スー・キム
<ジンバブエではゾウと人が接触する機会が増加しており、政府は生態系への圧力が強まっているとしてゾウ200頭を殺処分する準備を進めていると発表した>
ジンバブエでサファリツアーに参加中、現れたゾウが道をふさぎ、車と「にらみ合い」になるという恐怖体験を捉えた動画がTikTokで話題となっている。ゾウは車と真正面から向き合い、威嚇するようにこちらに向かってくる場面もある。動画を見た人々からは「恐ろしい」「命の危険をおかしている」などの声が上がった。
■【動画】とてつもない緊張感...ジンバブエで自動車と野生のゾウが「にらみ合い」に 緊迫の映像が「怖すぎる」と話題
この身震いするような緊迫のシーンを撮影したのはTikTokユーザーの@tanyanikki93。「ゾウとのにらみ合い」と書かれているこの動画は、ジンバブエのビクトリアフォールズ地区でのサファリ観光中に撮影されたものだという。
動画には、未舗装の道路を走る車の前方に、立ち止まっているゾウが映されている。車が停止すると、ゾウは車をまっすぐ見つめ、車に向かって数歩歩いてくる。「お願い、通して」と話す声が聞こえる。
「動くのかな」「わからない」と人々が話をしている。
運転手が車のエンジンをかけ直し、前進すると、ゾウは後ろに下がり、道路脇に移動する。走り去る車から、茂みの中を歩いていくゾウが見える。
動画の説明文はこう書かれている。「恐ろしい瞬間だった。心臓がドキドキした! 大変なことになっていたかもしれない」
このゾウとの遭遇は、TikTokのユーザーたちに恐怖を与えた。「怖い」「危険だ」というコメントや、「ツアーガイドは命の危険をおかしている」という意見もある。
他にもさまざまな感想が寄せられた。「ゾウが車に向かって突進するかと思った」「これとは逆の展開を予想した」「車から降りて逃げようとは思わないよね」
ジンバブエ政府はゾウ200頭の殺処分を発表
ビクトリアフォールズ野生生物トラストによると、「伝統的なサファリエリアや野生動物の通り道で、人間の居住や活動による圧力が増し、ゾウは近隣の町へ進出している」といい、「ゾウが人間に対する恐怖心を失い、人間と密接に接触する状況になっている」。
ジンバブエには約8万4000頭のゾウが生息しており、国が持続的に養える5万5000頭をはるかに超えている。そうしたなかで同国の環境相は先月、深刻な干ばつと生態系への圧力の高まりを受け、ゾウ200頭を殺処分する準備を進めていると発表した。ジンバブエでのゾウの殺処分は、1988年以来となる。
この決定に対して、動物愛護団体は反発している。ジンバブエ自然資源管理センターのファライ・マグウ所長は、殺処分は象牙の違法取引を助長し、ゾウを保護する取り組みを妨げる恐れがあるとソーシャルメディア上で批判した。
「殺処分は止めなければならない」とマグウは述べる。「ゾウには存在する権利がある」
<ジンバブエではゾウと人が接触する機会が増加しており、政府は生態系への圧力が強まっているとしてゾウ200頭を殺処分する準備を進めていると発表した>
ジンバブエでサファリツアーに参加中、現れたゾウが道をふさぎ、車と「にらみ合い」になるという恐怖体験を捉えた動画がTikTokで話題となっている。ゾウは車と真正面から向き合い、威嚇するようにこちらに向かってくる場面もある。動画を見た人々からは「恐ろしい」「命の危険をおかしている」などの声が上がった。
■【動画】とてつもない緊張感...ジンバブエで自動車と野生のゾウが「にらみ合い」に 緊迫の映像が「怖すぎる」と話題
この身震いするような緊迫のシーンを撮影したのはTikTokユーザーの@tanyanikki93。「ゾウとのにらみ合い」と書かれているこの動画は、ジンバブエのビクトリアフォールズ地区でのサファリ観光中に撮影されたものだという。
動画には、未舗装の道路を走る車の前方に、立ち止まっているゾウが映されている。車が停止すると、ゾウは車をまっすぐ見つめ、車に向かって数歩歩いてくる。「お願い、通して」と話す声が聞こえる。
「動くのかな」「わからない」と人々が話をしている。
運転手が車のエンジンをかけ直し、前進すると、ゾウは後ろに下がり、道路脇に移動する。走り去る車から、茂みの中を歩いていくゾウが見える。
動画の説明文はこう書かれている。「恐ろしい瞬間だった。心臓がドキドキした! 大変なことになっていたかもしれない」
このゾウとの遭遇は、TikTokのユーザーたちに恐怖を与えた。「怖い」「危険だ」というコメントや、「ツアーガイドは命の危険をおかしている」という意見もある。
他にもさまざまな感想が寄せられた。「ゾウが車に向かって突進するかと思った」「これとは逆の展開を予想した」「車から降りて逃げようとは思わないよね」
ジンバブエ政府はゾウ200頭の殺処分を発表
ビクトリアフォールズ野生生物トラストによると、「伝統的なサファリエリアや野生動物の通り道で、人間の居住や活動による圧力が増し、ゾウは近隣の町へ進出している」といい、「ゾウが人間に対する恐怖心を失い、人間と密接に接触する状況になっている」。
ジンバブエには約8万4000頭のゾウが生息しており、国が持続的に養える5万5000頭をはるかに超えている。そうしたなかで同国の環境相は先月、深刻な干ばつと生態系への圧力の高まりを受け、ゾウ200頭を殺処分する準備を進めていると発表した。ジンバブエでのゾウの殺処分は、1988年以来となる。
この決定に対して、動物愛護団体は反発している。ジンバブエ自然資源管理センターのファライ・マグウ所長は、殺処分は象牙の違法取引を助長し、ゾウを保護する取り組みを妨げる恐れがあるとソーシャルメディア上で批判した。
「殺処分は止めなければならない」とマグウは述べる。「ゾウには存在する権利がある」