<全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社のクルーが撮影中、ウクライナ軍の攻撃に巻き込まれて国防省の報道官1人が死亡した>
ロシア国営メディアの撮影クルーがウクライナ東部ルガンスク州の戦場で取材を行っていたところ、ウクライナ軍の攻撃を受けた。ロシア政府系メディアによると、ロシア国防省の報道官1人が死亡し、2人が負傷したという。複数回の大きな爆発が目の前で発生する緊迫の瞬間は動画に収められており、ロシアメディアによってSNSに投稿された。
■【動画】ロシア国営テレビ、ウクライナ激戦地を取材中に目の前で大爆発...爆撃を受け1人死亡 「緊迫の映像」
ロシア国営メディアは4月10日、ロシア西部軍集団に同行していた報道官エフゲニー・ポロヴォドフが、ウクライナのルガンスク州クレミンナ近郊で砲撃を受け死亡したと報じた。
ポロヴォドフは、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社(VGTRK)の撮影クルーの一員だった、とロシア当局は述べている。クルーは、VGTRKの一部門でウクライナに拠点を置く「ヴェスチ・ルガンスク」の撮影クルーだった。
ヴェスチ・ルガンスクは、メッセージングアプリ「テレグラム」への投稿で、「亡くなったエフゲニー・ポロヴォドフ氏のご家族に哀悼の意を表します」と投稿した。
「国連機関による非難と措置を要求」とロシア外務省
VGTRKチャンネル「ロシア1」で報じられた動画は、ソーシャルメディアで拡散された。動画には、クルーが雑木林内で攻撃を受け、避難しようとする様子が映っている。ヴェスチ・ルガンスクは、この動画の短縮版をソーシャルメディアにも投稿した。本誌は、この映像を独自に検証することができず、ウクライナ軍にコメントを求めている。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明で、カメラマンのデニス・シュームが負傷し、記者のアルチョム・ユンダスが脳震盪を起こしたと発表した。国営メディアは、2人とも救急治療を受けたと報じている。
またザハロワは、砲撃後もウクライナ軍は無人航空機でクルーを追いかけたと述べている。「ウクライナの徒党とその関係者による、ロシア国内メディア関係者に対する一連のテロ攻撃について、関連国際機関が断固として非難し、適切な措置を講じるよう私たちは要求する」とザハロワは続けた。
ロシアの調査委員会は声明を発表し、この件について捜査を開始したと述べた。
ロシアは2022年9月、ウクライナ東部のルガンスク州、ならびにドネツク州、へルソン州、ザポロジエ州の4州を併合した。とはいえ、これらの地域を完全に制圧したわけではなく、ウクライナ政府は、ロシアによる支配を押し戻すと明言している。今回の攻撃があったとされるクレミンナは、ロシアが支配する現在の前線の東に位置し、同市の東側では戦闘が頻発している。
ロシア国防相は「前線沿いの状況を改善」と発表
米シンクタンク、戦争研究所(ISW)が4月10日に発表したレポートによると、ハリコフ州クピャンスクの東から、ロシア支配下のルガンスク州スバトボを経由してクレミンナに至る前線に変化があったことは確認されていない。
ロシア国防省は4月10日、ロシア西部軍集団がクピャンスク近郊で、「前線沿いの状況を改善した」と発表した。ロシア国防省によれば、ウクライナは同地域において、過去24時間で兵士20名、戦車1台、装甲戦闘車3台を失ったという。
ウクライナ軍が4月11日に報告したところによると、前日にクピャンスク付近では、ロシア軍の動きはほとんどみられなかったという。
(翻訳:ガリレオ)
エリー・クック
ロシア国営メディアの撮影クルーがウクライナ東部ルガンスク州の戦場で取材を行っていたところ、ウクライナ軍の攻撃を受けた。ロシア政府系メディアによると、ロシア国防省の報道官1人が死亡し、2人が負傷したという。複数回の大きな爆発が目の前で発生する緊迫の瞬間は動画に収められており、ロシアメディアによってSNSに投稿された。
■【動画】ロシア国営テレビ、ウクライナ激戦地を取材中に目の前で大爆発...爆撃を受け1人死亡 「緊迫の映像」
ロシア国営メディアは4月10日、ロシア西部軍集団に同行していた報道官エフゲニー・ポロヴォドフが、ウクライナのルガンスク州クレミンナ近郊で砲撃を受け死亡したと報じた。
ポロヴォドフは、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社(VGTRK)の撮影クルーの一員だった、とロシア当局は述べている。クルーは、VGTRKの一部門でウクライナに拠点を置く「ヴェスチ・ルガンスク」の撮影クルーだった。
ヴェスチ・ルガンスクは、メッセージングアプリ「テレグラム」への投稿で、「亡くなったエフゲニー・ポロヴォドフ氏のご家族に哀悼の意を表します」と投稿した。
「国連機関による非難と措置を要求」とロシア外務省
VGTRKチャンネル「ロシア1」で報じられた動画は、ソーシャルメディアで拡散された。動画には、クルーが雑木林内で攻撃を受け、避難しようとする様子が映っている。ヴェスチ・ルガンスクは、この動画の短縮版をソーシャルメディアにも投稿した。本誌は、この映像を独自に検証することができず、ウクライナ軍にコメントを求めている。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明で、カメラマンのデニス・シュームが負傷し、記者のアルチョム・ユンダスが脳震盪を起こしたと発表した。国営メディアは、2人とも救急治療を受けたと報じている。
またザハロワは、砲撃後もウクライナ軍は無人航空機でクルーを追いかけたと述べている。「ウクライナの徒党とその関係者による、ロシア国内メディア関係者に対する一連のテロ攻撃について、関連国際機関が断固として非難し、適切な措置を講じるよう私たちは要求する」とザハロワは続けた。
ロシアの調査委員会は声明を発表し、この件について捜査を開始したと述べた。
ロシアは2022年9月、ウクライナ東部のルガンスク州、ならびにドネツク州、へルソン州、ザポロジエ州の4州を併合した。とはいえ、これらの地域を完全に制圧したわけではなく、ウクライナ政府は、ロシアによる支配を押し戻すと明言している。今回の攻撃があったとされるクレミンナは、ロシアが支配する現在の前線の東に位置し、同市の東側では戦闘が頻発している。
ロシア国防相は「前線沿いの状況を改善」と発表
米シンクタンク、戦争研究所(ISW)が4月10日に発表したレポートによると、ハリコフ州クピャンスクの東から、ロシア支配下のルガンスク州スバトボを経由してクレミンナに至る前線に変化があったことは確認されていない。
ロシア国防省は4月10日、ロシア西部軍集団がクピャンスク近郊で、「前線沿いの状況を改善した」と発表した。ロシア国防省によれば、ウクライナは同地域において、過去24時間で兵士20名、戦車1台、装甲戦闘車3台を失ったという。
ウクライナ軍が4月11日に報告したところによると、前日にクピャンスク付近では、ロシア軍の動きはほとんどみられなかったという。
(翻訳:ガリレオ)
エリー・クック