マヤ・メーララ
<ドネツク州で偵察任務中だったとされるロシア軍の偵察ドローンに向かって飛んできたのは──>
ウクライナ・ドネツク州でフクロウがロシアのドローンを撃墜したとされる動画が、ソーシャルメディアで話題となっている。X(旧ツイッター)で公開されたこの動画は、フクロウが無人機に向かって飛んでくる様子とされているが、本誌はこの出来事について独自に検証することはできなかった。
【動画】正面から激突...飛んできたフクロウがロシアの偵察ドローンを「撃墜」する衝撃の瞬間
ウクライナの報道機関「Censor.net」やソーシャルメディアの一部投稿には、このフクロウが「ウクライナのバイオラボ(生物学研究所)」からやってきたものだと書かれている。ロシアは開戦当初、米国がウクライナでバイオラボを運営し、生物兵器を開発しているという陰謀論を流布していた。
バイオラボに関する主張は、イゴール・コナシェンコフ少将が言い出し、ロシアのメディアが広めたものだ。ロシア国防省もその後、ウクライナと米国が生物兵器を共同開発していた証拠を入手したと発表した。
ウクライナはこの主張を否定している。ウクライナ保安庁(SBU)は声明の中で、「ウクライナに外国の生物学研究所はない。一部の政治家が最近述べたことは真実ではなく、事実の意図的な歪曲だ」と述べている。
こうした陰謀論は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック発生時までさかのぼることができる。
ウクライナの軍事ブロガーが運営するXアカウント「MilitaryNewsUA」は、フクロウに撃墜されたロシアのドローンはウクライナ東部で偵察任務中だったと主張。ドネツク州では最近戦闘が激化しており、クラホヴェを占領しているロシアが、ポクロウシクを含む同州西部の都市を掌握しようとしている。
映像のフクロウは、思いがけず戦闘に巻き込まれた初めての動物というわけではない。戦争の初期には、制服や毛布、食料をかじるネズミを駆除するため、猫が前線に送り込まれた。以来、多くの猫がウクライナ兵たちによって飼育されている。
2022年には、兵士と猫の友情を記録する「猫防衛軍(Feline Defense Force)」というXアカウントが立ち上げられた。
ウクライナ軍はまた、前線の兵士を支援するため、弾薬の運搬や監視活動を担う遠隔操作のロボット犬を活用している。2024年夏に導入されたこのロボット犬は、危機管理会社でドローン製造を手掛ける英ブリット・アライアンスが開発したと報道されている。同社はウクライナに30台以上のロボット犬も供給している。
ウクライナ内務省の元顧問であるアントン・ゲラシチェンコはXに、「ドネツク州でウクライナのフクロウがロシアの無人偵察機を撃墜する動画がオンラインで公開された。バイオラボで開発されたフクロウについて、(ロシア国連大使の)ワシーリー・ネベンジャが抗議するのも時間の問題か?」と皮肉を込めて投稿した。
(翻訳:ガリレオ)
<ドネツク州で偵察任務中だったとされるロシア軍の偵察ドローンに向かって飛んできたのは──>
ウクライナ・ドネツク州でフクロウがロシアのドローンを撃墜したとされる動画が、ソーシャルメディアで話題となっている。X(旧ツイッター)で公開されたこの動画は、フクロウが無人機に向かって飛んでくる様子とされているが、本誌はこの出来事について独自に検証することはできなかった。
【動画】正面から激突...飛んできたフクロウがロシアの偵察ドローンを「撃墜」する衝撃の瞬間
ウクライナの報道機関「Censor.net」やソーシャルメディアの一部投稿には、このフクロウが「ウクライナのバイオラボ(生物学研究所)」からやってきたものだと書かれている。ロシアは開戦当初、米国がウクライナでバイオラボを運営し、生物兵器を開発しているという陰謀論を流布していた。
バイオラボに関する主張は、イゴール・コナシェンコフ少将が言い出し、ロシアのメディアが広めたものだ。ロシア国防省もその後、ウクライナと米国が生物兵器を共同開発していた証拠を入手したと発表した。
ウクライナはこの主張を否定している。ウクライナ保安庁(SBU)は声明の中で、「ウクライナに外国の生物学研究所はない。一部の政治家が最近述べたことは真実ではなく、事実の意図的な歪曲だ」と述べている。
こうした陰謀論は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック発生時までさかのぼることができる。
ウクライナの軍事ブロガーが運営するXアカウント「MilitaryNewsUA」は、フクロウに撃墜されたロシアのドローンはウクライナ東部で偵察任務中だったと主張。ドネツク州では最近戦闘が激化しており、クラホヴェを占領しているロシアが、ポクロウシクを含む同州西部の都市を掌握しようとしている。
映像のフクロウは、思いがけず戦闘に巻き込まれた初めての動物というわけではない。戦争の初期には、制服や毛布、食料をかじるネズミを駆除するため、猫が前線に送り込まれた。以来、多くの猫がウクライナ兵たちによって飼育されている。
2022年には、兵士と猫の友情を記録する「猫防衛軍(Feline Defense Force)」というXアカウントが立ち上げられた。
ウクライナ軍はまた、前線の兵士を支援するため、弾薬の運搬や監視活動を担う遠隔操作のロボット犬を活用している。2024年夏に導入されたこのロボット犬は、危機管理会社でドローン製造を手掛ける英ブリット・アライアンスが開発したと報道されている。同社はウクライナに30台以上のロボット犬も供給している。
ウクライナ内務省の元顧問であるアントン・ゲラシチェンコはXに、「ドネツク州でウクライナのフクロウがロシアの無人偵察機を撃墜する動画がオンラインで公開された。バイオラボで開発されたフクロウについて、(ロシア国連大使の)ワシーリー・ネベンジャが抗議するのも時間の問題か?」と皮肉を込めて投稿した。
(翻訳:ガリレオ)