ブレンダン・コール
<破壊されたロシアの地対空ミサイルシステム「BUK-M1」は、1000万米ドル(日本円で14~15億円)相当の価値が──>
ウクライナがロシアの地対空ミサイルシステム「BUK-M1」を破壊したとする映像を公開した。ウクライナ政府によると、ロシア地対空ミサイルシステムの破壊はこの戦争が始まって以来、1000基目だった。
【動画】ロシア「BUK-M1」が爆破される瞬間を「真上から」捉えた衝撃映像をウクライナが公開
映像はウクライナのイゴール・クリメンコ内相によってテレグラムに投稿された。場所や日時は明らかにしないまま、ウクライナ国家警備隊第27ペチェルシク旅団のドローン部隊が「最も熱い戦線のひとつ」でBUK-M1システムを破壊したと説明している。本誌はロシア国防省にメールでコメントを求めている。
ウクライナは国産ドローンを増産し、戦場やロシア領内での攻撃に使用している。ロシアの戦闘能力を締め付ける狙いでエネルギー施設や軍事拠点を標的にすることもある。
投稿によると、BUK-M1システムは戦闘の最前線で偵察中に発見され、「正確な一撃で敵の装備は完全破壊された」。同システムには「1000万米ドル(日本円で14~15億円)」相当の価値があり、こうした攻撃を通じて「我々は日ごとに敵を弱体化させている」という。
映像は上空から見た攻撃の様子を複数の角度からとらえ、爆発後の現場を映し出す。本誌は映像の真偽とウクライナの主張についてはまだ確認できていない。
ウクライナ軍参謀本部は11月16日、これまでの戦争でロシアは地対空システム999基を失ったと述べた。今回の攻撃で4桁になったとしているが、この数字について中立的な立場からの確認は取れていない。
BUK-M1(NATOのコードネーム「SA-11 Gadfly」)は自走式の中距離地対空ミサイルシステムで、戦術・戦略機や巡航ミサイル、ヘリコプターなど空中の目標に対して使用される。
ソ連時代に設計されたBUK-M1の性能は継続的に向上している。ただし同システムは双方が使用しており、ウクライナ政府は昨年、アメリカ製のミサイルを発射できるよう改造したことを明らかにした。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は4種類のミサイルをテストしていると述べ、ドローンについても電子戦争システムについても「進展があった」とウクライナのメディアに語った。
ロシアはミサイルやドローンでウクライナの民間の標的を攻撃し続けている。ドローンはイラン製の「シャヘド(Shahed)」を頻繁に使用しているが、ロシアが別の国に支援を求めているとの報道もある。
ドイツの日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)によると、EUのジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表は、中国が攻撃ドローンの製造に関して支援を提供していることを裏付ける有力な証拠があると語った。
ヨーロッパの情報提供者が9月にロイター通信に語ったところによると、ロシアは中国で秘密裏に攻撃ドローンの開発・製造計画を確立している。
米政治専門サイトのポリティコによれば、EU高官は11月15日、中国国内の工場でドローンが製造され、ロシアへ輸送されているとの情報があると語った。
EUはまだ、この会社のドローン生産について中国政府が認識しているとは断定していない。中国外務省は過去に、同プロジェクトのことは認識していないと説明した。
(翻訳:鈴木聖子)
<破壊されたロシアの地対空ミサイルシステム「BUK-M1」は、1000万米ドル(日本円で14~15億円)相当の価値が──>
ウクライナがロシアの地対空ミサイルシステム「BUK-M1」を破壊したとする映像を公開した。ウクライナ政府によると、ロシア地対空ミサイルシステムの破壊はこの戦争が始まって以来、1000基目だった。
【動画】ロシア「BUK-M1」が爆破される瞬間を「真上から」捉えた衝撃映像をウクライナが公開
映像はウクライナのイゴール・クリメンコ内相によってテレグラムに投稿された。場所や日時は明らかにしないまま、ウクライナ国家警備隊第27ペチェルシク旅団のドローン部隊が「最も熱い戦線のひとつ」でBUK-M1システムを破壊したと説明している。本誌はロシア国防省にメールでコメントを求めている。
ウクライナは国産ドローンを増産し、戦場やロシア領内での攻撃に使用している。ロシアの戦闘能力を締め付ける狙いでエネルギー施設や軍事拠点を標的にすることもある。
投稿によると、BUK-M1システムは戦闘の最前線で偵察中に発見され、「正確な一撃で敵の装備は完全破壊された」。同システムには「1000万米ドル(日本円で14~15億円)」相当の価値があり、こうした攻撃を通じて「我々は日ごとに敵を弱体化させている」という。
映像は上空から見た攻撃の様子を複数の角度からとらえ、爆発後の現場を映し出す。本誌は映像の真偽とウクライナの主張についてはまだ確認できていない。
ウクライナ軍参謀本部は11月16日、これまでの戦争でロシアは地対空システム999基を失ったと述べた。今回の攻撃で4桁になったとしているが、この数字について中立的な立場からの確認は取れていない。
BUK-M1(NATOのコードネーム「SA-11 Gadfly」)は自走式の中距離地対空ミサイルシステムで、戦術・戦略機や巡航ミサイル、ヘリコプターなど空中の目標に対して使用される。
ソ連時代に設計されたBUK-M1の性能は継続的に向上している。ただし同システムは双方が使用しており、ウクライナ政府は昨年、アメリカ製のミサイルを発射できるよう改造したことを明らかにした。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は4種類のミサイルをテストしていると述べ、ドローンについても電子戦争システムについても「進展があった」とウクライナのメディアに語った。
ロシアはミサイルやドローンでウクライナの民間の標的を攻撃し続けている。ドローンはイラン製の「シャヘド(Shahed)」を頻繁に使用しているが、ロシアが別の国に支援を求めているとの報道もある。
ドイツの日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)によると、EUのジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表は、中国が攻撃ドローンの製造に関して支援を提供していることを裏付ける有力な証拠があると語った。
ヨーロッパの情報提供者が9月にロイター通信に語ったところによると、ロシアは中国で秘密裏に攻撃ドローンの開発・製造計画を確立している。
米政治専門サイトのポリティコによれば、EU高官は11月15日、中国国内の工場でドローンが製造され、ロシアへ輸送されているとの情報があると語った。
EUはまだ、この会社のドローン生産について中国政府が認識しているとは断定していない。中国外務省は過去に、同プロジェクトのことは認識していないと説明した。
(翻訳:鈴木聖子)