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スターバックスのレシートが示す現実...たった3年で価格がここまで上昇!

ニューズウィーク日本版 2024年12月28日 11時0分

レイチェル・オコナー
<2021年のスタバのレシートが注目の的に。インフレによる価格変動が再び議論される>

3年前のスターバックスのレシートを映した動画が注目を集め、「価格上昇が悲しい」とコメントする人々が続出している。

【動画】スターバックスのレシートが示す現実...たった3年で価格がここまで上昇!

ケルシー・マリー(26歳)は、ホリデーシーズンに向けてクリスマスツリーを飾っている際、オーナメントの中にしまわれたスターバックスのレシートを発見した。彼女は本誌に対し、そのレシートに記載された価格を見て「衝撃を受けた」「投稿する前に1日考えた」と語った。

@kels00ii My mind was blown when i saw this & i just had to share #starbucks #inflation ♬ original sound - Kels Marie

彼女がTikTokのアカウント@kels00iiに投稿した動画は、わずか18秒のシンプルなもので、支払った金額を見せる内容だ。この動画は11月16日に投稿されて以降、26万7000回以上再生され、数百件のコメントが寄せられるなど大きな反響を呼んだ。

ジョージア州ディケーターでのレシートには、2021年8月に購入したドリンクが記載されており、グランデサイズのアイスホワイトモカが4.75ドル、グランデサイズのパンプキンクリームコールドブリューも4.75ドルだった。

動画の中で彼女は、「以前はスペシャルドリンクがこんなに安かった」と嘆き、「何が起きたの? インフレーション?」と疑問を投げかけた。

現在これらのドリンクは約6.95ドルに達していると述べ、「信じられない」と語り、キャプションには「この価格を見て頭が真っ白になった。どうしても共有したかった」と付け加えた。

本誌がコメントを求めたところ、スターバックスの広報担当者は、「価格設定は製品の品質や革新性を反映している」としながらも、近年の賃金やコストの上昇など、他の小売業者と同様にインフレーションの影響を受けていることを認めた。

同広報担当者によると、スターバックスは米国とカナダの直営店舗において、少なくとも2025年9月末まではメニュー価格を引き上げない方針だという。

マリーは本誌に対し、「ほとんど全ての価格が上がったと感じている。ある程度は理解できるけれど、スターバックスほどの大企業なら、インフレーション中でも価格を据え置くことが可能だと思う」と語った。

さらに、「以前のように気軽にコーヒーを楽しむことができないのが残念だ」と嘆いた。

TikTokのコメント欄でも多くの共感を呼び、「この間ホリデードリンクのトールサイズを頼んだら6.22ドルだった。追加も変更もなしで!」という声や、「2014年、高校生の時に5ドルでアイスホワイトモカを買ってお釣りが来たのを覚えている。今は悲しいね」といったコメントが寄せられた。

ある節約家のコメントでは、「いつものコーヒーが8.50ドルくらいに値上がりしたから、アイスエスプレッソを買って自分でソースを足している」との工夫も紹介された。また、「今のスターバックスの朝食とコーヒー代なら、レストランで食事してチップを払える」と嘆く声もあった。

統計データによると、米国のインフレーション率は2022年6月にピークの9.1%に達した。その後、2024年10月には2.6%まで低下したものの、多くの消費者は依然として価格上昇の影響を感じている。

オンライン証券会社Freedom24の投資リサーチ責任者であるマキシム・マントゥロフは、マリーの動画について、「インフレーションの働きを示す強い兆候であり、たった3年でその緩慢な影響が消費者をいかに驚かせるかを物語っている」と語った。

彼はまた、「国際的なサプライチェーンを持つ企業にとって、パンデミック後の商品輸入に伴う課題がインフレーションを悪化させた」と指摘し、「スターバックスのようなチェーン店では、製品価格の上昇が急速に進んだ」と説明した。

さらに、「2022年のインフレーション率が平均8%に達したことで、5ドルのコーヒーには40セントの値上がりが加わった」と言い、仕入れ先の価格上昇が「雪だるま式」に影響を与え、店舗側が利益率を維持するためにインフレーション率を超える価格上昇を余儀なくされる場合もあると補足した。

マリーは本誌に対し、「価格上昇に気づいたのが私だけではないと分かって安心した」と述べ、「その値段なら、スーパーで1ガロン分のコーヒーを買える。だからそうするようになったの」と語った。

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