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「決して真似しないで」...マッターホルン山頂「細すぎる足場」からの絶景、「めまいがする」と話題

ニューズウィーク日本版 2024年10月27日 13時5分

スー・キム
<マッターホルンの山頂にアタックした登山家が、バックパックに自撮り棒を固定して撮影したスリル満点の動画が「見ているだけでめまいがする」と話題に>

マッターホルンといえば、ピラミッドのような三角形の姿が特徴的なアルプスの名峰。一方で、見るからに危険な切り立った断崖で数々の登山家たちが命を落としてきた歴史も持つ。そんなマッターホルンの頂上で、足の幅ギリギリしかない細い尾根を歩く登山者たちの様子を捉えた、見ているだけでめまいを起こしそうな動画が大きな注目を集めている。

■【動画】数センチ踏み外せば「滑落」...これがマッターホルン山頂部の足場、登頂アタック映像が「怖すぎる」と話題

登山者の一人であるVincent C.(25)が自身のTikTokアカウント@vincent98r.で共有した動画には、標高4500メートル近くで撮影されたクラクラするような景色が映し出されている。動画は8月12日に投稿され、これまでに87万3000回以上再生されている。

動画には「この動画は専門家の指導のもと撮影されています」という説明とともに「決して真似しないでください」という警告が添えられている。

Vincent C.は本誌に対して、動画は8月10日に自身のバックパックに固定した2メートルの自撮り棒に取りつけたInsta360カメラで撮影したものであり、「この方法だと画角を広く取ることができる」と説明した。

「スイスアルプスの宝石」と称されるマッターホルン

「動画はヘルンリ稜ルートを取ってマッターホルンの最後の尾根を登りきる様子を撮影したものだ」と述べた。3時間15分でマッターホルンの頂上に到達し、下山にも同じ時間を要したということだ。

「スイスアルプスの宝石」と称されるマッターホルンは標高4478メートルで、スイス西部・バレー州のツェルマットとイタリアのリゾート地ブレイユ・チェルビニアの間の国境地帯に位置している。ツェルマット観光当局のウェブサイトには「その左右対称なピラミッド形、空に向かってそびえるゴツゴツした岩、そして近くにあるシュテリ湖の光の反射がマッターホルンの景色を唯一無二の絶景にしている」と記されている。

マッターホルンに初登頂を果たしたのはイギリスの登山家エドワード・ウィンパー率いる登山隊で、1865年7月14日のことだった。彼らの前にもほかの登山隊が何度か登頂に挑戦していたものの、失敗に終わっていた。

観光情報サイトによれば、最も人気があり比較的登りやすいルートが「ヘルンリ稜ルート」で、ツェルマットからマッターホルンのふもとにあるヘルンリ小屋を経由するルートだ。

Vincent C.は本誌に対して「標高4478メートルのこの伝説の山はその堂々たるシルエットと力強さで常に私を魅了してきた」と述べ、さらにこう続けた。

「見ているだけで高山病に」などコメント続々

「このアルプスの巨人を前にした時は自然の力を感じたし、子どもの頃から抱き続けてきた夢が実現するのだと実感した。頂上に向かう一歩一歩が、どんなに大胆な夢でも叶えるためにあるのだということを思い出させてくれた」

TikTokユーザーたちは、この動画に捉えられたマッターホルン山頂からの眺めに圧倒されたようだ。

Heritage wine guyは「素晴らしい勝利だ」とコメントし、Wcruff79は「尊敬する。自分にはこんなことはできない」と書き込んだ。Moni Sigristは「最大限の敬意を表する。ソファに座って動画を見ているだけで高山病になりそう」と感想を述べ、Trisha Lie60は「すごい。見ているだけでめまいがする」とコメントした。

動画に映し出された光景に恐怖を覚えた人もおり、davidlynnevansは「とても危険そうに見える」とコメント。Kevinは「リスクを冒す価値があるとは思えない」と書き込んだ。



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