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一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

ニューズウィーク日本版 2024年4月28日 13時0分

ブレンダン・コール
<ウクライナの戦場で「ドローン戦」が激しさを増すなか、こうした空中戦の様子を捉えた動画が次々と投稿されている>

ウクライナのジェット戦闘機が、ロシア軍ドローンを空対空ミサイルで撃墜する瞬間を捉えたとされる動画が公開され、SNS上で注目を集めている。親ウクライナのX(旧ツイッター)ユーザーUkrainian Frontなど複数の人物がソーシャルメディア上に投稿した撮影地不明の動画には、ドローン1機が撃墜される様子が映っている。

■【動画】露ドローンvsウクライナ戦闘機の「空中戦」...一瞬の勝負で「ドローン撃墜」に成功した様子を撮影

続く投稿には、「ウクライナ軍の(ミコヤン)ミグ29ジェット戦闘機がウクライナ南部で、ロシア軍の偵察ドローンをR27空対空ミサイルで撃ち落とした」という説明が添えられている。

軍用航空産業の専門サイトエアフォース・テクノロジーによれば、R27はウクライナの企業アルテムが製造している中距離空対空ミサイルで、ミグ29などの第4世代戦闘機向けに開発されたものだ。

問題の動画の撮影時期に関する情報は示されておらず、独立した検証も行われていない。本誌はこの動画についてロシア外務省にコメントを求めたが、これまでに返答はない。

ロシアとウクライナのドローン開発競争が激化

インターネット上ではこのところ、ほかにも複数のドローンを撮影した動画が拡散され、大きな反響を呼んでいる。

2022年10月には、ウクライナ軍とロシア軍のドローン同士が「対決」する様子を捉えたとみられる動画がインターネット上で拡散された。XD Dniprが自身のテレグラムチャンネルに「ウクライナとロシアのMavicドローン同士の空中戦をカメラが初めて捉えた」ものとして投稿されたものだ。Mavicとは中国の企業DJIが製造しているドローンで、ウクライナ軍とロシア軍が使用している。

2024年2月には、ウクライナ南部ヘルソン州でロシア側が占領するドニプロ(ドニエプル)川の東岸の村クリンキー近郊の上空で、ウクライナ軍とロシア軍の空中戦が勃発。ウクライナ側のドローンが勝利し、その様子を捉えた動画が大きな注目を集めた。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに対する本格侵攻を始めて以降、ドローンは双方にとって有益な兵器であることが判明しており、両国の間で開発競争が繰り広げられている。ウクライナ製のドローンはこれまでに、ロシア国内の数多くのエネルギー関連施設やクリミア域内の標的も攻撃してきた。

ロシア製ドローンに「以前の妨害波が通用しない」

ウクライナのメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は25日、ドローンの開発が進めばそれを阻止するのに必要な電子戦(EW)システムもまた進歩させなければならず、ロシア軍はそれに迅速に対応しているようだと指摘した。

同メディアはウクライナ軍参謀本部の複数の関係者(詳細は非公表)から得た情報だとして、ロシアがウクライナの前線で使用するドローンの数を過去3カ月で少なくとも2倍に増やしていると報じた。

ある人物は、ウクライナは無線周波数900MHz帯の妨害波を出すEWシステムを保有していたが、今ではロシアが700~1000MHzの周波数を使用するドローンを製造しており、「以前と同じ電子戦の手段はもはや効果がない」と述べた。



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