ジェームズ・クロフォード・スミス for WOMAN
<キャサリン妃が着用するティアラは、クイーン・マザーことエリザベス王妃が両親から贈られたもの、そしてダイアナ妃が愛したものなど感傷的な逸話が...>
「ウェールズ公妃」ことキャサリン妃はカミラ王妃に次いで、イギリス王室で高い地位にいる女性王族であり、注目を集める式典や公務で世界で最も貴重な宝石の数々を披露してきた。
2011年にウィリアム王子(当時)と結婚して以来、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、そして煌めくティアラなど、イギリス王室で最も価値のあるジュエリーを託されてきた。
かつてはレセプションや舞踏会、晩餐会などで定期的に使用されていたティアラだが、今日ではごく限られた公務でしか着用されなくなり、それを目にする機会はますます貴重な機会となっている。
イギリス王室では年2回、ティアラが着用される公務がある。1つは国賓を迎えるためにバッキンガム宮殿で行われる国王主催の晩さん会、そしてもう1つはイギリスに駐在する各国大使や国際機関のトップが出席する、毎年恒例の外交レセプションだ。
故エリザベス2世女王はブレスレットやティアラなど、個人的にも想い出のあるジュエリーのいくつかをキャサリン妃に貸与しており、これはチャールズ国王にも引き継がれている。本誌が厳選した、キャサリン妃が着用した煌めくティアラの数々を一挙公開。
カルティエ製「ハロー・ティアラ」を着用したキャサリン妃
Kieran Doherty-REUTERS
キャサリン妃が初めて王室のティアラを着用したのは、2011年4月にウェストミンスター寺院で行われた自身の結婚式だ。
この時、エリザベス女王は「新しい孫娘」に思い入れのある、カルティエの「ハロー・ティアラ」を貸与した。
このティアラは1936年にエリザベス女王の父・ジョージ6世国王が妻エリザベス王妃(のちのクイーン・マザー)のために購入したものだった。夫妻は後に長女エリザベス王女(のちのエリザベス2世女王)の18歳の誕生日プレゼントとして初めて送ったティアラこそが、この「ハロー・ティアラ」である。
キャサリン妃に貸与される前は、エリザベス女王の妹であるマーガレット王女や娘のアン王女に貸与されていた。キャサリン妃は結婚式以降、一度もこのティアラを着用していない。
「ロータス・フラワー・ティアラ」を着用したキャサリン妃
2015年、中国の習近平国家主席を招いたバッキンガム宮殿での宮中晩さん会にて POOL New-REUTERS
「ロータス・フラワー・ティアラ」は、クイーン・マザーことエリザベス王妃のもう1つのコレクションであった。1923年の結婚祝いに贈られたネックレスをリメイクして、このティアラを制作している。
このティアラは伝統的な使用方法として髪の上に着用することも、また1920年代のトレンドであった額に巻くバンドゥとして着用することも可能であった。
クイーン・マザーの末娘であるマーガレット王女は1960年代から1990年代までこのティアラをたびたび着用。そして2002年のクイーン・マザーの逝去後は、エリザベス女王のコレクションとなっていた。
そのティアラが再び姿を現したのが、2015年にキャサリン妃が王族として初めて出席した国家晩さん会であり、その時の国賓は中国の習近平主席であった。その後、チャールズ国王主催としては初めて開催された2022年12月の外交レセプションでも着用している。
その後、2024年に日本の天皇・皇后両陛下を迎えた晩さん会では、療養のために欠席したキャサリン妃に代わり、チャールズ国王が義理の妹にあたるエディンバラ公爵夫人ソフィー妃に貸与し、このティアラが再び披露されている。
■【関連動画】「ロータス・フラワー・ティアラ」を着用したソフィー妃 を見る
「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃
The #DuchessofCambridge looking resplendent in #PrincessDiana's famous Lover's Knot tiara last night pic.twitter.com/sKFgnsN8QH— Times Style (@TimesStyle) December 9, 2015 2015年12月 初めて「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃
■【写真】2018年、2022年、2023年にも「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃 を見る
[エリザベス女王の祖父]ジョージ5世の妻であるメアリー王妃は、叔母であるケンブリッジ公爵夫人アウグステ(オーガスタ)妃が所有していた歴史的なティアラを再現するために、1913年に宝石商「ガラード」に制作を依頼したレプリカが「ラバーズ・ノット・ティアラ」である。
ダイヤモンドのフレームには、ダイヤモンドのリボンをつけた真珠が揺れ、キャサリン妃が着用した中でも、最も大きなサイズのティアラとなる。
エリザベス2世女王は即位した頃の1950年代にこのティアラをたびたび着用していた。そしてその後、結婚祝いとしてダイアナ妃に1981年に貸与したものであった。
ダイアナ妃がチャールズ皇太子(当時)と離婚した際にこのティアラは女王に返還されていたが、2015年にバッキンガム宮殿で行われた外交レセプションで久しぶりのお目見えとなった。その後、キャサリン妃が定期的に着用するティアラとなっている。
「ストラスモア・ローズ・ティアラ」を着用したキャサリン妃
POOL New-REUTERS
2023年11月、韓国の尹錫烈(ユン・ソンニョル)大統領を国賓として迎えた晩さん会に出席した際に、チャールズ国王から貸与された新しいティアラを着用したことで、ジュエリーファンは騒然となった。
そのティアラは「ストラスモア・ローズ・ティアラ」として知られ、5輪の大きなダイヤモンドの薔薇が、ダイヤモンドで施された葉と茎から吊り下がるデザインになっている。
このティアラはエリザベス王妃ことクイーン・マザーが両親であるストラスモア伯爵夫妻から1923年に贈られたものである。
クイーン・マザーは当初、額に巻くバンドゥとして着用していたが、1936年に夫ジョージ6世が国王に即位し、王室が保有するより貴重なコレクションを使用することになったため、公の場でこのティアラを着用されることはなかった。
クイーン・マザーの逝去後は娘のエリザベス女王にに引き継がれ、その後、チャールズ国王に受け継がれたと考えられている。
<キャサリン妃が着用するティアラは、クイーン・マザーことエリザベス王妃が両親から贈られたもの、そしてダイアナ妃が愛したものなど感傷的な逸話が...>
「ウェールズ公妃」ことキャサリン妃はカミラ王妃に次いで、イギリス王室で高い地位にいる女性王族であり、注目を集める式典や公務で世界で最も貴重な宝石の数々を披露してきた。
2011年にウィリアム王子(当時)と結婚して以来、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、そして煌めくティアラなど、イギリス王室で最も価値のあるジュエリーを託されてきた。
かつてはレセプションや舞踏会、晩餐会などで定期的に使用されていたティアラだが、今日ではごく限られた公務でしか着用されなくなり、それを目にする機会はますます貴重な機会となっている。
イギリス王室では年2回、ティアラが着用される公務がある。1つは国賓を迎えるためにバッキンガム宮殿で行われる国王主催の晩さん会、そしてもう1つはイギリスに駐在する各国大使や国際機関のトップが出席する、毎年恒例の外交レセプションだ。
故エリザベス2世女王はブレスレットやティアラなど、個人的にも想い出のあるジュエリーのいくつかをキャサリン妃に貸与しており、これはチャールズ国王にも引き継がれている。本誌が厳選した、キャサリン妃が着用した煌めくティアラの数々を一挙公開。
カルティエ製「ハロー・ティアラ」を着用したキャサリン妃
Kieran Doherty-REUTERS
キャサリン妃が初めて王室のティアラを着用したのは、2011年4月にウェストミンスター寺院で行われた自身の結婚式だ。
この時、エリザベス女王は「新しい孫娘」に思い入れのある、カルティエの「ハロー・ティアラ」を貸与した。
このティアラは1936年にエリザベス女王の父・ジョージ6世国王が妻エリザベス王妃(のちのクイーン・マザー)のために購入したものだった。夫妻は後に長女エリザベス王女(のちのエリザベス2世女王)の18歳の誕生日プレゼントとして初めて送ったティアラこそが、この「ハロー・ティアラ」である。
キャサリン妃に貸与される前は、エリザベス女王の妹であるマーガレット王女や娘のアン王女に貸与されていた。キャサリン妃は結婚式以降、一度もこのティアラを着用していない。
「ロータス・フラワー・ティアラ」を着用したキャサリン妃
2015年、中国の習近平国家主席を招いたバッキンガム宮殿での宮中晩さん会にて POOL New-REUTERS
「ロータス・フラワー・ティアラ」は、クイーン・マザーことエリザベス王妃のもう1つのコレクションであった。1923年の結婚祝いに贈られたネックレスをリメイクして、このティアラを制作している。
このティアラは伝統的な使用方法として髪の上に着用することも、また1920年代のトレンドであった額に巻くバンドゥとして着用することも可能であった。
クイーン・マザーの末娘であるマーガレット王女は1960年代から1990年代までこのティアラをたびたび着用。そして2002年のクイーン・マザーの逝去後は、エリザベス女王のコレクションとなっていた。
そのティアラが再び姿を現したのが、2015年にキャサリン妃が王族として初めて出席した国家晩さん会であり、その時の国賓は中国の習近平主席であった。その後、チャールズ国王主催としては初めて開催された2022年12月の外交レセプションでも着用している。
その後、2024年に日本の天皇・皇后両陛下を迎えた晩さん会では、療養のために欠席したキャサリン妃に代わり、チャールズ国王が義理の妹にあたるエディンバラ公爵夫人ソフィー妃に貸与し、このティアラが再び披露されている。
■【関連動画】「ロータス・フラワー・ティアラ」を着用したソフィー妃 を見る
「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃
The #DuchessofCambridge looking resplendent in #PrincessDiana's famous Lover's Knot tiara last night pic.twitter.com/sKFgnsN8QH— Times Style (@TimesStyle) December 9, 2015 2015年12月 初めて「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃
■【写真】2018年、2022年、2023年にも「ラバーズ・ノット・ティアラ」を着用したキャサリン妃 を見る
[エリザベス女王の祖父]ジョージ5世の妻であるメアリー王妃は、叔母であるケンブリッジ公爵夫人アウグステ(オーガスタ)妃が所有していた歴史的なティアラを再現するために、1913年に宝石商「ガラード」に制作を依頼したレプリカが「ラバーズ・ノット・ティアラ」である。
ダイヤモンドのフレームには、ダイヤモンドのリボンをつけた真珠が揺れ、キャサリン妃が着用した中でも、最も大きなサイズのティアラとなる。
エリザベス2世女王は即位した頃の1950年代にこのティアラをたびたび着用していた。そしてその後、結婚祝いとしてダイアナ妃に1981年に貸与したものであった。
ダイアナ妃がチャールズ皇太子(当時)と離婚した際にこのティアラは女王に返還されていたが、2015年にバッキンガム宮殿で行われた外交レセプションで久しぶりのお目見えとなった。その後、キャサリン妃が定期的に着用するティアラとなっている。
「ストラスモア・ローズ・ティアラ」を着用したキャサリン妃
POOL New-REUTERS
2023年11月、韓国の尹錫烈(ユン・ソンニョル)大統領を国賓として迎えた晩さん会に出席した際に、チャールズ国王から貸与された新しいティアラを着用したことで、ジュエリーファンは騒然となった。
そのティアラは「ストラスモア・ローズ・ティアラ」として知られ、5輪の大きなダイヤモンドの薔薇が、ダイヤモンドで施された葉と茎から吊り下がるデザインになっている。
このティアラはエリザベス王妃ことクイーン・マザーが両親であるストラスモア伯爵夫妻から1923年に贈られたものである。
クイーン・マザーは当初、額に巻くバンドゥとして着用していたが、1936年に夫ジョージ6世が国王に即位し、王室が保有するより貴重なコレクションを使用することになったため、公の場でこのティアラを着用されることはなかった。
クイーン・マザーの逝去後は娘のエリザベス女王にに引き継がれ、その後、チャールズ国王に受け継がれたと考えられている。