ナタリー・ベネガス
<超タカ派のネオコンとして知られ、今は「政敵ナンバーワン」となったトランプ政権1期目の大統領補佐官ジョン・ボルトンが、ゼレンスキーとの会談にイーロン・マスクを同席させた行為こそトランプ2期目の行く末を象徴していると語る>
1月20日、ついに2期目のドナルド・トランプ大統領が誕生した。
1期目のトランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めていたジョン・ボルトンが、2期目トランプ政権がどのようなものになるかを予測した。
1980年代のロナルド・レーガン以来、共和党のすべての大統領に仕えてきたボルトンは、最初のトランプ政権で17カ月間、国家安全保障問題顧問を務めた後、2019年9月に辞任した。トランプは、自分のほうからボルトンを解任したと主張している。
辞任してからのボルトンはかつての上司に批判的で、昨年9月にはCNNに対し、2024年大統領選の大統領候補として、トランプは共和党にとって「受け入れられる」候補ではなかったと語っている。
トランプはホワイトハウスのブラックリストに載っている人物を名指しで貶めたが、その中には、以前にも2期目のトランプの危険性について発言したボルトンも含まれている。
19日にイギリスのLBCラジオに出演したボルトンは、司会者のルイス・グドールに、トランプの2期目は1期目と比べてどうなるかと質問された。
ボルトンは、トランプの2期目も1期目と同じように「混沌」としたものになるだろうと予測し、トランプには「職務に必要な自制心」がないために、1期目と同じことが繰り返されるだろうと付け加えた。
「2期目は混乱に満ちたものになるだろう。まさにトランプらしいともいえる。ある日は中国に60%の関税をかけると言い出し、次の日にはメキシコ湾の名前を変えようとぶち上げ、イスラエル政府にガザ停戦に同意するよう強要する。非常に荒っぽい動きをすることになると思う」
「トランプが2期目で政府高官に求めているのは、言いなりになるイエスマンとイエスウーマンだ。すでに公表されている閣僚指名候補者の面々を見ると、全員に共通するのは、ボスに対して躊躇なく『イエス』と言うことだ。皮肉なことに、それは長い目でみればトランプに良い結果をもたらさないし、アメリカにも悪い影響をもたらだろう。それは確かだ」
トランプは15日に自身のSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ボルトンを含む1期目のトランプ政権に仕えた数人を名指しで批判した。彼らは過去にトランプに反旗を翻した人々なので、彼らと彼らに関連する人は誰であっても次期政権では採用しないので知らせてほしい、という内容だ。
「新政権の時間と金と労力を節約するため、以下の人物と協力、連携したり、支持されたりしている人物がいたら知らせてほしい」と、トランプは書いた。彼らは「何もかもトランプが悪い症候群(一般的にTDSとして知られる)」の患者たちだからだ。
『繁栄なき米国民』(本当は『繁栄のための米国民(AFP)アクション』)とそれを設立したチャールズ・コーク(コーク・インダストリーズCEOで大富豪)
「岩のように間抜けな」ジョン・ボルトン
「鳥頭」ニッキー・ヘイリー(元国連大使)
マイク・ペンス(元副大統領)
不誠実な戦争屋ディック・チェイニー(元副大統領)
そのサイコな娘リズ・チェイニー(元会員議員)
ミット・ロムニー(上院議員)
ポール・ライアン(元下院議長)
マーク・ミリー(元アメリカ統合参謀本部議長)
ジェームズ・マティス(元国防長官)
マーク・エスパー(元国防長官)
このうち何人かは、昨年の大統領選挙でトランプを支持せず、トランプ2期目に対して警告を発した人々だ。
大統領選挙の後、新たなトランプ政権は一期目と同じように「混沌とした」ものになりつつある、と、ボルトンは繰り返した。
11月にCNNのケイトラン・コリンズと話したボルトンは、ロシアとウクライナの戦争が続く中、トランプがウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話で会談した際、トランプの2024年の大統領選挙キャンペーンを強力に支援したテスラCEOで大富豪のイーロン・マスクがそこに参加していたというニュースについてこうコメントした。
「最初にその話を聞いた時は『だからどうした。電話会談をする次期大統領のそばに次期副大統領がいるのは普通だろう』と思った」とボルトンは述べた。「そこでハッとした。イーロン・マスクは副大統領<候補>でさえないんだ、と」
「これは実にトランプらしいエピソードだと思う」と、ボルトンは続けた。「2016〜17年にかけての政権移行期にも同じようなことがあった。周知の通り、トランプは立場をわきまえたり決まりを守るのが得意ではない。勇み足は避けたいが、このエピソードを見る限り、(トランプの執務室でもある別荘の)マールアラーゴはいまも秩序と安定には無縁なままだ」
トランプは2023年1月、トゥルース・ソーシャルにこう書いた。「ジョン・ボルトンは政権内でも特にばかな人間だと分かってはいたが、それでも私は奴をうまく使いこなした」
一方でトランプ前政権で首席補佐官を務めたジョン・ケリーは2023年10月、CNNに対し、トランプについて「アメリカの理念やアメリカとは何かについてまるで分かっていない人物」だと述べた。
「専制君主や残忍な独裁者を賛美し、アメリカの民主的な制度や憲法、法による統治に対しては軽蔑しか抱いていない人物だ」
<超タカ派のネオコンとして知られ、今は「政敵ナンバーワン」となったトランプ政権1期目の大統領補佐官ジョン・ボルトンが、ゼレンスキーとの会談にイーロン・マスクを同席させた行為こそトランプ2期目の行く末を象徴していると語る>
1月20日、ついに2期目のドナルド・トランプ大統領が誕生した。
1期目のトランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めていたジョン・ボルトンが、2期目トランプ政権がどのようなものになるかを予測した。
1980年代のロナルド・レーガン以来、共和党のすべての大統領に仕えてきたボルトンは、最初のトランプ政権で17カ月間、国家安全保障問題顧問を務めた後、2019年9月に辞任した。トランプは、自分のほうからボルトンを解任したと主張している。
辞任してからのボルトンはかつての上司に批判的で、昨年9月にはCNNに対し、2024年大統領選の大統領候補として、トランプは共和党にとって「受け入れられる」候補ではなかったと語っている。
トランプはホワイトハウスのブラックリストに載っている人物を名指しで貶めたが、その中には、以前にも2期目のトランプの危険性について発言したボルトンも含まれている。
19日にイギリスのLBCラジオに出演したボルトンは、司会者のルイス・グドールに、トランプの2期目は1期目と比べてどうなるかと質問された。
ボルトンは、トランプの2期目も1期目と同じように「混沌」としたものになるだろうと予測し、トランプには「職務に必要な自制心」がないために、1期目と同じことが繰り返されるだろうと付け加えた。
「2期目は混乱に満ちたものになるだろう。まさにトランプらしいともいえる。ある日は中国に60%の関税をかけると言い出し、次の日にはメキシコ湾の名前を変えようとぶち上げ、イスラエル政府にガザ停戦に同意するよう強要する。非常に荒っぽい動きをすることになると思う」
「トランプが2期目で政府高官に求めているのは、言いなりになるイエスマンとイエスウーマンだ。すでに公表されている閣僚指名候補者の面々を見ると、全員に共通するのは、ボスに対して躊躇なく『イエス』と言うことだ。皮肉なことに、それは長い目でみればトランプに良い結果をもたらさないし、アメリカにも悪い影響をもたらだろう。それは確かだ」
トランプは15日に自身のSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ボルトンを含む1期目のトランプ政権に仕えた数人を名指しで批判した。彼らは過去にトランプに反旗を翻した人々なので、彼らと彼らに関連する人は誰であっても次期政権では採用しないので知らせてほしい、という内容だ。
「新政権の時間と金と労力を節約するため、以下の人物と協力、連携したり、支持されたりしている人物がいたら知らせてほしい」と、トランプは書いた。彼らは「何もかもトランプが悪い症候群(一般的にTDSとして知られる)」の患者たちだからだ。
『繁栄なき米国民』(本当は『繁栄のための米国民(AFP)アクション』)とそれを設立したチャールズ・コーク(コーク・インダストリーズCEOで大富豪)
「岩のように間抜けな」ジョン・ボルトン
「鳥頭」ニッキー・ヘイリー(元国連大使)
マイク・ペンス(元副大統領)
不誠実な戦争屋ディック・チェイニー(元副大統領)
そのサイコな娘リズ・チェイニー(元会員議員)
ミット・ロムニー(上院議員)
ポール・ライアン(元下院議長)
マーク・ミリー(元アメリカ統合参謀本部議長)
ジェームズ・マティス(元国防長官)
マーク・エスパー(元国防長官)
このうち何人かは、昨年の大統領選挙でトランプを支持せず、トランプ2期目に対して警告を発した人々だ。
大統領選挙の後、新たなトランプ政権は一期目と同じように「混沌とした」ものになりつつある、と、ボルトンは繰り返した。
11月にCNNのケイトラン・コリンズと話したボルトンは、ロシアとウクライナの戦争が続く中、トランプがウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話で会談した際、トランプの2024年の大統領選挙キャンペーンを強力に支援したテスラCEOで大富豪のイーロン・マスクがそこに参加していたというニュースについてこうコメントした。
「最初にその話を聞いた時は『だからどうした。電話会談をする次期大統領のそばに次期副大統領がいるのは普通だろう』と思った」とボルトンは述べた。「そこでハッとした。イーロン・マスクは副大統領<候補>でさえないんだ、と」
「これは実にトランプらしいエピソードだと思う」と、ボルトンは続けた。「2016〜17年にかけての政権移行期にも同じようなことがあった。周知の通り、トランプは立場をわきまえたり決まりを守るのが得意ではない。勇み足は避けたいが、このエピソードを見る限り、(トランプの執務室でもある別荘の)マールアラーゴはいまも秩序と安定には無縁なままだ」
トランプは2023年1月、トゥルース・ソーシャルにこう書いた。「ジョン・ボルトンは政権内でも特にばかな人間だと分かってはいたが、それでも私は奴をうまく使いこなした」
一方でトランプ前政権で首席補佐官を務めたジョン・ケリーは2023年10月、CNNに対し、トランプについて「アメリカの理念やアメリカとは何かについてまるで分かっていない人物」だと述べた。
「専制君主や残忍な独裁者を賛美し、アメリカの民主的な制度や憲法、法による統治に対しては軽蔑しか抱いていない人物だ」