マイケル・キャロル、ブレンダン・コール
<自動車爆弾によって殺害されたロシア海軍の司令官は、ウクライナ保安庁が監視を続けていた人物であり、今回の作戦も同庁が実行したとされている>
ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、ロシア海軍黒海艦隊の司令官が死亡したと報じられた。SNSには事件現場の映像が投稿されているが、そこにはウクライナ側から「戦犯」と名指しされるロシア人司令官の車が黒焦げの骨組みだけになった姿も捉えられており、爆発の強烈さを物語っている。
■【動画】車体が吹き飛び骨組みだけに...ロシア黒海艦隊の司令官が「自動車爆弾」で殺害される 現場映像が拡散
ロシアが任命した軍港都市セバストポリのミハイル・ラズボジャエフ知事は、11月13日の朝に同市内の路上で軍当局者が乗った車が爆発したと述べた。ロシアの情報機関とつながりがあるとされているテレグラムチャンネル「Baza」によれば、死亡したのはロシア黒海艦隊の1等艦長であるバレリー・トランコフスキーと確認された。
ウクライナ保安庁(SBU)の情報筋(匿名)はウクライナのネットメディア「キーウ・インディペンデント」に対して、作戦を実行したのはSBUだと語った。トランコフスキーは「黒海からウクライナの民間施設に向けて巡航ミサイルを発射するよう命じた戦犯」だとこの人物は語った。
本誌はこの件についてロシアとウクライナの国防省にコメントを求めたが、これまでに返答はない。
運転席の下に仕掛けられた爆弾が遠隔操作で爆発
今回の事件では、爆発が起きた6分後である13日の午前10時頃(現地時間)にロシアの救急隊員が現場に到着したが、トランコフスキーは重傷を負っておりまもなく死亡が確認された。ロシアのメディア「Mash」によればトランコフスキーは約1週間前から監視されており、車の運転席の下に仕掛けられていた爆発物が遠隔操作で起爆された。
ソーシャルメディアには爆発後の様子を撮影したとみられる画像が投稿されており、大破した車の周りに通行人たちが集まってきている様子が映っている。ラズボジャエフはこの爆発について、テロの疑いで刑事事件として捜査が始まっていると述べ、事件をめぐる詳しい状況については「調査中」だと説明した。
米政府が資金提供するメディア「自由欧州放送(RFE/RL)」は、トランコフスキーはウクライナへの本格侵攻に関与したロシア黒海艦隊ミサイル艇旅団の参謀長を務めていたとしている。
ロシアとウクライナの戦争が始まって以降、ロシア軍の占領地域ではほかにも複数のロシア軍幹部が死亡している。
ウクライナ軍の情報機関によれば10月には、ウクライナのショッピングセンターへの攻撃に携わったロシア軍のパイロットが遺体で発見された。遺体の頭部にはハンマーのようなもので殴られた複数の傷があった。
ドネツク人民共和国の指揮官の死にまつわる「疑惑」
ドミトリー・ゴレンコフというこのパイロットは2022年6月27日にウクライナ中部クレメンチュークのショッピングセンター「アムストルアムストル」に対するミサイル攻撃に関与していたとされている。
このほかにもロシアの軍事ブロガーや独立系メディアによれば、ウクライナ東部の自称「ドネツク人民共和国」で第5独立自動車化狙撃旅団を指揮していたパベル・クリメンコ少将が先週死亡したということだ。第一報によればクリメンコはドネツク州のクラスノホリフカ近郊でバイクに乗っていた際にドローン攻撃を受けて死亡した。
しかしロシアの情報機関とつながりがあるとされるテレグラムチャンネル「VChK-OGPU」は、この報道は隠蔽工作であり、実際にはクリメンコは死亡する前に「重度のアルコール中毒」の状態にあったとしている。
<自動車爆弾によって殺害されたロシア海軍の司令官は、ウクライナ保安庁が監視を続けていた人物であり、今回の作戦も同庁が実行したとされている>
ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、ロシア海軍黒海艦隊の司令官が死亡したと報じられた。SNSには事件現場の映像が投稿されているが、そこにはウクライナ側から「戦犯」と名指しされるロシア人司令官の車が黒焦げの骨組みだけになった姿も捉えられており、爆発の強烈さを物語っている。
■【動画】車体が吹き飛び骨組みだけに...ロシア黒海艦隊の司令官が「自動車爆弾」で殺害される 現場映像が拡散
ロシアが任命した軍港都市セバストポリのミハイル・ラズボジャエフ知事は、11月13日の朝に同市内の路上で軍当局者が乗った車が爆発したと述べた。ロシアの情報機関とつながりがあるとされているテレグラムチャンネル「Baza」によれば、死亡したのはロシア黒海艦隊の1等艦長であるバレリー・トランコフスキーと確認された。
ウクライナ保安庁(SBU)の情報筋(匿名)はウクライナのネットメディア「キーウ・インディペンデント」に対して、作戦を実行したのはSBUだと語った。トランコフスキーは「黒海からウクライナの民間施設に向けて巡航ミサイルを発射するよう命じた戦犯」だとこの人物は語った。
本誌はこの件についてロシアとウクライナの国防省にコメントを求めたが、これまでに返答はない。
運転席の下に仕掛けられた爆弾が遠隔操作で爆発
今回の事件では、爆発が起きた6分後である13日の午前10時頃(現地時間)にロシアの救急隊員が現場に到着したが、トランコフスキーは重傷を負っておりまもなく死亡が確認された。ロシアのメディア「Mash」によればトランコフスキーは約1週間前から監視されており、車の運転席の下に仕掛けられていた爆発物が遠隔操作で起爆された。
ソーシャルメディアには爆発後の様子を撮影したとみられる画像が投稿されており、大破した車の周りに通行人たちが集まってきている様子が映っている。ラズボジャエフはこの爆発について、テロの疑いで刑事事件として捜査が始まっていると述べ、事件をめぐる詳しい状況については「調査中」だと説明した。
米政府が資金提供するメディア「自由欧州放送(RFE/RL)」は、トランコフスキーはウクライナへの本格侵攻に関与したロシア黒海艦隊ミサイル艇旅団の参謀長を務めていたとしている。
ロシアとウクライナの戦争が始まって以降、ロシア軍の占領地域ではほかにも複数のロシア軍幹部が死亡している。
ウクライナ軍の情報機関によれば10月には、ウクライナのショッピングセンターへの攻撃に携わったロシア軍のパイロットが遺体で発見された。遺体の頭部にはハンマーのようなもので殴られた複数の傷があった。
ドネツク人民共和国の指揮官の死にまつわる「疑惑」
ドミトリー・ゴレンコフというこのパイロットは2022年6月27日にウクライナ中部クレメンチュークのショッピングセンター「アムストルアムストル」に対するミサイル攻撃に関与していたとされている。
このほかにもロシアの軍事ブロガーや独立系メディアによれば、ウクライナ東部の自称「ドネツク人民共和国」で第5独立自動車化狙撃旅団を指揮していたパベル・クリメンコ少将が先週死亡したということだ。第一報によればクリメンコはドネツク州のクラスノホリフカ近郊でバイクに乗っていた際にドローン攻撃を受けて死亡した。
しかしロシアの情報機関とつながりがあるとされるテレグラムチャンネル「VChK-OGPU」は、この報道は隠蔽工作であり、実際にはクリメンコは死亡する前に「重度のアルコール中毒」の状態にあったとしている。