ジーザス・メサ
<焼夷弾に使用されるテルミットにより、強烈な炎を吐きかけるような攻撃を行うドローンをウクライナ軍が使用。身を隠すロシア部隊に襲いかかる映像を公開した>
ウクライナ軍が、火炎放射器のように強烈な炎を吐く新型ドローン兵器の配備を開始し、恐るべき攻撃の様子を捉えた映像を公開した。ウクライナ第108独立領土防衛旅団が共有した映像からは、このドローンが林に隠れたロシア部隊に向けて「テルミット」の焼夷弾を放ち、炎の攻撃を受けた地点から大きな煙が立ち上る様子を見ることができる。
■【動画】林に身を隠すロシア部隊を、上空から「強烈な炎」で焼き払う「新兵器ドローン」...衝撃の攻撃映像
映像からは、テルミットによって敵陣を焼き払う改造ドローンの破壊能力がわかる。テルミットとはアルミニウムと金属酸化物の混合物であり、着火すると発熱して溶岩の2倍相当の約2200度に達する。白リン弾やナパーム弾よりも殺傷能力が低いとされるが、ウクライナ軍事センターによればテルミットは車両の装甲をも溶かし得るという。
ウクライナの複数のテレグラムチャンネルによれば、この戦闘映像はウクライナ東部のドネツク州で撮影されたものだという。同州ではロシア軍が進軍を続けており、ウクライナ軍の重要な兵站拠点であるポクロウシクに向かっている。
具体的なドローンのモデルは不明だが、戦争ブロガーらは、ドローンの視点からの映像から、大型のFPV(一人称視点)ドローンであると指摘している。
ウクライナ戦争におけるドローン兵器の大きな進化
OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アカウントのOSINTテクニカルはX(旧ツイッター)で、ウクライナの戦況を伝える複数のテレグラムアカウントが投稿した動画を共有。「ウクライナ東部で、ウクライナのドローンがロシア陣地の森林をテルミット焼夷弾で焼き払っている」と説明している。
この戦術は、ウクライナとロシアの紛争におけるドローン使用の重大な進化と見られており、ウクライナにとっては、ロシア軍兵士が隠れることの多い東部の森林地域への攻撃が可能になる。
テルミット兵器はウクライナのドローン操縦士の間で、特に放棄されたロシア車両を破壊する際に使用されるようになっていると一部の専門家は指摘している。兵器としては効果範囲が狭いため、焼夷弾としては限界がある。瞬時に燃焼する他の焼夷弾とは異なり、テルミット反応は狭い範囲を長時間かけて高温に加熱する。
「火炎放射ドローン」は、飛行しながらテルミット反応によって溶けた鉄をまき散らし、白熱した炎の雨を降らせる。兵士が壕の中にいたり、ヘルメットや防護服を着用していたりする場合は、見上げなければ通常は安全だが、主なリスクは火災によるものだ。
上空から炎の雨を降らせてロシア兵をいぶり出す
テルミットは可燃性物質に引火し、特に乾燥した環境では小さな火災が大きく広がる可能性がある。火災とその結果発生する煙により、敵の部隊に陣地を放棄させる。
ウクライナでは、広い野原がしばしば線状に植えられた木々で区画されており、ロシア軍はこの区画を重要な防御陣地として利用するケースが多い。これらの木々は、ドローンが常に監視している紛争において、重要な隠れ場所であり、ロシア軍はこの自然の防壁に沿って前方の防御を固めている。
テルミットを散布するドローンの使用は、軍事的な応用の効果が示されているが、焼夷弾は民間人の近くで使用された場合、重大なリスクをもたらす。強烈な熱と消火の難しさから、民間人が犠牲になる懸念もある。
<焼夷弾に使用されるテルミットにより、強烈な炎を吐きかけるような攻撃を行うドローンをウクライナ軍が使用。身を隠すロシア部隊に襲いかかる映像を公開した>
ウクライナ軍が、火炎放射器のように強烈な炎を吐く新型ドローン兵器の配備を開始し、恐るべき攻撃の様子を捉えた映像を公開した。ウクライナ第108独立領土防衛旅団が共有した映像からは、このドローンが林に隠れたロシア部隊に向けて「テルミット」の焼夷弾を放ち、炎の攻撃を受けた地点から大きな煙が立ち上る様子を見ることができる。
■【動画】林に身を隠すロシア部隊を、上空から「強烈な炎」で焼き払う「新兵器ドローン」...衝撃の攻撃映像
映像からは、テルミットによって敵陣を焼き払う改造ドローンの破壊能力がわかる。テルミットとはアルミニウムと金属酸化物の混合物であり、着火すると発熱して溶岩の2倍相当の約2200度に達する。白リン弾やナパーム弾よりも殺傷能力が低いとされるが、ウクライナ軍事センターによればテルミットは車両の装甲をも溶かし得るという。
ウクライナの複数のテレグラムチャンネルによれば、この戦闘映像はウクライナ東部のドネツク州で撮影されたものだという。同州ではロシア軍が進軍を続けており、ウクライナ軍の重要な兵站拠点であるポクロウシクに向かっている。
具体的なドローンのモデルは不明だが、戦争ブロガーらは、ドローンの視点からの映像から、大型のFPV(一人称視点)ドローンであると指摘している。
ウクライナ戦争におけるドローン兵器の大きな進化
OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アカウントのOSINTテクニカルはX(旧ツイッター)で、ウクライナの戦況を伝える複数のテレグラムアカウントが投稿した動画を共有。「ウクライナ東部で、ウクライナのドローンがロシア陣地の森林をテルミット焼夷弾で焼き払っている」と説明している。
この戦術は、ウクライナとロシアの紛争におけるドローン使用の重大な進化と見られており、ウクライナにとっては、ロシア軍兵士が隠れることの多い東部の森林地域への攻撃が可能になる。
テルミット兵器はウクライナのドローン操縦士の間で、特に放棄されたロシア車両を破壊する際に使用されるようになっていると一部の専門家は指摘している。兵器としては効果範囲が狭いため、焼夷弾としては限界がある。瞬時に燃焼する他の焼夷弾とは異なり、テルミット反応は狭い範囲を長時間かけて高温に加熱する。
「火炎放射ドローン」は、飛行しながらテルミット反応によって溶けた鉄をまき散らし、白熱した炎の雨を降らせる。兵士が壕の中にいたり、ヘルメットや防護服を着用していたりする場合は、見上げなければ通常は安全だが、主なリスクは火災によるものだ。
上空から炎の雨を降らせてロシア兵をいぶり出す
テルミットは可燃性物質に引火し、特に乾燥した環境では小さな火災が大きく広がる可能性がある。火災とその結果発生する煙により、敵の部隊に陣地を放棄させる。
ウクライナでは、広い野原がしばしば線状に植えられた木々で区画されており、ロシア軍はこの区画を重要な防御陣地として利用するケースが多い。これらの木々は、ドローンが常に監視している紛争において、重要な隠れ場所であり、ロシア軍はこの自然の防壁に沿って前方の防御を固めている。
テルミットを散布するドローンの使用は、軍事的な応用の効果が示されているが、焼夷弾は民間人の近くで使用された場合、重大なリスクをもたらす。強烈な熱と消火の難しさから、民間人が犠牲になる懸念もある。