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「激おこ」な猫を「ガン無視」するアライグマがネットの人気者に...動画は150万回再生を記録

ニューズウィーク日本版 2023年10月31日 17時10分

<ネットユーザーたちは「どちらが勝つか興味深いところだ」「凶暴すぎる」「思わず笑ってしまった」などとコメント>

アライグマは、イヌ亜目に属する動物だ。猫が敵視するのも不思議はない。

猫がアライグマの来客をどう感じているかがよくわかる動画が、TikTokで150万回以上再生され、話題になっている。

【動画】「激おこ」な猫を「ガン無視」するアライグマがネットの人気者に...動画は150万回再生を記録

TikTokユーザーのwcarter05(@wcarter05)が投稿したこの動画では、住宅のテラスでうろつこうとしていたアライグマに向けて、家のなかにいる長毛種のトラネコが、ガラス張りの扉を激しく引っかいている。

アライグマは少し戸惑った様子で見つめているが、猫は必死に引っかき続ける。

ペットを屋外で飼育すると、野生動物と遭遇するリスクが常にある。猫がアライグマに遭遇すると危険なのだろうか?

カナダ、オンタリオ州に本社を置くスケダドル・ヒューメイン・ワイルドライフ・コントロールは、「ほとんどの場合、猫とアライグマは互いに関心を持たない」と説明する。「ばったり出会ったとしても、通常はほとんど交流がなく、それぞれの道を行くことになるだろう。猫はたいてい、アライグマが脅威を感じないほど小さいため、遭遇しても、ほぼ例外なく、争いは起きない」

アライグマが、成長した猫にわざわざ絡む可能性は低いが、体が小さい猫や子猫は危険かもしれない。ペットに関する情報を提供するペット・キーンは、「猫のほうが反射神経は優れているのだが、アライグマと猫が本気で戦えば、ほとんどの場合はアライグマが勝つだろう」と述べている。「簡単に言えば、アライグマは猫よりかなり大きいからだ。幸いなことに、アライグマが戦いの中で猫を殺すことはまずない。戦いはたいてい数秒で終わり、覚悟のない方が逃げ出す」

猫にとってアライグマは大きな脅威というわけではないが、戦いの結果、猫が傷を負い、アライグマからさまざまな病気をうつされる可能性はある。

「本当の危険はここにある。アライグマは、狂犬病などあらゆる種類の寄生虫や病気を媒介する」と、ペット・キーンは説明する。「そのため、たとえ猫が戦いで死ななかったとしても、アライグマから厄介な感染症や病気をうつされる可能性がある。すぐに獣医師の治療を受けなければ、病気や感染症で命を落とすかもしれない」

猫が、アライグマ回虫に感染する可能性もある。これは、アライグマの腸に寄生する回虫で、アライグマは免疫があるため、終宿主になるが、虫卵が人間などに感染すると、腸管内で孵化した幼虫が血流等を通じて各種臓器に侵入し、死亡する場合もある。

ペットサービス企業のワグは、「猫がこの回虫に感染すると、組織損傷による重度の炎症が起きる」と報告している。「猫の脳や中枢神経系、さらには目まで侵入し、しばしば死に至る深刻な感染症だ」

ワグによれば、現在のところ、アライグマ回虫症の有効な治療法は存在しない。

「獣医師は、心臓に寄生するフィラリアの治療薬であるミルベマイシンや、消化管寄生虫の治療薬であるフルベンダゾール、フェンベンダゾール、アルベンダゾール、モキシデクチン、イベルメクチン、ピランテル、ピペラジンなどを使うかもしれない」とワグは述べている。「猫の組織の炎症性障害は残るが、症状はステロイド剤と鎮痛剤で治療できる」

TikTokのユーザーたちは、この動画を気に入ったようだ。

あるユーザーは「わかる! 私の猫もほぼ毎晩、同じことをしている。覆面をかぶった強盗のような訪問者に対してね」と投稿している。別のユーザーらは、「どちらが勝つか興味深いところだ」「凶暴すぎる」などと反応している。

さらに別のユーザーは「思わず笑ってしまった」と喜んでいる。

(翻訳:ガリレオ)



レオニー・ヘルム

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