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川底から発見された「エイリアンの頭」の謎...ネット震撼「青っぽく光る」「重くて厄介」

ニューズウィーク日本版 2024年9月6日 16時0分

スー・キム
<川床から姿を現した「宇宙人の頭」がネットで騒がれている。発見者によると、青っぽく光り、持ち上げるのも一苦労だったというが、その正体とは?>

スイスの川床から見つかった謎の彫像の写真が、Redditに投稿されて話題になっている。

【画像】川床から発見された「エイリアンの頭」の正体に迫る...ネット騒然「重い」「光る」

「宇宙人の頭の像を川床で発見した」という写真を投稿したのはRedditユーザーのu/kirkbot。8月26日に掲載されて以来、「いいね」は6万1000を超えている。

写真には、大きな目をした宇宙人のような頭の彫像と、隣に立つ人物の足先が写っていた。

35歳の投稿者(実名や居住地は明かしていない)は本誌の取材にこう語った。「スイスのリント川の河川敷へ、石を集めて投げる水切り遊びに出かけた。帰ろうとした頃、ほかの石とは違って青っぽく光るこの石を見つけた」

「彼女は宇宙人にそっくりと冗談を言った。近寄ってよく見ると、本当に実物大の宇宙人の頭みたいな像だった」

実はこの像、近くの古い家に昔住んでいた学生たちが制作した彫刻だった。

宇宙人といえば、アメリカ国防総省は未確認飛行物体(UFO)に関する報告書を3月に公表し、第2次世界大戦後にアメリカ政府が実施した調査では、地球外テクノロジーの存在を裏付ける証拠は見つかっていないことを確認した。「あらゆる調査に取り組んだ結果、全てのレベルの分類において、ほとんどの目撃情報は通常の物体や現象であり、誤認の結果だったという結論に達した」としている。

2024年2月の報告書に先立ち、国防総省は2022年、宇宙人が地球を訪れている痕跡はないとする全領域異常対策室(AARO)の結論を発表していた。

ロナルド・モートリー元国防次官(情報・安全保障担当)は当時、「宇宙人の訪問や宇宙人の墜落といったようなことをうかがわせるものは、これまでのところ一切目にしていない」と断言した。

1月にはUFO目撃情報の調査を担当したAAROの元局長、ショーン・カークパトリックが、地球上で宇宙人の痕跡は見つからなかったと語り、政府が墜落した宇宙船の「リバースエンジニアリング」を行っていると主張する陰謀論を一蹴した。

重くて厄介

Redditに写真を投稿したu/kirkbotが奇妙な彫像を発見したのはは8月25日の正午ごろだったといい、「写真の通り、単なる頭だった」と本誌に語った。

「重くて扱いにくかったので」最初はそのまま放置したという2人だったが、「(Redditで)たくさんコメントがあったので、彼女に頼んで取りに戻ることにした」という。

彼女は父親を通じ、彫像が見つかった川の近くには、昔、学生たちが共同住宅として使っていた古い家があったことを知った。その家は彼女の父親が買い取り、自分の家族のために改修していた。

父親は2人が回収した頭の彫像を見て、「自分よりも前に住んでいた学生たちのことを思い出し、僕たちに話してくれた」とu/kirkbotは説明する。

父親の話では、「そうした学生の一人がシリコンの型を使ってコンクリートの彫刻を造形し、この宇宙人の頭を作った。いつも頭だけで胴体はなく、暗闇で光る蛍光塗料が塗られていた」。

「この家はあまりに古く、(学生は)退去しなければならなかった。家は民間に売り出されて(彼女の父親が)全面改修した。学生が住んでいた時から改修までの間に、この頭が紛失したか、川に捨てられて今に至った。重いコンクリートだったので、それほど遠くへは流されなかった」とu/kirkbotは話している。

(翻訳:鈴木聖子)

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