イザベル・バンブルーゲン
<攻撃の瞬間をとらえた動画には、巨大な爆発で煙が立ち上る様子が記録されている。ウクライナ軍はこれまでにもロシアの防空ミサイルシステム「Tor」を標的にしてきた>
ウクライナ東部のドネツク州で、ウクライナ軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)による攻撃が、ロシア軍の移動式短距離防空ミサイルシステム「Tor(トール)」を爆破したことを、ウクライナ軍の公開した戦闘映像が示している。
【ドローン映像】ロシアの防空システム「Tor」をHIMARSが爆砕する劇的瞬間
この空撮映像は、第79独立空中強襲旅団によってテレグラムに投稿された。同旅団は、ドローンを用いてロシアのTor防空ミサイルシステムのありかを突き止めた後に、アメリカから供与されたHIMARSでこのシステムを狙ったとしている。
HIMARSはウクライナに、ロシアの最も先進的な対空ミサイルシステムを破壊する能力を与えている。
ウクライナ軍は、このTorミサイルシステムはドネツク州で破壊されたと述べた。ドネツク州は隣接するルハンスク州と共にドンバス地域を形成している。ロシア軍は2014年、ウクライナ東部に最初に侵攻して以来、両州の完全制圧を目指し、攻勢を強めてきた。
アメリカのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によると、Torシステムは最長で10マイル(約16キロ)離れた標的を迎撃できる能力を持つという。
「我々の偵察隊がドローンで、ドネツク市の『ドンバス・アリーナ』を調査し、ロシアの対空ミサイル複合体『Tor』を発見した。HIMARSが直ちにこの兵器のある場所を爆撃した」と、同旅団は述べ、戦闘の様子を収めた映像を共有した。
この動画では、ミサイルシステムのTorが爆撃を受け、巨大な爆発が起きて煙が立ち上っている様子が確認できる。
「加えてこれらの映像には、ロシアの『カミカゼ・バイカーズ(バイクで突撃する部隊)』や燃え上がる敵の戦車、爆弾の金属片で負傷した占領者たちが映っている。我々の防御を破ろうとする敵軍による企てはまたしても失敗に終わった」と、同旅団は綴っている。
同旅団はさらにこう続けた。「プーチンの『特別作戦』はまさに計画通りに進んでいる。つまり、我々の空挺部隊の計画通りという意味だ。戦士たちに栄光あれ! 素晴らしい仕事ぶりだ!」
この映像がいつどこで撮影されたかを本誌は独自に確認することができなかった。
ウクライナは22年2月に始まったロシアとの戦争で、ロケットシステムのHIMARSを大々的に使用してきた。この戦争が始まって以来、アメリカはウクライナに対し、同システムを少なくとも39基供与している。
ウクライナ軍はこれまでにも定期的にロシアのTorシステムを標的にしてきた。Torは中低高度を飛行する航空機やドローン、誘導ミサイルといった精密誘導兵器を撃墜する能力を持つ。さらに派生型の「Tor-M2」は、動いているドローンや「その他の複雑な空中標的」を破壊できると、ロシアの国営タス通信は昨年2月に軍事専門家の発言を引用する形で伝えている。
ウクライナ軍は今月前半にも、HIMARSあるいは迫撃砲がロシアのTorを攻撃する模様を収めた動画を公開した。このTorは、ウクライナ軍無人航空システム第14連隊が送り込んだ偵察ドローンの迎撃に失敗していた。
この35秒間の空撮映像は、ウクライナ軍戦略コミュニケーションセンターによって最初にテレグラム上に共有された。同センターによると、これはウクライナのドローンがロシアのTorから発射されたミサイルを避ける様子を示しているものだという。
(翻訳:ガリレオ)
<攻撃の瞬間をとらえた動画には、巨大な爆発で煙が立ち上る様子が記録されている。ウクライナ軍はこれまでにもロシアの防空ミサイルシステム「Tor」を標的にしてきた>
ウクライナ東部のドネツク州で、ウクライナ軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)による攻撃が、ロシア軍の移動式短距離防空ミサイルシステム「Tor(トール)」を爆破したことを、ウクライナ軍の公開した戦闘映像が示している。
【ドローン映像】ロシアの防空システム「Tor」をHIMARSが爆砕する劇的瞬間
この空撮映像は、第79独立空中強襲旅団によってテレグラムに投稿された。同旅団は、ドローンを用いてロシアのTor防空ミサイルシステムのありかを突き止めた後に、アメリカから供与されたHIMARSでこのシステムを狙ったとしている。
HIMARSはウクライナに、ロシアの最も先進的な対空ミサイルシステムを破壊する能力を与えている。
ウクライナ軍は、このTorミサイルシステムはドネツク州で破壊されたと述べた。ドネツク州は隣接するルハンスク州と共にドンバス地域を形成している。ロシア軍は2014年、ウクライナ東部に最初に侵攻して以来、両州の完全制圧を目指し、攻勢を強めてきた。
アメリカのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によると、Torシステムは最長で10マイル(約16キロ)離れた標的を迎撃できる能力を持つという。
「我々の偵察隊がドローンで、ドネツク市の『ドンバス・アリーナ』を調査し、ロシアの対空ミサイル複合体『Tor』を発見した。HIMARSが直ちにこの兵器のある場所を爆撃した」と、同旅団は述べ、戦闘の様子を収めた映像を共有した。
この動画では、ミサイルシステムのTorが爆撃を受け、巨大な爆発が起きて煙が立ち上っている様子が確認できる。
「加えてこれらの映像には、ロシアの『カミカゼ・バイカーズ(バイクで突撃する部隊)』や燃え上がる敵の戦車、爆弾の金属片で負傷した占領者たちが映っている。我々の防御を破ろうとする敵軍による企てはまたしても失敗に終わった」と、同旅団は綴っている。
同旅団はさらにこう続けた。「プーチンの『特別作戦』はまさに計画通りに進んでいる。つまり、我々の空挺部隊の計画通りという意味だ。戦士たちに栄光あれ! 素晴らしい仕事ぶりだ!」
この映像がいつどこで撮影されたかを本誌は独自に確認することができなかった。
ウクライナは22年2月に始まったロシアとの戦争で、ロケットシステムのHIMARSを大々的に使用してきた。この戦争が始まって以来、アメリカはウクライナに対し、同システムを少なくとも39基供与している。
ウクライナ軍はこれまでにも定期的にロシアのTorシステムを標的にしてきた。Torは中低高度を飛行する航空機やドローン、誘導ミサイルといった精密誘導兵器を撃墜する能力を持つ。さらに派生型の「Tor-M2」は、動いているドローンや「その他の複雑な空中標的」を破壊できると、ロシアの国営タス通信は昨年2月に軍事専門家の発言を引用する形で伝えている。
ウクライナ軍は今月前半にも、HIMARSあるいは迫撃砲がロシアのTorを攻撃する模様を収めた動画を公開した。このTorは、ウクライナ軍無人航空システム第14連隊が送り込んだ偵察ドローンの迎撃に失敗していた。
この35秒間の空撮映像は、ウクライナ軍戦略コミュニケーションセンターによって最初にテレグラム上に共有された。同センターによると、これはウクライナのドローンがロシアのTorから発射されたミサイルを避ける様子を示しているものだという。
(翻訳:ガリレオ)