<ゴールデン・グローブ賞授賞式で、女優ジリアン・アンダーソンが着用していたドレスの刺繍をめぐって議論が交わされている>
1月7日のゴールデン・グローブ賞授賞式で、米女優のジリアン・アンダーソンが着用していたドレスが議論の的となっている。一見するとシンプルでエレガントなデザインのロングドレスなのだが、その生地に目を凝らすと「度肝を抜かれる」ような刺繍が施されていることが分かる。
■【動画】ジリアン・アンダーソンが「陰部」をデザインしたドレスで登場...「品がない」「悪趣味」の声も
テレビドラマ『X-ファイル』や『ザ・クラウン』『セックス・エデュケーション』などへの出演で知られる55歳のアンダーソンは、特注のアイボリー色のストラップレスドレスでレッドカーペットに登場。カメラに向かって、このドレスには女性器の刺しゅうが施されていることを明らかにした。
アンダーソンによれば、モチーフの刺しゅう1つに3時間半かかっているという。ドレスを彩っていたのは、アクアズーラによるクロム(銀白)色のハンドバッグと、ショパールのジュエリーだ。
アンダーソンは授賞式の夜、取材カメラに対して「このドレスをデザインしたのはガブリエラ・ハーストで、女性器が描かれている」と説明した。このドレスを選んだ「理由はいくつもある」とアンダーソンは語り、「まず、ブランドにふさわしい」と続けた。
「快楽を優先する」というブランドのメッセージ
アンダーソンはエクストラTVのインタビューで、このドレスは、自らのオルタナティブウェルネスブランド「Gスポット」とハーストのコラボレーションだと述べた。「このドレスにはヨニ(yoni:サンスクリット語で女性器・聖なる場所のこと)が描かれている。足元まで撮影すれば、たくさんあることがわかる...約150時間かけて刺しゅうされたものだ」
アンダーソンは本誌宛ての声明で、ドレスの選択についてさらに詳しく語っている。
「ネットフリックスでセックス・エデュケーションが始まってから、私はインスタグラムでヨニについて取り上げてきた。また、Gスポットのブランドメッセージは『快楽を優先する』なので、この要素をデザインに取り入れたかった。長年の友人であるガブリエラとは、過去にガブリエラ・ハースト(GH)とクロエの両方でコラボレーションしてきたが、彼女は今、投資家兼アドバイザーとしてGスポットに参加している。快楽と個人の力を探求するための完璧なコラボレーションであり、完璧な表現だと感じている」
1年半前には、米最高裁判所がロー対ウェード判決を覆し、ドミノ効果が起きた。最高裁判所だけでなく複数の州が、合法的な中絶の禁止や大幅な制限に舵を切ったため、米国の女性や少女は今、権利の抑圧がどんどん大きくなる事態に直面している(アンダーソンが、自身のドレスにこの問題に対する何かしらのメッセージを込めていたのかは分からないが)。
アンダーソンのドレスの選択は、SNSで議論を巻き起こしている。多くの人はアンダーソンとドレスへの愛を表現し、刺繍をいかに支持しているかを強調した。
アンダーゾンを絶賛した一人が、ソーシャルメディアのスターであるミア・ハリファであり、「ドレスにズームイン」するようフォロワーたちに呼び掛けた。別のXユーザーは、「ジリアン・アンダーソンのドレス姿はとても魅力的だが、よく見ると、そこには何か、指を入れては、いや、指で触れてはいけないものがある」と語っている。
ほかにも「ジリアン・アンダーソンのドレスに女性器が...彼女は最高だ」「彼女は私の最愛の人」などの称賛の声が上がった。
「ばかばかしい」「人気は下火」「悪趣味」と批判も
しかし、すべての人がアンダーソンのドレス選びに感銘を受けたわけではない。ある人物はXに、「ばかばかしい、哀れだ。完全なジョークだ。そして...誰も気にしていない」と投稿している。
ほかにも「もうすっかり過去の人だ。『X-ファイル』のあと、人気は下火になっている」「彼女が自己主張できるよう、彼女の小作人たちが150時間かけて(彼女がそう呼んでいるものの)刺繍を施したのは、たしかによかったと思う」「品がない」「悪趣味」など辛辣な声もあった。
アンダーソンは2023年12月、英国ロンドンのギャラリー「ソーホー・レビュー」で、「アート・オブ・プレジャー(快楽のアート)」というイベントを開催した。アンダーソンのウェルネスブランド「Gスポット」と、女性の性と生殖の健康に取り組む団体「ウェルビーイング・オブ・ウィメン」のパートナーシップを記念したイベントだった。
デイリー・メールによれば、アンダーソンはこのイベントで、「ウェルネス業界の枠にとらわれない型破りなやり方で、つまり、恥ではなく自己表現であるという思いを込めて」Gスポットを立ち上げたと説明している。
アンダーソンはさらに、このブランドの主な目的は女性の快楽を後押しすることだと語っている。「もし女性たちが自分のニーズを優先する時間を持つことができたら、世界はどれほど違って見えるだろう」とアンダーソンは問い掛けた。「今より多くのエネルギー、インスピレーション、ポジティブさが生まれ、そして、それをほかの人たちに伝え、助けになる力が生まれるはずだ」
2024年のゴールデン・グローブ賞では、クリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』が、作品賞をはじめとする5冠に輝いた。また、HBOのドラマ『メディア王~華麗なる一族~』も4冠に輝いた。
(翻訳:ガリレオ)
ビリー・シュワブ・ダン
1月7日のゴールデン・グローブ賞授賞式で、米女優のジリアン・アンダーソンが着用していたドレスが議論の的となっている。一見するとシンプルでエレガントなデザインのロングドレスなのだが、その生地に目を凝らすと「度肝を抜かれる」ような刺繍が施されていることが分かる。
■【動画】ジリアン・アンダーソンが「陰部」をデザインしたドレスで登場...「品がない」「悪趣味」の声も
テレビドラマ『X-ファイル』や『ザ・クラウン』『セックス・エデュケーション』などへの出演で知られる55歳のアンダーソンは、特注のアイボリー色のストラップレスドレスでレッドカーペットに登場。カメラに向かって、このドレスには女性器の刺しゅうが施されていることを明らかにした。
アンダーソンによれば、モチーフの刺しゅう1つに3時間半かかっているという。ドレスを彩っていたのは、アクアズーラによるクロム(銀白)色のハンドバッグと、ショパールのジュエリーだ。
アンダーソンは授賞式の夜、取材カメラに対して「このドレスをデザインしたのはガブリエラ・ハーストで、女性器が描かれている」と説明した。このドレスを選んだ「理由はいくつもある」とアンダーソンは語り、「まず、ブランドにふさわしい」と続けた。
「快楽を優先する」というブランドのメッセージ
アンダーソンはエクストラTVのインタビューで、このドレスは、自らのオルタナティブウェルネスブランド「Gスポット」とハーストのコラボレーションだと述べた。「このドレスにはヨニ(yoni:サンスクリット語で女性器・聖なる場所のこと)が描かれている。足元まで撮影すれば、たくさんあることがわかる...約150時間かけて刺しゅうされたものだ」
アンダーソンは本誌宛ての声明で、ドレスの選択についてさらに詳しく語っている。
「ネットフリックスでセックス・エデュケーションが始まってから、私はインスタグラムでヨニについて取り上げてきた。また、Gスポットのブランドメッセージは『快楽を優先する』なので、この要素をデザインに取り入れたかった。長年の友人であるガブリエラとは、過去にガブリエラ・ハースト(GH)とクロエの両方でコラボレーションしてきたが、彼女は今、投資家兼アドバイザーとしてGスポットに参加している。快楽と個人の力を探求するための完璧なコラボレーションであり、完璧な表現だと感じている」
1年半前には、米最高裁判所がロー対ウェード判決を覆し、ドミノ効果が起きた。最高裁判所だけでなく複数の州が、合法的な中絶の禁止や大幅な制限に舵を切ったため、米国の女性や少女は今、権利の抑圧がどんどん大きくなる事態に直面している(アンダーソンが、自身のドレスにこの問題に対する何かしらのメッセージを込めていたのかは分からないが)。
アンダーソンのドレスの選択は、SNSで議論を巻き起こしている。多くの人はアンダーソンとドレスへの愛を表現し、刺繍をいかに支持しているかを強調した。
アンダーゾンを絶賛した一人が、ソーシャルメディアのスターであるミア・ハリファであり、「ドレスにズームイン」するようフォロワーたちに呼び掛けた。別のXユーザーは、「ジリアン・アンダーソンのドレス姿はとても魅力的だが、よく見ると、そこには何か、指を入れては、いや、指で触れてはいけないものがある」と語っている。
ほかにも「ジリアン・アンダーソンのドレスに女性器が...彼女は最高だ」「彼女は私の最愛の人」などの称賛の声が上がった。
「ばかばかしい」「人気は下火」「悪趣味」と批判も
しかし、すべての人がアンダーソンのドレス選びに感銘を受けたわけではない。ある人物はXに、「ばかばかしい、哀れだ。完全なジョークだ。そして...誰も気にしていない」と投稿している。
ほかにも「もうすっかり過去の人だ。『X-ファイル』のあと、人気は下火になっている」「彼女が自己主張できるよう、彼女の小作人たちが150時間かけて(彼女がそう呼んでいるものの)刺繍を施したのは、たしかによかったと思う」「品がない」「悪趣味」など辛辣な声もあった。
アンダーソンは2023年12月、英国ロンドンのギャラリー「ソーホー・レビュー」で、「アート・オブ・プレジャー(快楽のアート)」というイベントを開催した。アンダーソンのウェルネスブランド「Gスポット」と、女性の性と生殖の健康に取り組む団体「ウェルビーイング・オブ・ウィメン」のパートナーシップを記念したイベントだった。
デイリー・メールによれば、アンダーソンはこのイベントで、「ウェルネス業界の枠にとらわれない型破りなやり方で、つまり、恥ではなく自己表現であるという思いを込めて」Gスポットを立ち上げたと説明している。
アンダーソンはさらに、このブランドの主な目的は女性の快楽を後押しすることだと語っている。「もし女性たちが自分のニーズを優先する時間を持つことができたら、世界はどれほど違って見えるだろう」とアンダーソンは問い掛けた。「今より多くのエネルギー、インスピレーション、ポジティブさが生まれ、そして、それをほかの人たちに伝え、助けになる力が生まれるはずだ」
2024年のゴールデン・グローブ賞では、クリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』が、作品賞をはじめとする5冠に輝いた。また、HBOのドラマ『メディア王~華麗なる一族~』も4冠に輝いた。
(翻訳:ガリレオ)
ビリー・シュワブ・ダン