされるこのモンテシートの邸宅については、すでに公開されていた情報を基にして内部の詳細な様子が明らかにされてしまったようだ。
TikTokに投稿されて注目を集めている動画に映し出される邸宅のパノラマ写真は、グーグルアースの3Dモデリングに似たツールで作成したと推測される。また邸宅内部の写真は、不動産業者が保有している古い(夫妻が購入する以前に撮影された)画像だという。グーグルは、航空機に搭載したカメラと人工衛星を組み合わせ、地球の鮮明な3D画像をつくり出している。
celebritieshomes(セレブリティーの家)というアカウントによるこの動画は、「ヘンリー王子とメーガン妃が暮らすカリフォルニア州の家、資産価値1100万ドル」というメッセージ付きで投稿され、1万以上の「いいね」を獲得している。
「家への侵入を考える人は完全な計画を立てられる」
この動画について身辺警護の専門家である、インテリジェント・プロテクション・インターナショナルCEOのアレックス・ボンバーグは本誌の取材に対し、懸念を口にした。「内観と外観の画像が問題だ。これは規制されるべきものであり、現代の住宅の売買方法に問題がある」
「もしあなたがストーカーで、この家に入りたいと考えていたら、この画像のおかげで屋内での行動を簡単に計画できる」。ボンバーグは王族の身辺警護を行なっており、英ケンジントン宮殿で、グロスター公(エリザベス2世の従弟)のボディーガードを務めていたこともある。
彼によれば、「最近では、ほとんどの場所が最新の衛星画像でカバーされている。軍用地でもない限り、規制されている場所はほぼない」「こうした情報のほとんどが出回っており、残念ながら、敵が作戦を練るのに役立てられている」のだという。
「それを内部画像と組み合わせれば、3Dモデルができたも同然だ。攻撃や強盗を企てる者にとって、これは極めて有益な情報だ。だから大問題なのだ」
個人が衛星画像の公開を拒否できるようにすべきだと、ボンバーグは提言している。
19のバスルームがあることで有名なこの邸宅は、ヘンリー王子夫妻が、ケンジントン宮殿を出て2020年にカリフォルニア州で新生活を始めたときに購入した家だ。それ以前のアメリカでの最初の数カ月は、俳優タイラー・ペリーの家で過ごしていた。そのとき、パパラッチがドローンを上空に飛ばし、息子のアーチーが、メーガン妃の母親ドーリア・ラグランドと敷地内で遊ぶ姿を写真に収めた。
ヘリを低空飛行させて自宅の内部を撮影
この画像は、ドイツの芸能雑誌ブンテに売られた。ヘンリー王子夫妻は、カリフォルニア州で訴訟を起こし、パパラッチ・エージェンシーのX17は謝罪を発表している。
その前の2019年には、ヘンリー王子夫妻はイギリスの田舎町コッツウォルズの家に引っ越した。しかし、パパラッチ・エージェンシーのスプラッシュがヘリコプターでこの家を空撮したため、退去せざるを得なくなった、と2人の弁護士は主張する。
弁護士のジェラード・ティレルは当時、ロンドンの高等法院で次のように述べた。「この物件は、ヘンリー王子が2人のために選んだものだ。農地に囲まれた人里離れた場所にあり、カメラマンが立ち入るような場所から離れているため、高いレベルのプライバシーを保つことができると判断したためだ」
「ところが、ヘリコプターが家の上を低空飛行し、スプラッシュは、リビングエリアとダイニングエリア、そして、ベッドルームの撮影に成功した」「この写真が公開されたことで、ヘンリー王子とその居宅の安全性が著しく損なわれ、ヘンリー王子夫妻はそこで暮らし続けることができなくなった」
スプラッシュは謝罪し、諸費用と損害賠償の支払いに同意した。英国紙デイリー・テレグラフによれば、広報担当者は当時、次のようにコメントした。「スプラッシュは一貫して、この事態は判断ミスによるものだと認識しており、二度とこのようなことが起きないよう対策を講じています」「ヘンリー王子夫妻に苦痛を与えてしまったことを謝罪いたします」
(翻訳:ガリレオ)
ジャック・ロイストン