エマ・マースデン
<ロシア防空網の中核を担うBuk防空システムは、ウクライナ軍にとっても価値ある標的だ。相次いで破壊したのが本当であれば。ロシアの防空能力は大きな後退を余儀なくされる>
ウクライナの高機動ロケット砲システム(HIMARS)が、ロシアの誇るブーク地対空ミサイルを一瞬で消滅させた劇的な瞬間をとらえた映像が公開された。
【動画】まるで花火!プーチンの大切な盾「Buk防空システム」のド派手な最期
ウクライナの国防省のX公式ページ(旧ツイッター)で公開されたドローン映像は、敵の巡航ミサイルやドローンを破壊するブーク2(Buk2)を破壊した、とするもの。
「南方作戦司令部」という署名のこの動画では、HIMARSロケット砲が標的に正確に命中する。ロケット砲を喰らったブークは派手な火花を散らして爆発し、大量の煙が立ち上る。
ロシアもウクライナも、この動画についてまだ正式な声明を発表していないが、ウクライナ国防省のX公式ページの動画に添えられたキャプションにはこう書かれている。
「ロシアのブークM2防空システムを破壊するのは、もちろん良いことだ。 華やかな花火のような爆発で最後を飾るシーンは本当に素晴らしい」
ウクライナ軍の第413無人航空システム大隊によるもう一つのX投稿は、ステルス機のような高度な目標にも対応できる最新型ブーク3(Buk3)を破壊する場面だ。
「ブークM3に何か問題が起こったらしい。われわれはその隙を逃さなかった」というコメントがついている。
破壊したブーク2はロシア占領下のザポリージャに、Buk3は同じくルハンスク州にあったものだとウクライナ・メディアのMILITARNYIは報じた。
本誌は、この映像がいつ、どこで撮影されたかを独自に確認することはできず、25日にロシア国防省に電子メールでコメントを求めた。
ウクライナはロシアの侵攻から自国を守るため、国際的な軍事支援プログラムの一環としてアメリカからHIMARSの供与を受けている。
一方、敵の航空機やミサイルを撃墜するブークは、ウラジーミル・プーチン大統領が最も大切にしている資産のひとつであり、ウクライナにとっては価値の高い標的だ。
このシステムはロシアの防空ネットワークにおいて中核的な役割を担っており、今回の相次ぐ破壊成功で、ロシア軍の防空能力は後退を余儀なくされる。
ロシア軍がこのシステムを使い始めたのは2008年だが、それ以来、何度もアップグレードされ、ロシア軍の基幹システムとして機能してきた。
ロシア国営輸出会社ロソボロネクスポルトによると、ブークM2は3~45メートル離れた空中の目標を攻撃することができる。
今回の例に限らず、最近はウクライナの反攻作戦が活発化していることを示す報告が続いている。とくにNATOや西側同盟国からの情報提供や技術支援が強化されているため、このような攻撃は頻度が増える可能性がある。
ロシアにとってブークのような先進装備の喪失は、ただでさえ後方支援と前線で様々な問題を抱えるなかで、大きなコストを伴うことになる。
<ロシア防空網の中核を担うBuk防空システムは、ウクライナ軍にとっても価値ある標的だ。相次いで破壊したのが本当であれば。ロシアの防空能力は大きな後退を余儀なくされる>
ウクライナの高機動ロケット砲システム(HIMARS)が、ロシアの誇るブーク地対空ミサイルを一瞬で消滅させた劇的な瞬間をとらえた映像が公開された。
【動画】まるで花火!プーチンの大切な盾「Buk防空システム」のド派手な最期
ウクライナの国防省のX公式ページ(旧ツイッター)で公開されたドローン映像は、敵の巡航ミサイルやドローンを破壊するブーク2(Buk2)を破壊した、とするもの。
「南方作戦司令部」という署名のこの動画では、HIMARSロケット砲が標的に正確に命中する。ロケット砲を喰らったブークは派手な火花を散らして爆発し、大量の煙が立ち上る。
ロシアもウクライナも、この動画についてまだ正式な声明を発表していないが、ウクライナ国防省のX公式ページの動画に添えられたキャプションにはこう書かれている。
「ロシアのブークM2防空システムを破壊するのは、もちろん良いことだ。 華やかな花火のような爆発で最後を飾るシーンは本当に素晴らしい」
ウクライナ軍の第413無人航空システム大隊によるもう一つのX投稿は、ステルス機のような高度な目標にも対応できる最新型ブーク3(Buk3)を破壊する場面だ。
「ブークM3に何か問題が起こったらしい。われわれはその隙を逃さなかった」というコメントがついている。
破壊したブーク2はロシア占領下のザポリージャに、Buk3は同じくルハンスク州にあったものだとウクライナ・メディアのMILITARNYIは報じた。
本誌は、この映像がいつ、どこで撮影されたかを独自に確認することはできず、25日にロシア国防省に電子メールでコメントを求めた。
ウクライナはロシアの侵攻から自国を守るため、国際的な軍事支援プログラムの一環としてアメリカからHIMARSの供与を受けている。
一方、敵の航空機やミサイルを撃墜するブークは、ウラジーミル・プーチン大統領が最も大切にしている資産のひとつであり、ウクライナにとっては価値の高い標的だ。
このシステムはロシアの防空ネットワークにおいて中核的な役割を担っており、今回の相次ぐ破壊成功で、ロシア軍の防空能力は後退を余儀なくされる。
ロシア軍がこのシステムを使い始めたのは2008年だが、それ以来、何度もアップグレードされ、ロシア軍の基幹システムとして機能してきた。
ロシア国営輸出会社ロソボロネクスポルトによると、ブークM2は3~45メートル離れた空中の目標を攻撃することができる。
今回の例に限らず、最近はウクライナの反攻作戦が活発化していることを示す報告が続いている。とくにNATOや西側同盟国からの情報提供や技術支援が強化されているため、このような攻撃は頻度が増える可能性がある。
ロシアにとってブークのような先進装備の喪失は、ただでさえ後方支援と前線で様々な問題を抱えるなかで、大きなコストを伴うことになる。