アリス・コリンズ
<話題沸騰のインスタグラマーが語る、Z世代の「恐るべき」働き方>
ほとんどの人にとって、職場での「プロフェッショナル」としての人格と、友人といる時の行動には違いがある。だがZ世代がその境界を喜々として薄れさせてしまう現実を、ミレニアル世代の管理職が見せつけている。
2024年に入って初めてZ世代の上司になったカナダ・オンタリオ州のジェイミー・リンチ(33)が、ワークライフバランスに対するこの世代のアプローチの違いを思い知らされるのに、それほど時間はかからなかった。5人のZ世代を部下に持つことは目からうろこが落ちることばかりで、面白いと思うことさえあるとリンチは本誌に語っている。
リンチはオフィスで部下からかかってくる何本もの電話をさばかなければならない。できないことの言い訳をする部下や、予定に間に合いそうにないという部下もいる。普段はそうした混乱ぶりの楽しい面に目を向けているが、やる気がなかったり、無理をしたがらない様子を見るとイライラすることもあると打ち明けた。
リンチは言う。「Z世代は自分たちの健康や幸福のことになるととても強い個人的境界がある。疲れている時は無理をせず、仕事のために自分を殺したりはしない。そのことについては尊敬する。私があのくらいの年だった頃は、病欠の電話をすると上司からクビだと言われたから」
「あの世代は動機を与えるのが難しい時もあり、突拍子もない理由で電話してきたりもする。それでも面白いし、私たちに新鮮な物の見方を教えてくれる。彼らの個人的境界には少しだけ嫉妬も覚える。今年は仕事が忙しくて、私はまだ休暇を取得していない。きっと私ももっと彼らのようになるべきかもしれない」
年下の部下を持つようになって間もなく、リンチはその予測不可能な行動をInstagramのアカウント「@onelookjamie」で記録し始めた。動画の多くは注目を集め、880万回以上再生されて15万1000を超す「いいね」を集めた動画もある。
リンチはSNSに掲載した動画に対するポジティブな反応を楽しんでいる。見始めると止まらないというユーザーや、リンチの日常と同じ思いをしているというユーザーも多い。自分の動画はZ世代に唖然とさせられている管理職仲間の「琴線に触れた」とリンチは本誌に語った。
「この反応は素晴らしい。同じ境遇にあって同じような電話に一日中応対しているという人たちから何百通もメッセージが届いた。Z世代は私たちの会社に遊び心を持ち込んでくれて、顧客がそれに応え、私がこのコンテンツを作り始める動機を与えてくれた」
Instagramに掲載した動画を部下本人が見ることもある。そうした部下はインターネットで有名になることを楽しんでいる様子だが、自分たちの世代が否定的に描かれることはあまり快く思わない。そこでリンチは、プロフェッショナルな印象を与えることに力を入れているという。
「彼らは間違いなく違う人種。私たちが教えることはたくさんあるし、彼らから学ぶこともたくさんある。過去の私たちにはなかった明るさと楽しさを彼らが持ち込んでくれた。たとえそれが突拍子もない電話に大笑いすることだったとしても」
リンチの動画はZ世代と働いた経験のないユーザーにとって間違いなくショッキングだった一方で、それがまさにどんな状況かを知っているユーザーは自分自身の経験を共有したい衝動に駆られた様子だ。
リンチの投稿は1本だけで2000を超すコメントが寄せられた。あるユーザーは「彼女が自分の子どもたちと話しているのかと思った」と書き込み、別のユーザーは「何がパロディなのかもう分からなくなった」と応じている。
「ミレニアルがそうなるだろうと誰もが思っていたのがZ世代」というコメントもあった。
(翻訳:鈴木聖子)
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<話題沸騰のインスタグラマーが語る、Z世代の「恐るべき」働き方>
ほとんどの人にとって、職場での「プロフェッショナル」としての人格と、友人といる時の行動には違いがある。だがZ世代がその境界を喜々として薄れさせてしまう現実を、ミレニアル世代の管理職が見せつけている。
2024年に入って初めてZ世代の上司になったカナダ・オンタリオ州のジェイミー・リンチ(33)が、ワークライフバランスに対するこの世代のアプローチの違いを思い知らされるのに、それほど時間はかからなかった。5人のZ世代を部下に持つことは目からうろこが落ちることばかりで、面白いと思うことさえあるとリンチは本誌に語っている。
リンチはオフィスで部下からかかってくる何本もの電話をさばかなければならない。できないことの言い訳をする部下や、予定に間に合いそうにないという部下もいる。普段はそうした混乱ぶりの楽しい面に目を向けているが、やる気がなかったり、無理をしたがらない様子を見るとイライラすることもあると打ち明けた。
リンチは言う。「Z世代は自分たちの健康や幸福のことになるととても強い個人的境界がある。疲れている時は無理をせず、仕事のために自分を殺したりはしない。そのことについては尊敬する。私があのくらいの年だった頃は、病欠の電話をすると上司からクビだと言われたから」
「あの世代は動機を与えるのが難しい時もあり、突拍子もない理由で電話してきたりもする。それでも面白いし、私たちに新鮮な物の見方を教えてくれる。彼らの個人的境界には少しだけ嫉妬も覚える。今年は仕事が忙しくて、私はまだ休暇を取得していない。きっと私ももっと彼らのようになるべきかもしれない」
年下の部下を持つようになって間もなく、リンチはその予測不可能な行動をInstagramのアカウント「@onelookjamie」で記録し始めた。動画の多くは注目を集め、880万回以上再生されて15万1000を超す「いいね」を集めた動画もある。
リンチはSNSに掲載した動画に対するポジティブな反応を楽しんでいる。見始めると止まらないというユーザーや、リンチの日常と同じ思いをしているというユーザーも多い。自分の動画はZ世代に唖然とさせられている管理職仲間の「琴線に触れた」とリンチは本誌に語った。
「この反応は素晴らしい。同じ境遇にあって同じような電話に一日中応対しているという人たちから何百通もメッセージが届いた。Z世代は私たちの会社に遊び心を持ち込んでくれて、顧客がそれに応え、私がこのコンテンツを作り始める動機を与えてくれた」
Instagramに掲載した動画を部下本人が見ることもある。そうした部下はインターネットで有名になることを楽しんでいる様子だが、自分たちの世代が否定的に描かれることはあまり快く思わない。そこでリンチは、プロフェッショナルな印象を与えることに力を入れているという。
「彼らは間違いなく違う人種。私たちが教えることはたくさんあるし、彼らから学ぶこともたくさんある。過去の私たちにはなかった明るさと楽しさを彼らが持ち込んでくれた。たとえそれが突拍子もない電話に大笑いすることだったとしても」
リンチの動画はZ世代と働いた経験のないユーザーにとって間違いなくショッキングだった一方で、それがまさにどんな状況かを知っているユーザーは自分自身の経験を共有したい衝動に駆られた様子だ。
リンチの投稿は1本だけで2000を超すコメントが寄せられた。あるユーザーは「彼女が自分の子どもたちと話しているのかと思った」と書き込み、別のユーザーは「何がパロディなのかもう分からなくなった」と応じている。
「ミレニアルがそうなるだろうと誰もが思っていたのがZ世代」というコメントもあった。
(翻訳:鈴木聖子)
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