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愛猫がべったりとくっついて離れない...問題を抱えている? 8つの対処法を紹介

ニューズウィーク日本版 2023年11月7日 13時30分

<猫は自立心が強い生き物だが、「分離不安」を患うと飼い主にくっついて回る>

猫からたっぷり愛情を受けたいと、どの飼い主も望むかもしれない。だが多くの場合、甘えん坊の猫は何か問題を抱えている可能性がある。

猫が飼い主にべったりとくっついて離れないのには、本当はどのような意味があるのか、本誌は2人の動物行動学者に話を聞いた。

くっついて回る猫が必ずしも悪いということではない。飼い主が一日中仕事していれば気を引きたくもなるかもしれないし、おなかがすいてご飯をねだっているのかもしれない。

一方で、動物行動学者のパウラ・スチュワートは、くっついて離れない行動は「分離不安」を示している可能性があると言う。「飼い主をたくさん追いかけ、足元に入り込んだり、どこかへ行こうとするとそばから離れない場合は、分離不安を患っている可能性がある」とロンドンのアニマル・タレント・エージェンシーのディレクターでもあるスチュワートは語る。「心当たりがあるのなら、手始めに加工されていないヘルシーな食事を与えてみるといい。栄養は行動に大きく影響し得るから」

2020年のある研究では、猫の13%に分離不安に関する問題の兆候が示された。科学誌PLOS ONEに掲載されたこの調査結果は、ブラジルのジュイスジフォーラ連邦大学の科学者らが130人の飼い主に223匹の猫についてアンケートし、その分析から導き出したものだ。

調査の結果、遊べるおもちゃがなかったり、家に他のペットがいないことが、行動上の問題に関連していることも明らかになった。

また、猫が飼い主に付きまとう他の理由として、単なる退屈さもあるかもしれない。イギリスを拠点とする猫の保護団体キャッツ・プロテクションの行動マネジャー、ニッキー・トレボロウは、十分な刺激を受けていない猫は飼い主の後をついて回る可能性があると指摘する。

「猫は非常に自立心が強いことが多いが、飼い主と強い絆がある場合、単にそばにいて飼い主のすることが知りたいから後を追いかけている可能性がある」と、トレボロウは言う。「追いかけてくる別の理由は、空腹でご飯が欲しいと思っているから。特に、いつもの食事時間の直前や一般的に最も活動的になる夜明けや夕暮れ時に起こりやすい」

べったり猫への8つの対処法

トレボロウは猫がこの症状を克服するためのヒントをくれた。

①安心できる居場所を与える。居心地が良く、不安にならなければ、べったり行動が減るかもしれない。

②餌をあげる日課を安定させる。安心してご飯の時間を待てるように。

③遊んであげる時間を確保しつつ、自分だけで遊べるおもちゃを与える。屋内飼いなどの猫は退屈していてエネルギーが過剰にたまっているから。

④パズル状の給餌器で餌をあげる間、近くで本を読むなどして手を出さず、猫が単独で忙しくなる時間をつくる。そのうち猫は、同じ部屋で別行動していても平気になってくる。

⑤構ってあげない、と分かる合図をつくる。例えば、本を取り出したら相手しないよ、と猫に分からせる。

⑥猫が穏やかなときはなでてあげる。そうすれば、静かにして離れているのは良いことだと理解し始める。

⑦べったりに拍車がかからないよう、猫のあらゆる要求に屈しない。

⑧とはいえ、べったり猫には医療の助けが必要かもしれないし、獣医に診てもらうことが常にベストであることも忘れないで。

ルーシー・ノタラントニーオ(ライフスタイル担当)

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