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トランプ暗殺未遂後の包帯姿を嘲笑したスターウォーズ俳優、ネットユーザーからの批判続出

ニューズウィーク日本版 2024年7月18日 10時20分

ビリー・シュワブ・ダン
<共和党全国大会で包帯姿を見せたトランプ前大統領に対し、スターウォーズ俳優が揶揄のコメントを投稿。これに対する批判がネットで広がっている>

ドナルド・トランプ前大統領の右耳の包帯を笑い飛ばした俳優マーク・ハミルに対し、ネットで批判が殺到している。

トランプ暗殺未遂事件があったのは7月13日午後。トランプは共和党大統領候補者指名を目前に控え、ペンシルベニア州バトラーの集会で演説中だった。

銃撃されたトランプは右耳を押さえ、警護隊員が飛び込んで前大統領を守った。シークレットサービスに射殺された容疑者は、米連邦捜査局(FBI)の調べでペンシルベニア州ベセルパークのトーマス・マシュー・クルックス(20)と判明した。

15日夜、トランプは右耳を大きな包帯で覆った姿で共和党全国大会に登場した。映画「スター・ウォーズ」シリーズのルーク・スカイウォーカーを演じたハミルは、その姿を面白がった。

本誌は16日、ハミルとトランプの広報担当者にそれぞれメールでコメントを求めた。

「馬鹿デカい(ludicrously oversized)耳包帯の初登場、きっと今夜までは必要なかった(耳の絵文字と笑い転げる絵文字)」。ハミルはトランプの顔のクローズアップ写真を添えてX(旧Twitter)にそう書き込んだ。ludicrously oversizedというフレーズは、テレビドラマ「メディア王~華麗なる一族」に登場するジョークにちなむ。

1st APPEARANCE of ludicrously oversized ear bandage, apparently not needed prior to tonight. pic.twitter.com/Fkc83h3jBN— Mark Hamill (@MarkHamill) July 16, 2024

ネット上には賛否両論の声

ハミルのこの投稿は本稿執筆時で350万回以上閲覧され、数千のコメントが寄せられた。多くはハミルに対する批判だった。

「自分で漏らして胎児みたいに泣き叫んでシークレットサービスに運び出されて哺乳瓶であやしてもらえ。おまえがデカさを知るはずがない。自分のパンツの中のキノコとタマしか見たことないくせに」。トランプ支持者の1人はそう書き込んだ。

「マーク・ハミルは憎しみと怒りに満ちた弱くて小さい男だ」「ルーク・スカイウォーカーが実生活でこんなダメになるなんて残念すぎ」などのコメントもあった。

一方でハミルを支持する声や、同じ気持ちだという声も多かった。

「今日これより前に見た映像に包帯はなかったし、傷も見えなかった」と1人がコメントすると、もう1人が「その通り。これの1つを使っただけかもしれない。彼が主張する『傷』を覆うために」と書き込んで、円形の絆創膏の写真を添えた。

別のユーザーは「彼の耳がAR-15で撃たれたと、我々が信じるという想定だ(あきれ顔の絵文字)」とポストした。

トランプ批判は以前から

ハミル(ジョー・バイデン大統領の忠実な支持者)は以前からトランプを声高に批判しており、ネット上での批判も今回が初めてではない。4月9日には、2024年の米大統領選はバイデンに1票を投じると表明し、Xに「速報:マーク・ハミルはドナルド・トランプではなくバイデン大統領を支持すると発表した」と書き込んだ。

5月に親バイデン・反トランプのメッセージを連続して投稿したのは、5月4日に向けた準備だったらしい。5月4日のメイ・フォースは、スター・ウォーズに登場する「may the force be with you(フォースが共にありますように)」というセリフを思わせることから、ファンにとっては特別な日にあたる。

5月1日のメイ・ザ・ファーストには「まず第一に、バイデンの再選を願うあなたの渇きが和らぎませんように! #BidenHarris2024」とポスト。翌2日の投稿は「2期目のバイデン政権が、1期目と同様、生産的な成功を収めますように」だった。

「メイ・ザ・サードは公正な選挙を盗もうとしたあの男が再び出馬を許されることの不条理があらわになりますように」と書き込んだのは5月3日。この日ハミルはサプライズでホワイトハウスを訪れ、ルークの師匠オビワン・ケノービをもじってバイデンを「ジョービワン・ケノービ」と呼んだ。記者会見にはバイデンからもらったサングラス姿で現れ、バイデン政権の実績を賞賛した。

5月4日、ホワイトハウスで撮影した自身と大統領の写真を掲載したハミルは、こんなコメントを添えていた。「5月4日は架空の銀河の守護者と、実在する民主主義の守護者が出会った日でありますように」

(翻訳:鈴木聖子)

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