ゲイブ・ウィスナント
1月19日以降TikTokが事実上禁止になれば、インフルエンサーたちの「クリエイターエコノミー」はレッドノートに移行するのか
TikTok使用を事実上禁止する新法の発効が1月19日が迫るアメリカでは、もう一つの中国発アプリ「レッドノート(小紅書)」の人気1位に急上昇している。
レッドノートは現在、iPhone向け無料アプリの中で一番人気のソーシャルネットワーキングアプリとなっている。
「小さな赤い本」を意味するレッドノートは、2013年にリリースされた後、中国で最も急成長を遂げているソーシャルプラットフォームの一つで、評価額は30億ドルを超えている。ショート動画コンテンツに重点を置いている特徴からTikTokと比較されることが多いが、商品検索や口コミの共有、購入までのeコマースや、ライフスタイルを自慢できるソーシャル機能も統合したことが、同アプリの魅力を高めている。
TikTokは親会社が中国企業であることから国家安全保障上の懸念があるとして、米国内で利用が禁止される可能性に直面している。アメリカの議員や規制当局は、中国政府がTikTokの親会社バイトダンス(北京字節跳動科技)に対してユーザーデータの共有を強いる可能性があり、これが米国内のユーザーのプライバシーや安全にリスクをもたらすのではないかと懸念している。
こうした懸念の高まりを受けて、バイトダンスに対してTikTokの米事業を売却しなければ米国内での配信を禁止する法案が可決された。ジョー・バイデン米大統領がこれに署名して法律が成立している。
TikTok側はこの法律が米合衆国憲法に定められた「表現の自由」に違反していると訴えており、米連邦最高裁が1月10日に法律の合憲性をめぐる口頭弁論を開いたが、多くの判事が禁止法の支持に傾いているようだ。
この法律が発効すれば、TikTokのコンテンツ制作で生計を立ててきたインフルエンサーが構成する「クリエイターエコノミー」に大きな混乱がもたらされることが予想される。
だがドナルド・トランプ米次期大統領はTikTokの禁止に反対の意見を表明しており、連邦最高裁に対して、法律の施行を自らの大統領就任後に延期するよう求める意見書を提出した。国家安全保障上の懸念に対処しつつ、TikTokの運営を継続させるための交渉を行うチャンスを得たいという考えだ。
連邦最高裁の介入がなければ、TikTokは1月19日にアップルおよびグーグルのアプリストアから削除される。
禁止法が発効すればTikTokはアプリの更新ができなくなり、アプリストアからのダウンロードもできなくなる。TikTok側も、潜在的なトラブルを避けるために1月19日にアメリカでのサービスを停止する可能性があると示唆している。
【動画】レッドノートの紹介
1月19日以降TikTokが事実上禁止になれば、インフルエンサーたちの「クリエイターエコノミー」はレッドノートに移行するのか
TikTok使用を事実上禁止する新法の発効が1月19日が迫るアメリカでは、もう一つの中国発アプリ「レッドノート(小紅書)」の人気1位に急上昇している。
レッドノートは現在、iPhone向け無料アプリの中で一番人気のソーシャルネットワーキングアプリとなっている。
「小さな赤い本」を意味するレッドノートは、2013年にリリースされた後、中国で最も急成長を遂げているソーシャルプラットフォームの一つで、評価額は30億ドルを超えている。ショート動画コンテンツに重点を置いている特徴からTikTokと比較されることが多いが、商品検索や口コミの共有、購入までのeコマースや、ライフスタイルを自慢できるソーシャル機能も統合したことが、同アプリの魅力を高めている。
TikTokは親会社が中国企業であることから国家安全保障上の懸念があるとして、米国内で利用が禁止される可能性に直面している。アメリカの議員や規制当局は、中国政府がTikTokの親会社バイトダンス(北京字節跳動科技)に対してユーザーデータの共有を強いる可能性があり、これが米国内のユーザーのプライバシーや安全にリスクをもたらすのではないかと懸念している。
こうした懸念の高まりを受けて、バイトダンスに対してTikTokの米事業を売却しなければ米国内での配信を禁止する法案が可決された。ジョー・バイデン米大統領がこれに署名して法律が成立している。
TikTok側はこの法律が米合衆国憲法に定められた「表現の自由」に違反していると訴えており、米連邦最高裁が1月10日に法律の合憲性をめぐる口頭弁論を開いたが、多くの判事が禁止法の支持に傾いているようだ。
この法律が発効すれば、TikTokのコンテンツ制作で生計を立ててきたインフルエンサーが構成する「クリエイターエコノミー」に大きな混乱がもたらされることが予想される。
だがドナルド・トランプ米次期大統領はTikTokの禁止に反対の意見を表明しており、連邦最高裁に対して、法律の施行を自らの大統領就任後に延期するよう求める意見書を提出した。国家安全保障上の懸念に対処しつつ、TikTokの運営を継続させるための交渉を行うチャンスを得たいという考えだ。
連邦最高裁の介入がなければ、TikTokは1月19日にアップルおよびグーグルのアプリストアから削除される。
禁止法が発効すればTikTokはアプリの更新ができなくなり、アプリストアからのダウンロードもできなくなる。TikTok側も、潜在的なトラブルを避けるために1月19日にアメリカでのサービスを停止する可能性があると示唆している。
【動画】レッドノートの紹介